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海外に行くってどんなだろう?交換留学者体験トーク

こんにちは。広報グループのYです。寒気、乾燥、ドライアイ。冬は外的環境に悩まされることが多いのですが、動物たちが毛皮でふっくりしていて可愛らしいので、どうにも嫌いになれません。

さて、今回は昨年12月に開催された、交換留学プログラムに参加した4名の学生による体験トークイベントの様子をお伝えしたいと思います。海外に興味はあるけど現地での生活や語学に不安がある……という人へ。先輩たちはどのようにして乗り越えたのか、たくさんの体験談を語ってくれました。

最初にお話をしてくれたのは、建築コース4年生の林さん。提携大学のプログラム内容に魅力を感じてオランダのユトレヒト芸術大学へ留学しました。現地では「食」に対する考え方の違いに驚いたそう。日本では友人を誘うときに「ご飯に行こうよ」と誘うことが良くありますが、オランダでは食事は栄養を補給する行為として考えている人も結構多いそうで、そのような文化がないと言います。一方でフードロスに対する意識は強く、廃棄されてしまう食品を安く買えるサービスが浸透しているなど、日本との違いを体感しました。オランダ語を学んだり、社会問題に対する感情を作品にしたりと、学びの面でも充実していたと語っていました。

林さんのレポートには初めて見る食べ物がたくさん。食べてみたい!

続いてはグラフィックデザインコース4年の吉良さん。3年生になり進路を考えはじめたころ、大学生の間に海外へ行ってみたい、日本との違いを体感したい!とプログラムに参加しました。環境問題に関心があり、熱心な取り組みのあるドイツへの留学を決めました。はじめは英語でのコミュニケーションが難しく苦労したそうですが、諦めずに自分で話しかけることで友人をつくることもできました。留学先であるカッセル芸術大学ではエディトリアルデザインのクラスを受講。配置や色彩の効果、媒体によるデザインの違いを学び、合評では文化の違いを感じて、発表の仕方を工夫したりしたそうです。留学先では予測不能な出来事もありましたが、とにかく自分で行動し続け、周りを巻き込んで解決していくことで、自信を持つことができました。と自身の成長を実感していました。

様々なトラブルの可能性があることも想定しておく必要がありそうです

お次は版画専攻の吉野さん。活版印刷に関心があり、発明者であるグーテンベルクが誕生した地、ドイツへ留学し、ブラウンシュヴァイク美術大学で学びました。留学先ではさまざまな大学がシェアしている寮で生活。渡航前にはビザのトラブルなど、想定外の出来事もいくつかあったようですが、現地の人とのコミュニケーションの中で、乗り越えて来たそうです。留学のテーマであった活版印刷では、欧文の組版におけるサイズ単位の違いに少し苦労もしましたが、非常に学びが多かったと語っていました。活版スタジオに毎日のように通い、教授からマンツーマンで指導を受けられたことも、とても貴重な経験だったそうです。研究したいテーマや目的を明確にして留学に臨む姿は、とてもかっこよく憧れに似た感情を覚えました。

欧文の活字。実は精華大学にも日本語の活版印刷機があります(対峰館)

最後はアメリカのバードカレッジへ留学した橋口さん。小さい頃からアメリカに憧れがあり、いつか留学をしたいと思っていたそう。語学に不安があり留学先でなじめるのか心配でしたが、学生はお互いを理解して尊重しようというスタイルが強く、気付けばたくさんの友人ができていたと言います。授業では親切で熱心な教授のもとで、色彩の関係性を中心に学びました。実際に海外で生活して、海外のダイナミックで刺激的な考えを知り、日常のいたるところに日本との違いを実感。当たり前で退屈と思っていた、日本の小さな配慮や素敵なことに気づくことができ、日本への関心も深まったそうです。

現地でできた友人とは今もSNSを通して交流があるのだとか

グローバル推進グループ職員の北脇さんは、知らないことを理解することで自分への理解も深まっていく。苦労があっても自分で乗り越えた経験が自分の自信や力になります。と総評していました。

4名の体験談のあとは参加者からの質問コーナー。留学しようと思ったきっかけや、どのくらいの語学力が必要か、留学してよかったことなど、たくさんの質問が寄せられていました。イベント終了後も登壇者の元に集まって、しばらく質問が続いていました。

Q&Aコーナー。それぞれの現地での気づきをたくさん教えてくれました


私が4名に共通していると思ったのは、何かを得るためにはとにかく自分から行動すること。そして困ったことがあったとき、頼りになる人を自分で見つけることです。留学先の学校の教員に相談する、友人に相談するなど、手を貸してくれる人を身近に見つけ、周囲を巻き込みながら解決しているようでした。なかには、伝えたいことをうまく文章にできないときは、まず留学先の友人に根気強く内容を説明して、それをメール文にしてもらった。という人もいました。
多くの人が不安に思うであろう現地でのコミュニケーションについては、お互いを理解し合おうという思いがあれば、乗り越えていけると話していました。まずは言葉を口にしてみることが非常に大切だと感じました。コミュニケーションは相手に何かを伝えることからはじまります。うまく話せないから…と閉じこもっていてはもったいない!

すぐに海外に飛び立つのが心配な場合は、まず国内で国際交流をしてみるのもいいかもしれませんね。京都精華大学には多様な国から学びに来た留学生がたくさんいますので、ぜひ積極的に交流してみて欲しいです。

大学には国際交流や留学のための支援制度がたくさんあります。興味のある方は大学Webサイトをチェックしてみてください。
また、留学を終えた学生による帰国レポートと、留学中に毎月提出するマンスリーレポートをグローバル推進グループで閲覧することができます。もっと詳しく留学の様子を知りたい人はぜひ見に来てくださいね。

留学先ごとにずらっとたくさん。学生によってレポートの仕方もそれぞれで面白いです

海外渡航の制限も少しづつ緩和され、世界のつながりが戻って来ています。かけがえのない学生時代に異国の地を実際に訪れて、自分の知見や表現の可能性をどんどん広げていってほしいです!

おわり