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ML World Tour 2022 参戦記 (Asian-Oceanian 優勝編)

 今日は前回に引き続いて、今シーズン2回目のトーナメントについて振り返ります。 昨年の中で一番印象深いトーナメントなので、いろいろ書けるかなと思います

大会前

 このAsian-Oceanian大会は、昨年は8月頃にやっていたのですが、今年はスケジュールの関係上で9月第2週に開催されました。 実はこの2週間後にエジプトでの対面大会(Standard形式)が迫っており(これもいつか記事にします)、直前まで出場するか迷っていました。 何となく出ないのももったいない感じがしたので、とりあえず参加してみることにしました。
 7月のPan Americanが終わってから、エジプト大会用に2ヶ月くらいスタンダード形式の練習しかしていなかったので、かなり不安ではありました。 あとエジプトに行く前に悪い成績は出せないっていうプレッシャーもあり、だいぶ緊張のなか大会の日を迎えました。

大会1日目

 1日目初戦はエジプト大会の主催者でもあるMohamed Ramadan選手でした。 この日はImagesの調子が良く、完勝できました。 2戦目はインドのVishvaa選手。実は昨シーズンの同じAsian Openの1回戦で敗れた相手であり、そのあともかなり苦戦してきたライバル的存在の選手です。 このときは初戦の調子を維持したまま2セット連続で取ることができ、まずは2大会連続のベスト4を決めました。

準決勝


 2日目の準決勝の相手は同じ日本のYas選手でした。 Yas選手との試合もいつも激戦になることが多く、今回も予想以上の持久戦になりました。 1セット目のサプライズ問題は「手の写真」でした。 これが意外に得意だったらしく、間違って途中でタイムを止めてしまったのですが、いいスコアをとれました。

 1セット目はイメージ以外は落とさず順調な滑り出しでした。 しかし2セット目はinternationalで落としたことで形勢が悪くなり、3セット目までもつれました。 この3セット目が個人的に今シーズン1番のハイライトになりました。 

3セット目全試合

 まず最初の選択で単語を選んだのですが、だいぶ疲れが出てきてリコールでも3つ分からなくて負け覚悟したんですが、47-47の2.3秒差で辛くも勝利。 勝たないといけない単語で勝てたというのがセットを通して一つ自信になったかなと思います。 次のイメージはダメ元で攻めてみたんですが、これが意外にはまって2-0。 割と勝ちを意識したところで、今大会まだ負けていない数字でやや守りに入ってしまい、1秒差で落としてしまいました。 次のNamesも負けて、4種目終了時で2-2の五分になります。 前セットで落としたInterは順当に取ってマッチポイントを迎えたのですが、その次のカードは試合を決める意識が強くなり、攻めに入って落とし、2回目のカードは逆に守って落とすというチグハグなことをしてる間に、逆王手を取られてしまいました、、 2回目の数字は取り返して4-4、タイブレークまで持ち込めました。 
 タイブレークの方法は、両者が除外したい種目を2つずつ選んで、余った2種目からランダムメーカーで選ばれるというものです。 この時は予想通り、自分がイメージとNameを、Yas選手がInterと単語を選び、カード数字が余りました。 カードは相手にやや分がある一方、数字は大会中一回も外していなかったので、数字が出るように祈ってたら運よく数字になりました。

両者マッチポイントでのタイブレーク

 もうこのときは全く外す感じがしなかったので、いつもより攻め気味のタイムになりましたが、パーフェクトをとれました。 結果としては最終セットタイブレークで勝って初めての決勝進出を決めましたが、この3セット目はイメージでの勝ち、タイブレークでの数字選択がなければ負けていたという去年一白熱した試合でした。 決勝が3時間後にありましたが、疲れすぎて頭から湯気が出てきそうな感じだったので1時間くらい昼寝しました。

決勝

 決勝は、昨シーズンの世界大会、前回のPan Americanで3戦3敗のSimon Reinhard戦でした。 準決勝で疲労がたまったのと、いいルートも多くは残っていなかったので、名前とカードでは勝負をかけず、残りの3種目にエネルギーを使う作戦で行きました。
 1セット目はサプライズ含めてほとんど完璧に近いパフォーマンスが出せ、Inter以外勝って(5-1)でとりました(Interも17-17のタイム負けでした)
 2セット目は相手のInterが不調そうだったので、多少力入れめにやったら20-20、今度はタイムで勝ち、他の種目もミスることなく最後は単語で優勝を決めました。

予見可能な⇔予見できるの1ミスでした
優勝!

 これまでずっとベスト4止まりだったので、まず決勝に来れたことが嬉しかったのですが、さらにタイトルまで取れて素晴らしい大会になりました。 大会後には賞金300ドルと豪華なトロフィーまで届きました。 やはりトロフィーをもらえると、優勝した感がさらにでてきますね

今までのトロフィーの中で一番荘厳な感じがします

考察

 振り返ってみてこの優勝の原動力になったのは数字のタイムと安定感だと思います。 昨シーズンから単語は自信を持って戦えていたのですが、実はInterも含めて他の種目にはかなり不安を持っていました。 この大会の少し前あたりから数字のスコアが急上昇し、単語と同程度かそれ以上に自信を持って選べるようになりました。 二つ絶対的な得意種目があるというのはスコア上でも非常にアドバンテージになりますし、何より心にゆとりを持って戦えるようになりました。
 何がこの数字の成長につながったかしばらく考えていたのですが、大会前には1カ月近くLeagueに触れていなかったこと、スタンダード形式には計4つの数字関連の種目があって練習機会が多いことを考えると、おそらくスタンダード形式の練習の成果かなと思います。 
 一見まったく異なる形式ですが、安定感(正確性)が最重要という点では実は共通しているのです。 反対に、Memory Leagueでスピードを上げる練習も、スタンダード形式でさらにスコアを飛躍させるのに役立つと思います。 両方練習するというとかなりハードに聞こえるかもしれませんが、別に毎日練習する必要もありませんし、どちらかのフォーマットをベースにしつつ、思い出したときにもう片方の形式にもトライしてみるという感覚でいいと思います。(練習方法についても、今後記事を書く予定です)
 以上長くなりましたが、優勝したAsian-Oceanian Openを振り返りました! また近いうちに投稿します


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