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【アンテナの『あん』 - 編集長:堤 大樹 01】 アンテナの変化と、これからの展望について

アンテナの『あん』とは?
編集部メンバーがお互いを知るために、インタビューでメンバーを掘り下げ、アンテナの『なかみ』を副音声的にお届けします。
今回のテーマは『編集長・堤に聞く、フリーインタビュー』です。

今年の夏、アンテナは新メンバーを募集し、9名という大人数の受け入れを決断しました。過去例のないメンバー増員から三ヶ月経ち、内部にどのような変化を感じているか、そして今後の展望について、編集長堤に話を聞きました。

堤 大樹(つつみ だいき)
アンテナ編集長。26歳で自我が芽生えたため、まだ5歳くらい。「関西にこんなメディアがあればいいのに〜」でアンテナをスタート。関係者各位に助けられ、発見と失敗の多い毎日を謳歌中。自身のバンドAmia CalvaではGt/Voを務める。

新メンバーの加入で変わるアンテナ内の意識

ーー:アンテナ新メンバーの募集をかけていた当初は2,3名程の採用を想定されていたそうですが、その人数にされていた理由はなんだったのでしょうか?

堤:それが僕が面倒を見られる限界だと思ったからです。例えば「てにをは」から教えないといけなかったり、文章のロジックが成り立っていないことに気づけない人も応募がきます。それに加えて最低限のコミュニケーションやビジネスマナーも求められる活動をしていかないといけないので、メンバーを増やすのって結構なエネルギーを必要とします。今回12人の応募があったんですけど、その中でも初歩的なことをクリアしている人は2,3人、いたらいいほうだろうなとこれまでの体感からは感じていました。

ーー:それでも3人も一度に抱えるって凄いなと思います。

堤:誰しも日常的にメールや会話で日本語を使っているから、文章が書けると思って応募してきてくれるんですけど、やってみると書けないものなんですよね。そもそもなにを書きたいか気づけていない場合もあります。僕たちが「ライター未経験の人でも受け入れますよ」というスタンスで募集をかけているから、特にそういう応募が多いんでしょうか。一度他媒体の方にも話を聞いてみたいところです。なにはともあれ、ライターってものになるのに時間がかかると思っていて、早めに一緒にやるというのは選択肢としてありだとは感じていますよ。

ーー:そんな、当初2,3名のみを予定していた募集で、デザイナーの方を含めて9名加えられました。3ヶ月活動してどう思われてますか。

堤:正直なところ、新しく入った人達とはまだ一緒に記事作成したりしていないので分からないんですが、もともといたメンバーのモチベーションが上がったのは大きなポイントです。今回、僕以外のメンバーに新メンバーの先導役になってもらううために、バディ(※)を組んでもらったじゃないですか。相方となった新メンバーにアンテナで自分たちのしていることの意味や価値を改めて言葉にし説明したことで、それらを自分で感じ取れるようになったことがポジティブな変化だと感じています。
(※9月から11月までの二ヶ月間、記事の書き方などを集中してレクチャーするために、新メンバー1人と先輩メンバー1人の組を作っていた。その組をアンテナ内で「バディ」と呼んでいた)

ーー:例えばどんなところでその変化を感じてらっしゃいますか?

堤:Slack(※アンテナ内での連絡に使用しているアプリ) でのやり取りにしても、今までは僕が発信して他の人は読むだけでリアクションしないこともあったけど、今は発信して、リアクションをするようになったメンバーも増えましたよね。そういう変化はやっぱり新メンバーが入って来てくれて、みんなの意識が変わったってことだと思いますよ。

ーー:なるほど。

堤:組織の難しいところって、全員が自分ごととして参加していないと全体としてはクオリティがあがらないところ。組織からどんな利益をもらい、組織に対してどういう利益を返すのか。それを組織対自分という構図で常に考えないといけない。それができたらある程度自分ごと化はできているってことだと思うのだけど、会社だとお金ってわかりやすいバックがあるのに対してうちはそれがないし、どういう形でそれをつくるのかは考えないといけませんよね。

ーー:相互に貢献し合うということでしょうか。

堤:そう。でもそういう意識って責任感がないと生まれないんですよね多分。初めて自分が責任をもって付き合わないといけないパートナーができたってことは、お兄ちゃんになるみたいに、そこでちょっと責任感が芽生える。だからやっぱり新メンバーをみんなに預けて本当に良かったです。

愛されるメディアへ

ーー:プラスに変化しているアンテナメンバーと、これから何をしたい、という構想はありますか?

堤:12月から<CON-TENNA>という事務所兼イベントスペースができて、今までなかった「発信した後の接点」ができるのが大きな前進ですよね。Webメディアでの発信って、一方的なんですよ。僕らが発信してもそれに対するフィードバックってなかなか目に見えない。コメントをつけて記事を紹介してくれる人はそうそういないし、もしいてもその人とのコミュニケーションって今は「ありがとうございます。」と言って終わりじゃないですか。でも場所があって直接顔を合わせられれば、こうしてインタビューしてるときのように、より深くコミュニケーションがとれる。「どんなことを感じましたか?」とか、「こういうことが一緒にできそうですね」、とか、コミュニケーションをとることで活動を加速させていけるんじゃないかな。<CON-TENNA>に多くの人に足を運んでもらい、アンテナが、自分たちに関係するメディアだと思ってもらう、つまり関係人口をもっと増やしたいんです。

それは「愛される」ということと言い換えられるかもしれない。でもそのためには僕らが先に何かを提供しなければならないと思っていて、みんなが記事を作って、メディアとしての発信力、広報力をもっと増さないといけないと考えているところです。

ーー:もっと多くの人に、アンテナを知ってもらうと言うことですね。

堤:そう。そして僕は、今いるメンバーにもっと、自分たちが世界にポジティブな影響を与えられる人間だと感じてほしい。フィードバックを得てメンバーのモチベーションが上がる仕組みができるなら、それに越したことはない。書くのしんどいし。褒められないし。

ーー:堤さんも褒められたいですか?

堤:褒められたいよ!(笑)「なんでみんな褒めてくれないの」っていつも思うよ。でも僕は風よけであって泥除けであって、レールを敷く人だから、メンバーがアンテナを使って存分に活躍してくれたらそれでいいです。

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