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6つの次元で健康を広く捉える

ポジティヴヘルスでは健康を6つの次元で広く捉えます。
これは、オランダの元家庭医であったマフトルド・ヒューバーが新たな健康概念として「社会的・身体的・感情的問題に直面したとき適応し、自ら管理する能力としての健康」と2011年に医学誌にて提唱したことから始まります。

その後、この概念の科学的裏付けとして、またこの概念がどう受け入れられるかなど量的・質的に調査した結果、健康の6つの次元というものが導き出されました。
それは以下になります。

①身体的機能
②心の状態
③生きがい
④暮らしの質
⑤社会とのつながり
⑥日常機能

さらに、クモの巣という形で健康を可視化できるようにしました。


6つの次元にはそれぞれ細かい項目があります。

例えば、
身体的状態には、「調子が良い」「食欲がある」「よく眠れる」
心の状態には、「記憶力がよい」「朗らか」「自分自身を受け入れられている」
生きがいには、「人生を受け入れている」「将来に希望を持てる」
暮らしの質には、「バランスのある生活だ」「幸福感がある」
社会とのつながりには、「自分を尊重してもらえる」「居場所がある」
日常機能には、「身の回りのことができる」「自分の限界を知っている」
などがあります。


英語版のクモの巣


これを見てどのように感じますか?
健康を広く捉えすぎだと感じますか?
どの次元、どの項目も自分の健康に関係していると思いますか?

ヒューバーが調査した際、年齢が上がるほど、あるいは過去に病気を経験したことがある人ほど、このように健康を広く捉える傾向があったそうです。
健康イコールまさに人生全体ですね。

よく見ていただくと、こんな項目も健康に関係していると捉えるんだと意外なものもあるかもしれません。健康というと、つい肉体の健康にフォーカスしまいますね。健康的な食事や適度な運動など、身体的な健康ばかりを考えがちです。しかし、私たちに人間は肉体のみでできているわけではありません。心や精神という目に見えない部分もありますし、また社会という大きな枠組みの中で生き、生活しています。そのようなことすべてが自分の健康に関与している、というのはもっともなことではないでしょうか。

とすると、一般的に健康とか健康的な生活などいった場合、この6つの次元のうちの1次元つまり身体的状態ないし、心の状態や日常機能などせいぜい2次元くらいを指していて、健康を広く捉えたときには、6分の1あるいは3分の1くらいしか見ていないということになります。

では、どうしてこのように健康を広く捉えることが重要だと言えるのでしょうか。
狭めた見た方での健康より、日常のさまさまなことが自分の健康に関わっているという見方をすることによって、自分(ないし患者さん)が健康になるための手段や方法、ひいては治療法をより多角的に拡張して考えることができるからです。健康法とは意識していなかったことも、自分や患者さんを健康にする方法として活用することができるからです。

まとめ

ポジティヴヘルスでは健康を6つの次元で広く捉えます。
そうすることで、自分や患者さんを健康にするためのより多角的なアプローチができます。

英語版のクモの巣は、Institute for Positive Healthのホームページより無料でダウンロードできます。日本語版に関しては、私の開催するワークショップや講座に参加いただいた方にはお渡ししています。
ご興味のある方は、一度ワークショップや講座に参加いただけたらと思います。



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