きょんもりシート__1_

サッカー初観戦のJKをアビスパの試合の招待したらめちゃくちゃ楽しんで貰えたという話

こんにちは。

この記事を読んでいる方の中にはサッカー観戦は何年、何十年と続けていらっしゃる方々が多いのではないかと思うのですが、僕もそんな中の一人の人間であります。小学生の頃から地元のアビスパ福岡というクラブを応援し続けて10年目になります。

そんな僕があることを思うようになりました。それが、

「もう僕にはサッカー観戦の初めてを体験することができないんだ」

という至極当然のことです。

しかし、この「初観戦の時にどんなところに感動したのか」という情報がなければ、これから誘う「初観戦の人」たちに対してもスタジアムに来る際に紹介しておくべき点を紹介できない可能性があります。

僕はそれを勉強したいと思うことに加えて、その情報をシェアしてより多くの人たちの「プラスワン(スタジアムに自分以外に友達や家族を一人でも連れてくること)」をより満足度が高く、また来たいと思って貰えるようにしたいという思いの元でこのような活動を始めてみました。

そうです、僕のツイッター上の「きょんもり」という可愛らしいユーザーネームを用いたシートこと、「きょんもりシート」という活動です。

「サッカーに興味はあるんだけど、なんだかハードルが高いなあ・・・」
「サッカーってテレビで見たことあるから嫌いではないけど、観に行くのにお金を払うのはなあ・・・」

と悩める人をスタジアムに連れていき、チケット代金や簡単なグッズ代金はもちろん、家に眠っている過去のレプリカユニフォームなどのレンタルを行う事に加えて、僕がスタジアムやサッカーの魅力を全力で伝え、僕はその対価として最初に述べたように「初観戦の情報を手に入れること」でWIN-WINの関係を目指していくという企画です。

その財源としては、このnoteでの活動をしていく中で皆様からいただいた金銭的なサポートを使っております。「若い人が頑張っているから」というメッセージと共に送ってくださったこの支援は毎回きちんとアビスパ福岡に貢献する形で使用していますが、このような形で自分の支援がこのような形で活かされているのかという証明にもなればいいなあと思っています。

さて、それでは今回の本題に移っていこうと思います。


きょんもりシート参加者データ

そもそもどうして僕が女子高生をスタジアムまで引っ張ってこられたのかの経緯をご説明いたしますが、それは非常に簡単なことで

「地元のバスケットボールチームのボランティア活動をしていた時に知り合った子がサッカーに来てみたいと言ってくれたこと」

がきっかけでした。

今回の参加者は二人でしたが、そのうちの一人は数年前(中学生の時!)からバスケットボールの試合を観に来ているというスポーツ観戦に対してある程度関心のある子(Aちゃん)と、その友達(Bちゃん)のソフトバンスホークスの試合なら何度か観に行ったことがあるという子です。Bちゃんに好きな選手は?と聞いてみると「今宮!」と言っていました。


サッカー観戦の印象

そんな二人に最初に

「サッカー観戦の印象を聞かせて!」

と聞いてみると、

「オーオーオオオオッオッオッって歌ってるんでしょ!(アイーダ)」
「みんなジャンプしないといけないんでしょ!」

という答えが返ってきました。聞いてみると、サッカーの試合はテレビでは見たことがあるらしく、テレビで放送されるような試合は大抵が日本代表の試合だったりするので「オーバモニッポン」や「アイーダ」のような曲を全員が歌わなければいけないというような思い込みがあったようです。

やはりテレビ(ここでは地上波)で放送されているような試合は注目された試合が多いですし、テレビ側も積極的に応援席を画面に残そうとするのでそういう勘違いがあるのかもしれません。

サッカー観戦はハードルが高いと言う初めての方の気持ちも分かります。気をつけなければならないのは、この場合はあくまで二人の女子高生たちの偏見であり、全体の意見ではないということです。ただ知らない人がそこから知らないという情報も知っておくといいかもしれません。


キーポイントは写真

僕が注目して見ていたのは「どのこ写真を撮っているか?」という所でした。写真を撮るということは、その人が感動したりその場面を何かしらの形で残したいと思う証でありますし、その写真を学校やSNSなどで他の人にシェアしてくれる可能性もあるはずです。なので、その写真を撮りやすいように

「僕はスタジアムを案内するけども、写真を撮りたい時やインスタのストーリーに上げたい時は立ち止まっていいよ~」

と声をかけていつでもカメラを構えやすい環境を作っていました。出来る限りフランクに、相手に緊張をさせないような雰囲気作りを心がげていましたが、躊躇なくカメラを構えるために立ち止まってくれたのは有難かったです。

今回は写真のために立ち止まったスポットをいくつか紹介しておきます。

①階段アート

まずは二人が早速立ち止まったのが、スタジアムに入る前の「階段アート」です。アビスパ福岡のサポーターの方なら誰もが写真を撮ってSNSに挙げるようなアートですが、彼女たちも例外なくそこで立ち止まって写真を撮影していました。

それぞれ個性のある写真が撮れているみたいです。

Aちゃんはバスケットボールを観に行っていることもあり、大体5,000人キャパのアリーナに慣れている中だったので「スタジアムが大きい!」とひっきりなしに言っていたので、このスタジアムの大きさにフォーカスした写真を、そしてBちゃんはどこにでもあるような階段なのにそれがひと手間加えるだけどお祭りみたいな雰囲気になるということを注目していたので階段アートを中心に据えた写真を撮影していました。

その人の感動したポイントにも差があるのは面白い発見でした。初めてサッカー観戦するにしても、他のスポーツを観戦しているか、どの年齢なのかによってもフォーカスのポイントが違ってくるのかもしれませんね。

②スタジアムに入ってすぐ

僕はいまでも抑えきれないのが、スタジアムの中に入るトンネルの部分なのですが、大きな芝生が一面に広がり大きな空が晴れ渡る瞬間はサッカー観戦の中でも格別です。サッカー以外のバスケットボールでもチケット確認を終えてスタジアムに入る瞬間は最高に興奮する瞬間なのは変わりません。

きょんもりシートの子たちもそのタイミングでのテンションの上がり方は凄かったので、初観戦の人にとってのスタジアムに入る瞬間は間違いなく盛り上がるポイントの一つでしょう。

それぞれやはりしっかりと写真に収めていました。傾向として、Aちゃんはスタジアムに大きさに、Bちゃんは芝生と空のグラデーションに感動しているような感じが現地で見ていても分かりました。

ここは感動スポットとしてはずれはないはずですので、初観戦の方を迎え入れる時にはここの演出を十分に考えるべきでしょう。

③JKやってんな!(自撮り)

スタジアムに入って感動が収まらないうちのそれぞれにユニフォームを着せてみました。このユニフォームを手に入れようと思ったら2万円ぐらいするんだよと言ってみると、信じられないような顔で僕のことを見ていました。

「2万円を着ている人があんなに・・・」

とゴール裏を眺めていましたが、一般の方からするとそれが正常な反応です(笑)

ユニフォームを着るとそれぞれ自撮りタイムがスタートしました。この時に失敗したなと思うのが「写真にはエンブレムが入るように調整した方がいいよ」ということを忘れていました。

一応、僕からもスマホよりは綺麗の撮れるカメラを使って写真をプレゼントしておきました。ひそかに森本選手のユニフォームを着せて「森ガール」ということにして森本選手の名前を覚えておいてもらいました。

スタグル

思いの他、盛り上がっていたのはスタジアムグルメでした。

スタジアムまでの道中で

「お祭りで定番のたこ焼き、焼きそば、焼き鳥はもちろん、ケバブとかタピオカみたいな最先端なものもあるよ!」(後で観たらタピオカはありませんでした)

と言ってると

「ケバブ食べたい!」

とすごく楽しそうにしていました。座席を確保して屋台をぐるりと見て、彼女たちが選んだのは

ケバブがあまりに行列だったために代わりに購入した長いポテトと、

皆さん定番の牛ステーキ丼です。なかなか良いセンスしてるなあと思います。

Bちゃんの話なのですが、

「ホークスの試合しか行ったことなかったけど、あっちは売店っていう感じだけど、こっちは屋台って感じだからお祭りみたい!」

このサッカーの外で観戦するという部分は野球やバスケットボールとの違いとして彼女たちに一味違った興奮を与えてくれたように感じました。また、スタジアムグルメは収益を得るためのツールとしてはもちろんでしょうけど、こうやって初観戦の人に対しての楽しみの場としても大きな役割を果たしてくれたのではないかと思います。

「春のスタグル祭り」の影響もあってマッチデープログラムに全箇所のグルメが記載されてあったのを観ながら、次は何を食べようかと悩む姿も「また来たい」と思って貰える一つの手段なのではないかと思いました。


座席

うちのスタジアムには様々な座席がありますが、どこに座るかを悩む上で僕は一つの実験的なアイデアを持っていました。

それは、

「前半と後半を違う席で試合を観る!!」

ということです。

前半はゴール裏に入れさせてもらって、その臨場感や非日常的な世界を楽しんでもらいつつ、後半はメインスタンドでゆっくり試合を眺めながら上から見えるゴール裏の存在や次の予定の確認などをすることで、サッカー観戦には色々な楽しみ方があるんだ~ということを伝えてみようという意図がありました。

①ゴール裏

その言葉通り、前半は選手入場のタオマフを掲げるところから体験をしてもらいました。

先ほどのユニフォームを渡したタイミングで実はタオルマフラーをプレゼントしていました。それ掲げて選手の入場を待ちましたが、スタンドの人々も同じようにタオルを掲げるところに感動してくれていたようでした。

今回はファンクラブ会員でもらえるタオルをプレゼントしましたが、そう高いものでもありませんし初観戦の方に対してタオルマフラーをプレゼントすることは非常に有効なのではないかと感じたので、これからも継続して渡していこうと思います。


さて、応援に入っていきますが、全く予備知識もなしにゴール裏に彼女たちを招待してみました。ですので、マッチデープログラムの裏にある選手の名簿を見せながらコールしている選手の顔と名前を教えていきながらコールをしていきます。僕がすぐにスマホで調べた歌詞を二人に見せて歌詞を覚えてもらうという形でなんとか応援歌を覚えてくれていたようです。

ここで気付いた事として、やぱり歌詞カードはあった方が断然良かったみたいです。次回のきょんもりシートでは作って持っていきます。

そして、僕が彼女たちをゴール裏に招待する上で気を付けたことは、招待した僕がとにかく必死に応援をすることです。周りの誰よりも飛んで声を出せば彼女たちも安心して応援することができるのではないかと思いますが、それが影響したかどうかは分かりませんが彼女たちも周りに負けないくらい必死に声を出して飛んでくれていました。


実際に終わって聞いてみると、「きつかった」「暑かった」というネガティブな言葉よりも「楽しかった!」「この応援歌好き!」というようなポジティブな言葉がよく呼び出していたので、前半戦はドローだったのにも関わらず最高に楽しんでくれたようです。

ちなみに、彼女たちが好きと言っていたのは前半は押し込まれた展開が多くGKのセランテス選手のコールが多かったこともあり「セランテス!」でした。

(大活躍のセランテス選手)

②メインスタンド編

サッカーには声を出して応援する方法スタンドに座ってのんびり応援する方法の2通りがあるんだということを説明しながら後半はメインスタンドに向かいました。

ゴール裏での体力の使い方に慣れていない彼女たちにとってフルタイムは大変だったようで、後半はスタンドに行って正解だったのかなと思います。実際に彼女たちに聞くと「こんな楽しみかたもあるんだ~!」という感想をもらいましたが、

「次に行くなら絶対ゴール裏!」

と言っていました。

メインスタンドでも試合前に購入したスタグルを食べたり、ゴール裏で覚えた選手の名前と背番号を一致させたり、次の試合日程を調べたりと楽しそうにスタンドでの観戦も楽しんでいました。

結局、相手チームが最後にゴールを決めて負けてしまったのですが、

「ゴールとか初めてみた!すごい!」

と喜んでいました。なんとなく負けた試合を観て泥沼にハマる人が周りに多いので、アビスパ福岡サポーターとしての素質を持っているように感じました(苦笑い)

話を戻しますが、負けた試合だったにも関わらず、サッカー観戦凄く楽しかったと二人とも言ってくれて、「ほかの人も絶対誘います!」と6月のレベルファイブスタジアムでの試合にも足を運ぶことを約束してくれました。

このきょんもりシートという企画は思っていたよりも面白い活動になってくれそうだったのでシリーズ化してもいいかもなあと思うきょんもりでした。


試合終わりに

彼女たちのセリフをいくつか

「相手チームの外国人がめっちゃイケメンだった」
「ファビオ監督小さくて可愛い」
「みこるた?の走り方が可愛い」etc...

目の付け所が分かないと思う大学生でしたが、勝ち負けに関係なく目の前のサッカーを楽しもうとする姿勢が非常にポジティブで助かりました。

また、最後の選手のあいさつの時に選手たちに手を振っていてのですが、どうしても気付いてくれる選手がおらず、きょんもりシートの二人もしょんぼりしていたのですが、

この蜂(アビーくん)がこちらに気付いてくれて指をさして手を振ってくれたのです!

これにきょんもりシートの二人も大興奮!何回言ってもアビーくんということを忘れてしまう二人でしたが、これにはとても満足してくれていたようでした。

サッカークラブはどうしても選手が移り変わってしまうことは間逃れることができません。しかし、このマスコットはいつになってもチームに残り続けてくれます。選手たちがスタンドに手を振るのは家族や知っている友人などに限定されてしまうことは仕方ないと思うのですが、試合前からコンコースに姿を見せて触れ合いをさせてくれる、アビーくんのような存在はとても重要であることに気づかされました。

初観戦のお友達を連れてくる時にはこのアビーくんと触れ合う機会を設けてみるのも非常に面白い考えかもしれませんね!今回はアビーくんがOBのミニトークショーの行ってしまったので一緒に写真を撮ることができませんでしたが、次回のプランには「アビーくんとの触れ合い」をプランに入れてみようと思います。

(チケットを写真に撮ると映えるよとアドバイスした写真)

これからは高校生は体育祭のシーズンとなるようなので、帰り際にアビスパのリストバンドと選手色紙をプレゼントしてきょんもりシートは終了です。

最後にセブンイレブンによってチケットの購入の仕方を二人と予習までして、きちんと次回来られるようにお勉強までして地下鉄に乗って彼女たちは帰っていきました。


まとめ

今回は「サッカーを観に来てみたい!」というポジティブな感情を持つ子が偶然いたので、今回の成功の形として決めていた「また来たい!」と思って貰うことに成功しましたが、シリーズ化をしていく上では様々な工夫をしていく必要があります。

また、この人は感動するけど、この人は感動しないというような個人差や世代間、男女間の差は当然ながら存在することは学校の統計学を勉強していてわかることです。しかし、その一つ一つのミクロ的な視点からサッカー観戦のどこに感動しているかという情報も少なからず大事になってくるのでがないかと思いますので、独りよがりのようですがこのような記事を作成しています。

この記事のようなツアーが正解かと言われるとそうではないという人もいるかもしれませんが、今回は「また来たい」と思って貰うことができた以上、僕は成功だったのではないかと思います。

これから世代や性別の違う人をどんどんと招待していくつもりです。その中で、自分の体験談からこれから皆様が誘うプラスワンの方にさらなる満足があることを願います。つたない文章でしたが、最後までご覧いただきありがとうございました。


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