うつ病は心の壊死
他で何回も書いていることなんだけど、何年か前に急性心筋梗塞になっている。
会社に出勤してすぐ、左肩にひどい肩こりのような症状が出て、動くのも辛かったので少し休ませてもらって様子を見ていた。
症状は酷くなる一方で、肩こりは痛みに変わり左胸まで広がって行った。
そのまま早退して帰り道にかかりつけの病院に行こうと思い車に乗った。
病院までは30分くらいだったんだけど、その間にもどんどん症状が酷くなり、これは一旦家に帰って救急車を呼んだ方が良いと考え家まで急いだ。
家に着く頃には息も絶え絶えで、呼吸をしても酸素が足りない、このままきっと気を失うんだなと思ったんだけど、その状態が永遠と続いた。苦しくて早く意識を失いたかった。
救急車を呼んで病院へ行くと、心電図を見る限り心筋梗塞みたいですね。という医者の声が聞こえてきた。
当時、心筋梗塞=死ぬと思っていたので、「ああこのまま死ぬんだな」と思った。不思議と恐怖は無かった。
心臓外科の有る大きな病気に運ばれ手術をして入院、退院する時の説明で、心臓の4割が壊死していること、死んでもおかしくない状態だったことを説明された。
死ぬと思った時は怖く無かったのに、この先、壊死していない6割の心臓で生きて行くんだなと考えると少しだけ絶望した。もう一生薬漬けだ。
前置きが長くなってしまった。
うつ病は心の風邪、脳みそのこむら返り、心の骨折など色んな表現があるけど、オレは心の壊死だと思っている。
壊れた心は多分もう元には戻らない。壊れていない部分で生きて行くしかない。そう思っている。
心筋梗塞になる前からずっと、うつ病のため心療内科には通っていた。抗うつ剤を飲み続けていたけど効いてるのか効いてないのかわからない状態が続いていたので、自分は本当にうつ病なのか、違う病気なのか、そもそも病気では無いのか、いつも考えていた。
ただ、病気という言い訳が欲しかっただけなのかもしれないとも思っていた。
2年くらい前、もう全てがどうでもよくなり、循環器内科にも心療内科にも行くのを辞めた。
抗うつ剤も減薬無しでいきなり辞めたんだけど、聞いていたほどの離脱症状も無かった。
心臓の方はどうしても辛くなり2ヶ月後くらいにまた通院を再開した。心療内科にはそれっきり行っていない。
最近また心療内科にも通った方がいいのかもしないと思いながらも、なかなか重い腰が上がらない。大人になってから3回病院を変えたんだけど、どこの心療内科の医者も信頼出来なかったこと、抗うつ剤の効きを感じられなかったことが理由なのかもしれない。でも一番の理由は、自分には本当に精神疾患があるのかというのが大きい。
ただの甘えなんじゃないのか、ただ全てが怖くて逃げてるだけなんじゃないのか、そう思ってしまっている。
多分心が壊れてしまっている、壊死しているというのは、何十年も続いている消えない不安感や自責、不眠や希死念慮、自殺念慮のせいで間違いないのだとは思うんだけど、これが治療で治るのかという疑問もある。
治療がうまく行かない原因は、医者だけの問題じゃなくて、自分の症状の説明が下手なことも大きいのかもしれないとも思う。
カウンセリングや認知行動療法などの心理療法を受けたら、壊死していない部分でどうやって生きていけばいいのかわかるんだろうか。
わかったとして、それまでしてオレは生きたいのか、それも自分ではよくわからない。
実のところ、もう全てに絶望して諦めてしまってるというのが、今の一番正直な気持ちだ。
なるべく早く死にたいという思いだけは間違いなくある。