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あの「芋けんぴ」だけは嘘をつかなかった、はず。

部屋の整理をしなけらばならないと思いつつなんとなくやる気が起きなくて、なんとなく映画を観た。

『エイプリルフールズ』

4月1日。嘘をついても許される、とされる日。
7つの物語、それぞれのウソが巻き起こすコメディ映画。

・松坂桃李、戸田恵梨香、寺島進ほか、出演者がとても豪華。
・まだ幼き日の浜辺美波が出ていたことに驚く。
・「ロイヤル夫婦の休日」と「不器用な誘拐犯」の嘘が、心にじんわり。
・芋けんぴが食べたくなる。

のちに報道されることとなる松坂桃李と戸田恵梨香の結婚は、ウソでは無かった。


うそ。ウソ。嘘。

嘘にもいくつか種類がある。

1.自分のためにつく嘘
2.誰かのためにつく嘘

「嘘つきは泥棒の始まり」という言葉があるが、
一生で嘘をついたことが無い人間はいるのか?と、ふと思う。
たぶん、誰しも一歩は泥棒さんに足を踏み込んでいるだろう。
自分の立場や面子を守るために虚勢をはったり、
子どもを喜ばせるためにサンタクロースのふりをしたり。
誰かを傷つけるような嘘は、もちろん良くないと思う。

なぜ人は嘘をつくのだろうか。
「嘘をつく」の「つく」は、漢字で書くと「吐く」。
「嘘をつく」とは、何らかの「苦しみを吐き出す」ことなのだ。
きっと、苦しみから逃れるためなのだ。
苦しい気持ち、モヤモヤした感情から少しでもを心を解放するために、嘘をつくのだろう。

ただし、苦しさから逃れられない嘘もある。

3.自分に対してつく嘘

自分の中の気持ちを押し殺すことは、一番苦しい嘘だと思う。
なにせ相手が自分だから、逃げ場など無い。
だから、ただ苦しさが増していくだけだ。
「自分はこういう人間だから」というようなマイナスの思い込みも、ある意味自分に対する嘘かもしれない。
その苦しさを抱えないためにも、せめて自分の気持ちには、正直になった方がいい。
思い込みを捨てて正直になれば、心の負担が軽くなり、少しは楽に生きることが出来ると思う。


人間は、嘘をつく生き物。
だから嘘との付き合い方をきちんと知っておくことが大切なんだと思う。
「嘘から出た実(まこと)」「嘘も方便」という言葉もある。
時として嘘はプラスの事象をもたらすこともあるのだ。
どうせ嘘をつくなら、誰かを傷つけないような嘘を吐こう。
もちろん、自分自身に対しても。


なんにせよ映画を観て最後に思うことは、甘くてカリッとしたあの「芋けんぴ」のおいしさだけは嘘をつかないということだ。


…いや待てよ。

もしかしたらあれは「芋けんぴ」ではなく、実は芋けんぴによく似せた「じゃがビー」だったのではないか…?

袋も見た目も確かに芋けんぴだったけど、あれは食べてみなければ分からない。

書き終わりにふと気づいてしまった。

嘘だと言って欲しい。

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