立川国際中帰国枠作文試験 H30過去問解説

みなさん、こんにちは。
作文講師のかんのきょうこです。

公立中高一貫校の適性検査では、作文を書かせる学校がほとんどです。
過去問をご覧になった方も多いと思いますが、作文に関しては解答が省略されています。過去問で練習をしようとしても、模範解答がないため、どのように書いたらよいのかの基準がわからずお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、公立中高一貫校の過去問で、書き方の解説と参考例をご用意いたしました。

今回は、2019年度 東京都立 立川国際中の帰国枠試験を解説します。

立川国際中の公式HP 2018年度帰国枠過去問へ飛びます。
http://www.tachikawachuto-e.metro.tokyo.jp/site/zen/content/000237264.pdf

作文試験の内容は、以下の通りです。

<日本語による作文> オックスフォード大学のマイケル・オズボーンさんは論文の中で「今後10~20年で、雇用者(会社等にやとわれて働く人)の約47%の職業が自動化される」と予測しています。 オズボーンさんのこの主張をふまえて、あなたが将来就きたい職業を一つあげ、その理由を述べなさい。理由は、あなたの体験を含めて具体的に書きなさい。また、あなたはその職業に就くために、これから何をしようと思いますか。それについても述べなさい。 なお、字数は500字程度とします。

はじめに、今回書くときに必ず書かなくてはいけないことを整理しましょう。
• 将来就きたい職業をひとつあげ、その理由を述べる
• 理由は、自分の体験をもとに述べること
• その職業に就くために何をしようと考えているか

このポイントをもれなく書く必要があります。まずはその点をおさえておきましょう。

また、常体で書きましょう。常体というのは、~だ・~であるという文末の形です。

書く前に

書く前に、ウォーミングアップです。

設問では、今後10~20年 で、雇用者(会社等にやとわれて働く人)の約47%の職業が自動化されると予測しているという主張をふまえて 、将来就きたい職業を述べるように言っています。

10年~20年といえば、今小6のみなさんが22才から32才。社会に出て働いている時期ですね。そのころには、雇われて働く人の仕事のうち、およそ半分近くが自動化されるらしいのです。人間がやらなくてもよいということは、人間の働く場が減るということ。そして、自動化されることのできない分野だけが、人間の仕事になると言えそうですね。

たとえば、自動運転の技術が当たり前になったら、タクシーやバス、トラックの運転手の仕事はなくなるのではないかと言う人もいます。

そのことをふまえて、将来就きたい職業を考える必要があります。
自動化される職業に就きたい場合、なにか特別な手を打たねばなりません。

AIでは変わりが務まらない人間ならではの職業を考えてみましょう。

ちなみに、2018年度の小学生のなりたい職業ランキング上位10位までは次のようになっています。

男子
1. 野球選手・監督など
2. サッカー選手・監督など
3. 医師
4. ゲーム制作関連
5. 会社員・事務員
6. ユーチューバー
7. 建築士
8. 教師
9. バスケットボール選手・コーチ
10. 科学者・研究者

女子
1. パティシエール
2. 看護師
3. 医師
4. 保育士
5. 教師
6. 薬剤師
7. 獣医
8. ファッションデザイナー
9. 美容師
10. 助産師

日本FP協会公式HPより
https://www.jafp.or.jp/personal_finance/yume/syokugyo/

みなさんの就きたい職業はありますか?

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今回は、男女ともに上位にランクインしている医師を例に、書き方の説明をしていこうと思います。

構成の解説からいきましょう。

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