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明治安田生命J2リーグ第9節 京都vs町田【レビューのようなもの】

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京都サンガF.C. 1-0 FC町田ゼルビア

〈お疲れモード〉

・重かった町田
 真夏の3連戦の3戦目。とりわけアウェイチーム・町田の動きが重く、前半終了時に多くの選手が腰に手を置き、苦しそうにしているのが印象的だった。3戦全てターンオーバーなしで臨んでいた上、関東とは質の違う気温差・湿度差もあったのだろう。ここまで7位(東日本勢では3位)と好調なチーム状況だったはずだが、この日のパフォーマンスは低調。一方、京都は比較的コンディションは良かったものの、目に見えて精細を欠いている選手もいた。

・キレを欠くウタカ、だが
 それがエースのピーターウタカ。ゴール前でチャンスになってもウタカが打ち切れない、周囲を使おうとしてズレる、突破しきれない…など不完全燃焼のプレーが目立った。前節(3日前)は途中出場だったのだが、妙に身体のキレが悪くブレーキになっていた。暑い季節はむしろ得意にしている印象なので、原因が疲労だけならばいいのだが。とはいえ、決勝点の場面にはきっちり絡んでいるあたりはさすが。次節からは「5連戦」という鬼日程になるので、絶対的エースの起用法、コンディションの整え方は重要になる。

〈改善がみえるパス回し〉

 前節、京都のパススピードの遅さが気になったと書いたが、今節はパス回しの緩急の付け方が改善し、長短のバリエーションもずいぶんと豊富になった。もちろん町田がさほど積極的にプレスに来なかったという理由もある。また、4-4-2のチームとの噛み合わせだとどうしてもサイドで数が足りなくなりがちだが、そこにはしっかりとインサイドハーフが顔を出し、さらにセンターバックも1人参加してサイドをサポート。トライアングルを形成して逆に数的優位で押し込む場面もあった。

〈町田で目立ったのは…〉

 冒頭に書いた通り町田は全体的に低調で、特筆する点は乏しかった。戦術的も4-4-2の布陣そのまま守備に回り、攻撃時も基本的に4-4-2のまま攻めるようなオーソドックスさ。個人をみても、東欧系外国人たちは特に暑さの弱いようで…。ただ、途中交代で入った岡田優希は大外から長駆してラストパスに飛び込んだり、サイドから中に絞って攻撃にの目先を変えたり多少なりとも怖い存在だった。試合当日にチーム内にコロナ感染者が出たことが発表されるなど、難しい状況の中、アウェイの地でファイトしてくれたこと自体を称えたい。

〈おまけ:實好監督のコメントシリーズ〉

「“with コロナ”というところで、皆さんの協力とか、いろいろな方々が尽力してくださった上で成立したゲームなので、すごく(試合を)やれたことに感謝しています。本当にすごくありがたく思っています」(實好監督
「試合前に(コロナの件は)聞いていたし、試合ができることは、いろんな方が感染拡大のリスクを減らしてやってくれているので、僕たちは感謝しかない。特に動揺とかなく、しっかりできた」(庄司悦大

 対戦相手に感染者が出てしまったことについて、監督も庄司も100点満点の素晴らしいコメントだった。本当にその通リ。多くの人の尽力でサッカーができていることを忘れず、定められたルールに従って向き合うことが大事。そして晴山岬選手の無事の回復をお祈りいたします。

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