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【エッセイ】料理は心?

 お久しぶりでゴザイマス。【note創作大賞2024】の執筆や、お盆の殺人的スケジュールに追われ、こちらのエッセイ垢を数ヶ月放置しておりました😅

 突然ですが皆様、料理はお好きでしょうか? 私ですか? 夫がカレシであった時は『早く結婚して彼に手料理を振る舞いたい♥️』なんて思っていたこともあったんですよ。料理ベタなクセに(笑) 

 ……で、いざ結婚して毎朝毎晩作るとなると、献立を決めることでさえ面倒になってしまった私😅 嗚呼あの時の思いはどこへやら(  ̄- ̄)

 夫が文句を言わないのがせめてもの救い。

 これは長女の小学生時代のママ友から聞いた話なんですが、彼女の知り合いのダンナは、ご飯の固さが気に入らないと、もう一度奥さんに炊かせるらしいんですよ😱 

 こ、こんなダンナ私は無理💦 

 米不足の現在(2024年8月現在)でも同じことをやらせていたら、更にタチ悪いんですけど!?💢

 そんなモラハラ野郎には『サ○ーのご飯でも買いだめしておけ!』って言いたいです😤

 そして次女が幼稚園時代には、こんなママ友情報を聞いたことがあります。

 『ヒワタリさん(仮名)って、唐揚げを作る時は、ダンナさんの分は取っておいて、帰宅してから揚げるらしいよ』と。

 ……………へっ!?

 彼女のダンナさんは、毎晩帰りが遅いらしく、夕食はいつも別々。そんな中でも『夫にも揚げたてを食べて欲しい』と思うヒワタリさんは、帰宅してから鶏肉を油に投入するとのこと。

「ヒワタリさん凄いよね! ウチなんかまとめて揚げて、ダンナが帰ってきたら、レンジでチンだよ」
「ウチも! いや、それが普通だと思う」
「だよね?」

 その場にいたママ友たちは『まとめ揚げしてレンチン派』でした。

 私以外は……。

 (我が家の唐揚げは、ほぼお惣菜なんだよね💧)

 そう……、私は基本、唐揚げはお惣菜に頼っているんですよ。気が向いたらイチから作りますが、それは年に1回か2回くらいかな?💦

 だって『下ごしらえ』『まな板や包丁の消毒』そして『残った油の処理』が面倒くさい。それにちゃんと火が通っているのかも不安😖💧 そんなワケで、唐揚げを作り終えた際には、一番大きな唐揚げをキッチンバサミで真っ二つに切り、火が通っているかどうかチェックするんです。それでも不安な時は電子レンジにお願いする……。

 アホですよね?😅

 更に我が家は、唐揚げ以外のお惣菜にもお世話にもなっております。……が、さすがに毎日ではありせんよ‼️💦
『忙しい時』『体調不良な時』。または『手間を考慮(時間、そして普段使わない調味料をわざわざ買うなど…)した結果、惣菜の方がトータル的に得だと思った時』あたりでしょうかね。

 極力、値下げ品を狙ってはいますが、毎日毎晩頼っていたら、我が家の家計は破産してしまいますから。

 しかし、過去に1人だけいたんですよ。『全てのおかずがオールお惣菜』という強者奥様が……。もう25年前の話なんですけどね。

 その方は直接の知り合いではなく、会社の同僚だったサクマくん(仮名・当時21歳)の奥様でした。

 飄々としたキャラで、いい意味の『いじられポジション』だったサクマくん。会社の独身組で一番若かった彼が結婚を早めた理由は、彼女との子供を授かったからでした。

 複雑な事情で祖父母と暮らしていたサクマくん。そんな彼が、いつもの飄々キャラを封印し、「おじいちゃん、おばあちゃん今までありがとう。これからはミク(仮名)とあたたかい家庭を作ります!」なんて披露宴でスピーチすれば、『同僚の結婚式の9割は給料が発生しない(むしろこちらが払う)休日出勤』と思っている私だって涙しますよね😅

 そんな感動的な結婚式を終え、まだまだ甘い新婚生活を過ごしていると思われていたサクマくんでしたが、ある日、彼はボソッと愚痴を言いました。

「ウチの嫁、料理を全くしないんですよ」

 最初は謙遜かと思いましたが、ミクさんはご飯は炊くものの、それ以外は全てお惣菜。それも毎日です。奥さんが妊娠中というハンデを考慮しても、その場にいた全員が呆気に取られてしまいました。

「金かかるじゃん!」
「飽きるじゃん!」

 みんなは口々に言います。当時は未婚で食材の価格をそこまで気にしていなかった私も完全同意でした。

 そしてサクマくんが外出したあと、当時24歳だった同僚男子は呟きました。

「俺なら、どんなに美人で性格良くても、料理しない人と結婚しようとは思わないけどな」

 この発言、今なら炎上案件になりますかね?
『女は料理をしなければならない』と決めつけているって🤔 しかしこの同僚は『一生懸命作ってくれたら、例え不味くても食べるし、自分もやるときはやる』と続けているので、前述の『モラハラ米ダンナ』とは違うことを捕捉しておきます。

 その後、ミクさんは無事に女の子を出産しましたが、相変わらず料理はせず、お惣菜の日々が続いたそうです。「赤ちゃん用のごはんは、どうしていたのか?」と今になって気になりますが、おそらくレトルトだったのかな?と。

 ある日、サクマくんは上機嫌で私たちに「嫁がご飯を作った」と報告してきました。

「ほぉ~。何を作ってくれたの?」

ネギ納豆たまごかけご飯です」

「………………」

 おそらくその場にいた全員が『本人が嬉しいなら別にいいか😅』と思ったことでしょう。

 それから数ヶ月経った頃(だったハズ)。サクマくんは会社に辞表を提出しました。理由は『稼ぎが少ないから、転職しろ』とミクさんに言われたから……らしいです。

「確かにウチの会社は給料安いけど、ミクさんがお惣菜買いまくらなければ、出費を押さえられたよね?」

 と全員が指摘したのは当然の流れかと…😅

 サクマくんはその後、長距離運転手にジョブチェンジしたらしいですが、それ以上の情報は入ってきていません。

 元気かな? ちゃんとご飯食べているかな? そういえば昔、会社でカップラーメン作りながら、「カップラーメンを作る時、自分は表示されている時間よりも1分余計に待つんです。そうすれば麺の量が増えるので」と言っていたっけ😅 増えてねーぞ。ふやけているんだぞ。どっちでもいいけど、ミクちゃん、収入増えたなら、ちゃんとご飯食べさせろよ。

 なんて思っていた私。25年経った現在いまでもカップラーメンにお湯を注ぐと高確率で彼を思い出します(苦笑)

 『料理は心』

 たまに耳にしますよね? ミクさんには負けます(?)が、私もかなりの料理ダメダメ主婦です。それでも何とか結婚生活は続いております😅 一方でヒワタリさん(前述の唐揚げ取り分け奥さん)が数年後にダンナさんと別れたという話を聞いた時には、目が点になりました。

 夫婦の仲は、夫婦しか知らず。

 ミクさんは料理以外の家事はこなしていたみたいだし、わりと早めに復帰して仕事は頑張ってたらしいので、サクマくんの転職後は、案外上手くやっているかもしれません。

 ま、世の中には家庭の数だけスタイルがありますから😘


       《終わり》