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工学部 知能・機械工学課程 研究室訪問 -工藤研究室-

関西学院大学工学部の研究室訪問第3弾です!
今回は理工学部 人間システム工学科 工藤研究室の D3(研究員) 小田輝王さんと同研究室 B4 廣川快さんにインタビューさせていただきました。2021年度より、工藤研は工学部知能・機械工学課程の研究室となります。

以下、4点をインタビューさせていただきました。

1. 学科・研究室を選んだ理由

小田さん(以下, 小): 最初は興味があったというよりは理科、数学の方が得意だからなんとなく理系の道に進んだんです。大学受験を控えてその中でどの道に進もうかと考えたのですが実際に動くものを作りたいと思って人間システム工学科に進みました。なので入学時は嵯峨研などの機械系の研究室に入りたいなと思っていましたんです。ここ(工藤研)に入ることになったのはB3での認知処理実習での経験が大きいです。この授業で脳波を使ってシステムを動かす面白さに触れ、この研究分野についてもっと知って脳波でより自由に物を動かせるようなシステムを作れるようになりたいと思ったので工藤研に入ろう、となりました。

廣川さん(以下, 廣): 理系に進んだのは高校の数学教師の影響です。先生の授業で理科、数学の面白さに触れ理系の道に進みました。学科、研究室選択についても高校の授業がきっかけで、地学研究という授業で脳の活動についての言及があったんですけど、その時に「なんで脳の中で行われるミクロな視点で見ればただの電気活動が総体的に意識や記憶になるのだろう」と強い疑問が僕の中で生まれて、大学ではそれについて研究したいと思いました。先に脳科学について研究しているこの研究室に入りたいという思いがあって、この学科を選んだのはこの研究室が所属していたからです。

2. 主な研究内容

補足: 大きく分けて工藤研には2つの研究分野があり、マウスなどを利用して生物の脳活動のメカニズムを解明する「培養チーム」と人間の脳波を活動を観測、解析してシステムを動かすブレインコンピュータインターフェースシステムの研究を行う「脳波チーム」に分かれています。

小: 僕は「脳波チーム」で研究を行っています。「脳波の活動を利用する」と言っても単純に観測した脳波をシステムへの入力とするには個人差が激しく、単純には全ての人が利用できるブレインコンピュータインターフェースシステムが作成できません。僕はこの課題を解決するために、短時間の脳波測定を行い、それぞれに適合できるように自身で学習できるシステムの開発に挑戦しています。

廣: 僕は「培養チーム」で研究を行っています。脳の中でどのようにして情報を表しているのかについての解析を行うのが僕の研究です。1つの脳細胞で1つの情報を表しているのか?それとも複数の脳細胞で補完しあいながら情報を表すのか?それとも複合的なのか?ということを解析するために実験と解析を繰り返しています。

3. 研究室の一週間

小: 研究室全体としては週に一回の英論文輪講と進捗ゼミの時間があります。それ以外ではチームによって異なり、僕たち「脳波チーム」は一週間区切りで動くことはあまりなく、論文サーベイ、実験スキーム考案、実験解析、それぞれだけを行う一週間があったりします。

廣: 「培養チーム」はさっきの研究室全体で持っている時間に加えて、週に一回の細胞の抽出、培養の日があります。それに加えて取り扱っているものが細胞なので当番制で細胞のお世話もしています。

4.高校生に一言

小: 大学生になったらスケジュール管理をしっかりして、適度な余裕を持たせることをお勧めします。切羽詰まったスケジュールを組むよりも、新たな世界に触れるような遊びの時間を作ることで自分の可能性や本当にしたいことが見つかるんじゃないかと思います。

廣: 大学にはいろんな団体や設備、イベントがあって、サークル、部活、勉強、なんでも好きなことができる場所です。なので面白そうだなと思ったことにとりあえず首を突っ込んでみることをお勧めします。大学でしかできないようなバカなことをたくさんしましょう。

<編集後記>

脳波測定があれば細胞培養のスペースがあるという、理工学部(工学部)では珍しい(多分唯一の)研究室だけあって、部屋の雰囲気もやっている研究もとても面白かったです!脳の仕組みが解明されて研究が進んだ暁には考えただけでスマホを操作できるように...?

<この記事は2020年11月10日のインタビューを基に編集を加えています>

リンク

工藤研HP

人間システム工学科HP

関西学院大学神戸三田キャンパス特設サイト(高校生向け)

関西学院大学HP

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