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実績ゼロで絵も上手くない俺が大作ソシャゲのコミカライズを任されるために行った3つの方法

どうもミシマリProjectくじらジオ(@kuzirazio)です

突然だがナナカゲというソシャゲがある

20万人にDLされている大作ソシャゲだ。美麗なイラストと戦略性の高いゲームシステムが評判で、出演声優はアニメ好きならおなじみの豪華声優陣、広告もかなり打たれていて、企業は相当力を入れてこのコンテンツを推しだそうとしている事が伺える。

しかしそれだけ力を入れているコンテンツでありながら一つ不可解な点がある。

公式コミカライズに実績なしの新人漫画家を使っていることである。

そう、だ。

今までアイドル系アニメの二次創作漫画を細々と描いていただけの俺が、何故こんな大役に抜擢されたのか…俺視点ではあるがその理由をいくつか語っていきたいと思う。

1.企業にトラウマがあるので持ち込みはしない

前回のノートで書いたが、会社をクビになって無職になった俺は漫画で金稼ぎが出来ないかと色々考えた。その時俺が一番考えてたことは

絶対に持ち込みはしたくない

という事だ。

出版社に持ち込みして、運よく編集が付いたところで編集に気に入られなければ描いた漫画は全部ボツ。

それにもし掲載を勝ち取ったとしても新人漫画家の原稿料なんてたかが知れてる。新人漫画家なんて出版社にしてみれば当たればラッキー程度の使い捨ての駒であることは想像に難くない。

イメージとしてはこんな感じ


そんなのは絶対嫌だと、なんで俺の描いた漫画をそんなゴミ同然に扱われなきゃならんのだと、社畜時代と何が違うというのか!?自分の漫画を掲載させてくださいなんて企業に頭を下げる行為は絶対にしたくなかった!だから俺は

編集にコキ使われる作家ではなく、編集をコキ使う作家になろう!

実績もないお前がどうやってと皆は思うかもしれない。でもやり方次第で行けると思った。成果は想像以上だった。なので俺が実践したいくつかの方法をここで共有したいと思う。

2.漫画と関係ない業界に漫画を売り込む

 まず俺がしたのは社畜時代の人脈を使って企業に広告漫画の営業したことだ。相手企業は漫画、出版業界から遠ければ遠いほどいい。

これのメリットは以下だ

・相手は漫画の素人なのでこちらが交渉を優位に進められる

相手は漫画の面白さなどに興味はなく広告的価値さえ担保出来ればいい、だからまずボツが出ることはない。描いた分だけお金がもらえる。さらに広告漫画は一般的に原稿料が高い。新人漫画家でも十分な報酬がもらえる。それで俺は、自動車教習所、IT会社、不動産会社などの広告4コマ漫画を受注した。

3.多様性のあるポートフォリオを作る

 実は、俺が広告漫画を攻めた理由はもう一つある、それは

自分のコンテンツに多様性を持たせる

という事。

イラストレーターや漫画家が技術があっても売れなくなる理由一つに、自分の描きたいものしか描かない描けないというものがある。

わかりやすい例でいえば美少女イラスト。美少女は描きたがる絵師がいくらでもいる圧倒的供給過多のコンテンツ。さらにその時ウケる美少女イラストには流行り廃りがある。10年前人気だった絵師が今は誰からも見向きされない…

これが10年前の神絵師だ…信じられるか?

だから俺は広告漫画もそうだが平行してジャンルが偏らない多様なイラスト、漫画を制作しポートフォリオを完成させた。

ポートフォリオには広告漫画以外にも美少女、美青年、おっさん、クリーチャー、メカ、ゆるキャラ、ポンチ絵、小物などのイラスト、ついでにLIVE2Dの勉強もしてたのでそのスキルも記載した。

つまり単純に絵の上手いクリエイターではなく、利用用途の多い絵を描くクリエイターとして自分をブランディングすることにした。

4.イベントに参加して名刺をばら撒きまくる

そしていざ作ったポートフォリオで大手企業に飛び込み営業…

しません!!!!

営業して企業に頭を下げて、交渉権を握られて原稿料を下げられてはたまったもんじゃない!もうその段階は終わっている!!

あくまで企業から依頼される形にしなくてはいけない…

ブランディングが確かなら機会さえ作れば仕事は勝手に入ってくる。次に自分のすべきことは企業が自分に仕事を依頼するための導線づくりだと思った。

その為に俺は色んな企業、団体が主催するパーティー、イベントに参加しまくった。

さすがにここまでキラキラしてないが…

もちろんイベントには参加料がある、一番高い所だと参加料が13万円だった…仕方ないので俺は泣きながら13万円を払った

まぁそんな高いイベントはまれで大体数千円で参加できる。クリエイター界隈や知り合いに聞きまくってそういったイベント情報を集めまくって参加しまくった。

大事なのはそこのイベントで決して営業をしてはいけないという事だ。

パーティーってのは楽しいものなんだ。なんでそんな時にまで仕事の話をしなくちゃいけないのか?そもそも仕事の話なんてできれば一生したくない!

お酒を飲んで楽しい話をしよう!

それだけでいい、企業の人と友達になるのだ。名刺を交換して、いけると思ったらLINEの交換もしてしまえ。そして自分が絵師である事をそれとなく伝えるのだ。

そうして人事を尽くせばあとは天命を待つのみ…そのうち仕事を提案するメールがめちゃくちゃ来るようになって対応に追われるようになる。俺はなった。その時初めてポートフォリオを相手に共有するのだ!俺はその流れでナナカゲのコミカライズもゲットした。

さて、ここで問題なのが依頼が沢山来るとどの仕事を選べばいいかわからなくなるというものだ。大事なのはそこで自分を安売りしてはいけない事、プラス安易に断ってはいけないというものだ。矛盾してる…この矛盾の解決策はいくつかあるのだが長くなりそうなので続きは今度にしようと思う。

ここまで読んでくれてありがとう!

漫画家を目指している君が将来編集をコキ使える漫画家になれる事を願う。

そう、俺は絶対編集倒すマン…

くじらジオでした。

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