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表紙の簡易校正が届きました!

今日は表紙の簡易校正が自宅に届いたので、デザイナーさんが最終チェックして微調整したものを印刷会社さんに戻してくださいました。

簡易校正という言葉が聞きなれない方もいらっしゃると思いますが、その説明をするために一旦「色校正」についてご説明します。いや、「説明する」と偉そうに書きましたが僕もZINEをつくり始めて初めて知ったことばかりなので正しくは「勉強中のことを自分のメモ代わりに書く」ですね。

色校正とは?

「色校正」とは、「PCのディスプレイ上で表現される色味」「実際の印刷物上で表現される色味」の違いを確認する作業です。デジタルデータで作成したものを紙に印刷すると必ずといっていいほど色の再現に違いがでるそうです。そのためZINEなどの出版物をつくる際もテスト的に印刷してイメージにずれがないかをチェック(=色校正)します。

ちょっと寄り道しますが、調べているなかで個人的におもしろかったのは「そもそもなぜディスプレイ上と印刷物で色再現の差異が生じるのか?」の理由です。

加法混色と減法混色

「光の三原色」って学校で習いましたよね。
「赤」と「青」と「緑」を混ぜ合わせれば様々な色が表現できるというアレです。

引用(以下も同様):https://321web.link/primary-color/

PCのディスプレイではこの「光の三原色」の原理を使って「赤」「青」「緑」の光を混ぜ合わせながら色味を表現しています。色を加えれば加えるほど明度(色の明るさ)が増すため「加法混色」と呼ばれます。

対して、印刷物の色表現は「減法混色」と呼ばれ、色を減らせば減らすほど明度(色の明るさ)が増します。具体的には「シアン」「マゼンタ」「イエロー」を混ぜながら色味を表現していて(ここに「黒」を加えてCMYKカラーとも呼ばれます)、3色を混ぜると黒色に近い色になります。

プリンターのインクで見たことありますよね。あれがなんで「赤」「青」「緑」じゃないんだろう?と思ったことあったはずなのに…慣れって怖いですね、すっかり疑問にも思わなくなってました。

でもここで1つの疑問が浮かびました。
なぜ、ディスプレイと印刷物は「加法」と「減法」という、わざわざ異なる色表現の方法を採用しているのか?というものです。

調べてみて納得したのですが、その違いは「光」の使い方が根本的に異なることに起因します(個人的にはここが面白かったです)。

ディスプレイは「光」を出すことで色を表現しています。

対して印刷物は、印刷物上にのったインクに当たった「光」を反射することで色を表現します。インクに当たった光の中から特定の色味の素となる光を吸収して、残りの光を反射することで私たちが認識する「色」となるそうです。

例えるならディスプレイは………
(ここでいい例えを出したくて3分考えるも眠すぎて思考停止)

ところで、このサイト↓が詳しくて、とっても面白いのでさらに深く知りたい方はぜひ!(話をそらしてみる)

さて、ここで話は色校正に戻ります。

本機校正と簡易校正

そういうわけで色の表現が異なるために実際に印刷したものをチェックする色校正が必要な意味がわかりました(「加法混色」の方が鮮やかな色の表現が豊かでディスプレイで表現できても印刷で再現できない色の領域があるそうです)。

色校正には大きく「本機校正」と「簡易校正」があります。

前者は本番の印刷で使用する印刷機、用紙、インクを使用する方法で再現性は本番同様です。後者は簡易色校正専用の出力紙、インキ、印刷機械を使用する方法で当然再現度は劣ります。そのかわり本機校正と比べると費用が安く納期も早いのがメリットです。

今回は入稿まで時間がなかったことと予算を勘案して「簡易校正」を選択しました。

もっとスケジュールも予算も余裕を持って組んで置いて「本機校正」したかったなぁなんて思いますが、それはまた次回つくるときの楽しみにとっておこうと思います。

長々とすみません。
今日は「色校正」についてでした!

1冊ができるまで日記 : 21/04/21

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