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まともな日々は狂った日々か

親友同士でつなぐ、交換日記的エッセイラリー。
今回のキーワード▶▶ 満員電車

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すっかり暗くなってしまったこの時間から、ようやく暮らしを始める。
廃人のような自分に時々情けなくなりながらも、昼夜逆転は治らない。
夜行性だもの、仕方ない。そんな言い訳を重ねてなんとか生きている。

こんな私にだってもう少しまともな日々があった。
朝早くに起きて、暗くて寒い中電車を待って。だんだんと混み合ってくる電車に揺られて。甘いパンに甘い飲み物というありえない組み合わせの朝ごはんを買ってから満員電車に乗る毎日。
足や鞄が浮くのは日常茶飯事だったし、人が多すぎて降車できない時もあった。
今では考えられないことばかりで、本当に同じ自分なのかと不安になるくらい。

いやあれはまともなんかじゃない。
少し狂った日常だった。
毎日眠い疲れたと思いながら、満員電車に揺られ、ただ身を運ぶ。
朝起きるのが苦手なこの私が、あの頃起きていたのは朝というよりもはや夜だった。
今思えば確実に小旅行な距離を、ただの通学だと思って移動した。
そしてそれらを嫌だともおかしいとも思わなかった。
疑いがない時はそれでいい。そのままでいい。
でも一度気付くと戻れない。今の私にあの生活はできない。
あの頃の私は無言で頑張っていたのだろう。
周囲に馴染むことでいっぱいいっぱいだった。
もしかしたら何も考えていないふりをして耐えていたのかもしれない。
そんな過去の自分に謝罪がしたくなる時がある。
こんな大人になって、ごめんなさい、と。

2022年も残り1時間切ったのに焦りながらこんなことを書いている時点でもう手遅れかもしれないけれど、
来年こそは過去の自分に顔向けできるようになりたいと心から思う。

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遅くなったけどなんとか年内に更新できたよ。
2022年もありがとう。前より会えるようになって、いろんなことに挑戦できたね。
もっと生き生きした大人になれるように、来年も新しいことをやっていこうね。

次回のキーワード▶︎▶︎「約束」

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