#478 仕事に「こだわる」のは良くない!?
時間を忘れて仕事をするほど仕事にこだわる。。素晴らしいことですが、やはり時間を考えずに仕事をしてはよくないな、と思ったので、メモ。
1、その「こだわり」は「コスト」でもある。
新しい部署を担当するようになって久しぶりに仕事に追われております。
これまでは慣れた仕事だったので、先回りして何事も起こらないようにすることができていました。
でも、新しい部署では、通常業務も割と逼迫しているところに、兼務しているプロジェクトで想定外の出来事が立て続けに起こったり、急遽、別件で新しいプロジェクトを2つ立ち上げることになったり、てんやわんやです。
幸い、通常業務は優秀なチームメンバーがいるので任せられる、と安心していたのですが、最近気になることが…
それは、あるメンバーの残業がすごく多いのです。
確かに彼の業務は他のメンバーが仕事を進めるにあたって重要なデータを作成、整備、分析する仕事で大変重要で、その期待に応えて非常に分かりやすく、グラフィカルな資料を作ってくれます。
が、それは最終成果物ではなく、所詮社内関係者が使うものです。そこまでのクオリティは不要です。もちろん、きれいなことに越したことはないですが、残業を重ねてまで必要とはしません。
昨年12月の着任以来、気になっていて、彼の上司からも伝えてもらっているのですが、あまり変化はありません。
先日、スキップレベルミーティングの際に直接聞いてみたところ、今担当している業務が好きで、かつ、自分の付加価値でもある、という意識のようです。
意識も高く大変ありがたいことだと伝えながらも、どんな成果でも、様々な制約の中で得られるもので、それも含めて評価される、ということを伝えました。
こだわって仕事をするのは大変良いことです。が、それはコストでもあることは意識すべきでしょう。
2、その「こだわり」は「業務のブラックボックス化」を招く
さらに問題なのは、こうしたこだわりは、通常は周りからは評価されますから、担当者はますます頑張るのですが、その担当者の業務はどんどん複雑化し、その担当者以外はどんどん分からなくなってしまいます。つまり、業務のブラックボックス化が起こってしまうことです。
こうなると上司も何が起こっているかわからない上に、是正しようとしても、何をどうしたら良いのかもわかりません。万一事故が起こっても、担当者の言うことを信じるしかありません。
こうなってしまうと、担当者も不幸です。誰かにアドバイスを受けたくても難しいですし、この業務はこの人、となってしまい、異動や昇進のチャンスも失う可能性も高くなってしまいます。
3、まとめ
いかがでしたでしょうか?
意欲を持って、こだわって、時間をかけて、質の高い仕事を目指すことは大変良いことです。
ですが、それが「(時間という)コスト高」や「業務のブラックボックス化」を招き、チームも担当者でさえ不幸になるかも、というお話でした。
コストに制約がある、というと誰でも納得します。
でも、時間の制約、というと、締め切りは意識されるものの、それぞれの仕事にかける時間というのは意外と意識されていないかもしれません。
しかも厄介なのは、仕事にこだわって取り組んでくれた結果、なので、多くの場合、かなり弊害が目立つまでは誰も気にしないことです。
気づくのは「ブラックボックス」の弊害が出始めたときです。
ですから、担当者のためにも管理者が早めに気づいてあげて、適切な手を打つことが重要です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
どこか参考になるところがあれば嬉しいです。
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