見出し画像

【調査結果ご紹介】リスクが高い「まだらテレワーク」に注意!

完全テレワークに移行して5ヶ月、最近は週に1度ほど出社しています。長引いてくると悩みもちらほら。。。
そんな中、以前ご紹介したテレワークに関する調査結果が、詳細な情報を追加してアップデートされていました。改めて見てみると興味深い結果があったので、メモ。

情報元はこちら(ありがとうございます!)


1、上司の不安、部下の不安のTOP2は?

これは以前もあったものですので再録になります。

部下の不安は
1位「非対面のやりとりは、相手の気持ちが察しにくく不安だ」(39.5%)
2位「上司や同僚から仕事をさぼっていると思われていないか不安だ」(38.4%)
になっています。

画像1

前回ご紹介したときは、部下の皆さんは同じオフィスで働いていた時は察しようとしてくれていた、ということですね。今も頑張ってそうしてくれているので、上司としては恩返しのチャンスですよ、とこの数字をご紹介しました。。。

一方の上司の不安ですが、
1位「業務の進捗状況がわかりにくく不安に思うことがある」(46.3%)
2位「非対面のやりとりは、相手の気持ちが察しにくく不安だ」(44.9%)
でした。

画像2

前回は進捗がわからないのであれば1on1を高頻度でやることをお勧めしました。
また、2位は部下と一緒ですが、腹の探り合いはやめて上司の側からコミュニケーションの場を設けましょう、とお勧めしました。

2、「まだら」が危険!出社組とテレワーク組の不満、不安は?

今回、追加になった調査結果です。
1番の気づきだったのですが、上司v.s.部下だけでなく、出社者v.s.テレワーカーという対立軸があるということです。私のチームは先月まで基本全員在宅でしたが、徐々に分散して出社する移行期にありますので、前もって気をつけることが分かって良かったです。

まず、出社者のテレワーカーへの疑念・不満感と題した調査の結果なのですが、

1位「仕事をさぼっているのではないかと思うことがある」(34.7%)
2位「相談しにくいと思うことがある」(32.3%)

画像3

いずれも、上司、部下の関係でありそうですが、考えてみれば全員がオフィスにいる環境では同僚同士でも(むしろ同僚同士だから?)活発に相談しあっていました。でも目の前にいないと、相談していいタイミングが分かりませんし、わざわざTeamsなどで呼ぶというワンアクションが入ることを考えると躊躇してしまう、ということで、あるだろうなと感じます。
でも、これも全員テレワークでも同じことが起こっていると思うべきですね。
ただ、一方がオフィスにいる状況では、やはり、「自分はきちんとオフィスにいるのに、相手がいないからこうしたことになるんだ」という思考になりやすい(お互い様とは思えない)のでしょうね。

次に、テレワーカーの感じている不安感・孤独感という切り口です。

画像4

これも大きな気づきがあったのですが、テレワークはどうしても不安や孤独を感じやすいとは思っていたものの、その比率で強弱が出ているのです。
最も不安感・孤独感を感じるのは職場におけるテレワーカーの比率が2〜3割のとき、だそうです。
半分を超えれば「みんなそうだし」となるのかもしれませんが、ちょうど半数以上はオフィスにいる、となると疎外感が強いのかもしれませんね。
1割であれば、ある程度事情があって立候補してやっているということでしょうから、納得感があり、低いのかもしれません。
これはこれから徐々に出社率を上げていくときの参考になりました。

3、報連相+雑談、すべて減少

これも前回なかった調査結果です。知りたかったことでもあります。

画像5

やはり対面の時よりも圧倒的に報告、連絡、相談が下がり、雑談に至っては本当に少ないですね。
職場であれば、様子を見てパッと声掛けれる環境が当たり前でしたので、ちょっとくだらないことだな、と思っても「雑談」ベースで頭出しすることも容易でした。
どちらかがテレワークですと、そうした場を設定しないとならないですし、そうなるときちんとした資料も用意しないといけない気がしてきますので、かなりきちんと情報が集まった段階でしか報連相が行われていないことが分かります。

なので、私のチームでは、高頻度でテーマを定めない1on1を入れています。

チームミーティングでもいいという考えもありますが、やはりフォーマルな場ですので、ちょっとした相談とかはみんなの時間をとってしまうのでしづらいだろう、ということで設定、継続しています。
今のところ上手くワークしていると思いますし、これをやることで、何かあれば、気軽にチャットで「今いいですか?」と言ってくる環境ができてきた気がしています。
いくら「気軽にいつでもチャットで声掛けて」と言ったところで様子が見えない中ではかなりハードル高いと思います。

やはり上司の側からそれは解消してあげるべきです。

「仕事の進捗が分からなくて不安だ」とか言ってないで、ということですね。

4、上司の「観察力」がチームを救う

これも前回なかった分析です。
上司を「観察力」という観点で(はっきり定義が見つけられなかったのですが、「上司からの被観察感」で3群に分類しているようです)分析しているものです。

画像6

結論としては、上司の「観察力」が高い(部下が上司に「よく見てもらっている」と感じている)場合に、サポート、業務量の調整、結果・成果物のイメージ共有の実施率で顕著な差が見られるという内容です。

すごい差がありますね。仕事のアウトプットにも大きな差がありそうです。
で、具体的にはどのような行動をすれば良いのか、ということですが、ご想像のとおり、コミュニケーションの量、ということになっています。

画像7

特に「雑談」の差が大きいのが個人的には納得ポイントでした。
というのも、コミュニケーションの量が増えれば業務以外の話をする機会も必然と多くなる、ということかと。
あと、上司からセットしたミーティングで、上司が雑談してそれに応じる形であれば気軽に雑談できるでしょうが、部下がセットするミーティングでは必ず何か業務上の必要があってセットしているでしょうから、雑談が起こりにくい、ということも類推できます。
おそらく「観察力」が高い上司は自分からミーティングを設定していて、その中には特にテーマを定めないものもあるんだろうな、と勝手に類推しています。

5、まとめ

何度も同じ結論で恐縮ですが、上司がテーマを設けず設定する高頻度の1on1が有効と改めて思いました。

新たな気づきとしては、上司と部下の関係だけでなく、部下同士の心理的な探り合い(?)のようなことも起こっているであろうことを前提にマネジメント、というか心配りをしていかなければと思いました。

加えて、これから段階的にオフィスに出社していく中では、出社者とテレワーク者との間の心理的なもやもやも起こることを想定して準備していきたいと思いました。


最後までお読みいただきありがとうございました。

みなさまの職場でもお役に立つ内容があれば嬉しいです。


なお、テレワークに関して、前回ご紹介したものと、その続編がありますので、ご興味あればご覧ください。以下がリンクとなります。

「仕事ができない」は上司のせい!?

Microsoft社の分析で裏付けられた1on1の有効性

【実例検証】自分のチームのテレワーク前と今(完全テレワーク中)の各種ミーティングの変化を分析してみたらいろいろと興味深い結果が

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?