『道草』でみちくさ

こんにちは、くつばこのりこです~ 秋ですね。空と空気がきれいです。

今日は昨日に引き続き映画コーナー。「道草」をご紹介します。

〇介助者と自立生活者と

この映画の主人公は、自立生活をする障害者とその介助者。両者が織りなす日常生活を、あたたかな音楽と文字が彩る、おかあさんの晩御飯のような作品です。
障害があるから施設に入ればいい、という考えではなく、より本人の意思のもとに毎日が送れる自立生活をしている数人の障害者の日常を記録する中で、愛や幸せ、うまくいかないこと、いらだち、不満、様々な感情が何の加工もなく届くよう編集されている気がしました。映画を見ると、ほっこりしたり、悲しくなったり、気づいたらまた微笑んでいたり、とても好きな作品でした。

〇介助者が思うこと

この作品には何人かの介助者が登場し、その思いや日々について語っています。障害をもつ介助利用者とは長い付き合いの友達のような感覚の人もいれば、自分自身の思いを重ねる人もいます。映画で焦点をあてられることの少ない介助者に焦点が当たることで、自立生活がより現実味のある、「物語」ではない、「生活」に落とし込まれてきます。見終わったとき、推しの介助者ができるくらい、介助者もまた主人公なのです。

〇音楽と絵と文字

この映画の題字や映画の中にふっと登場する絵は、障害者として映画に出演している岡部さんの作品です。あたたかでおだやかな題字や、映画の中の音楽がその世界観を一層滲み広げています。障碍者が自立生活を営むことへの社会への問題定期としてのみならず、単に作品として、音楽として、入浴剤のような時間であることは間違いありません。
ぜひ、ご覧になってください。

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