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フィッシュバーガーを食べれば、多様性がわかる

1.フィッシュフライバーガーにおける、多様性

フィッシュバーがには様々な食感が混在しています。

  • バンズ、ふわふわ

  • キャベツ、シャキシャキ

  • フィッシュフライ、サクサク

  • シャキとサクを隔てる、タルタル

これらが一体となって口の中にやってくる。
全部挟めばいいという、アメリカ

しかし、フィッシュフライバーガーは時間の経過とともに
境界があいまいになってくる。
シャキとサクが混ざり合っていく。
これもまたよい。
融合しながらも混ざりきらない状態が、
単一の素材では行き着かない境地へといざないます。

違いとそのコラボレーションが生むなにかが多様性の意味なのかもしれません。

ただ、そこには、落とし穴があります。

ハンバーガーで考えれば分かりますが、
多様であれば何でも良いというわけではありません。
美味しくならない多様性もあるし、
肉✕肉のような、同質コラボでさらにパワーを得るケースもあります。

フィッシュフライバーガーでは、
ただ異質なものを組み合わせるのではなく、
キャベツとフライの間にタルタルを挟むことによって、
同化しすぎないという、工夫がされています。

結局、多様かどうかよりも、
多様性を生かして、なにを生み出すかという、世界観、
それを実現するための工夫、
のほうがよっぽど重要なのではないでしょうか。

とフィッシュバーガーは教えてくれます。

2.組織における多様性

フィッシュフライバーガーが問いかけてくれるのは、
「多様性」が表層的なスローガンになっていないか
ということです。
適当に色んな素材を挟んでも、美味しいバーガーはできません。

会社組織において、
ジェンダーを始めとする「多様性」を重要視する動きがあります。
取り組みが進んでいる企業の多くが、
管理職の女性比率向上の取り組み、進捗の開示を行っています。

その活動自体は、決して間違っていないと思うのですが、
その「多様性」で何を生み出したいのか、という独自の世界観が定義されていることは稀です。

ハンバーガーを買いに来たお客さん(投資家)は、
その色んな素材を生かして、
どんな美味しいバーガーを作ってくれるのか、
にしか興味がありません。

実現したい味(価値)が違うのに、
ジェンダーという単一の多様性をみんなで追いかけているのは、
どこかがいびつな気がします。
それでは、世界には、一種類のバーガーだけしかなくなってしまいます。

もっと、いろいろなバーガーを作るための
もっと多様な、多様性を考えていかなければならない

と、フィッシュフライバーガーが言っている気がします。


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