見出し画像

走り続けるしかないプロレス

3月15日に武藤敬司のWRESTLE-1が大田区総合体育館で開催された。

この時期ということもあって観客も閑散としていたという。
流石のプロレスファンも感染拡大を防ぐために来ようとも思わなかったのだろうが、誰かが言っていたが「プロレスとはゴールのないマラソン」らしいが、ほぼその通りだと感じる。

※この台詞は奇しくも武藤敬司がドラマの中で言っていたものである。

コロナウィルスなんて気にするな、ファンなら観に行って当然だとしても結局ファンさえも忌避してしまうのである。

チケットを前々から買っていても払い戻しはしないであろうが、グッズとかは買うことがないので売り上げにしてもかなり落ち込むのは必至となる。

退がっても駄目だし進んでも駄目という事態となってしまった。

それでも自らその足を止めるまで最後まで突き進むのである。

政府がなんとかするものでもないし公金とか出るものでもないので自粛なんかでもしたらそれこそ滅んでしまうものである。

WRESTLE-1は体力がなくなって休止せざるを得なくなった傍ら、ZERO1は興行権を長野県の会社に譲り渡して地方団体として歩むことになったようではある。
以前はファーストオンステージという会社が運営していたがその後どうなったかというと、プロレスの興行権を手放した代わりにラウェイというミャンマーで行われる格闘技を日本で行うようにした訳である。
完全に興行権を譲り渡したからZERO1と無関係となった訳でもなく、ZERO1に出ていた選手をラウェイに呼んだりゲストや招待客として呼んだりとコネクションは残存しているようである。

そうしたZERO1だが、そんな中でほぼ毎年恒例として行っている靖国神社での奉納プロレスが延期となってしまった。

イベントをコロナだからと言って中止することなく敢行していたプロレスが延期を余儀なくされるのである。

未だ終熄すら見せないコロナ騒動、本当にこのままではプロレスの体力自体がなくなってしまう。

一昔、いや二昔前なら方針に異議を唱えて団体も割った余裕さえ見せてたプロレスだが(本当は余裕なんかないが)、今となっては消え掛かる灯火🪔の如くとなってしまっている。

プロレスには多くの団体があるのは間違いないのだが、中堅規模となると出場選手達はどこの団体でも観たことのある選手ばかりになっていたりする。

大日本プロレスなのに出場選手がZERO1の選手ばかりだったり逆も然りで、本当は既に団体の垣根なんかないのではと思ってしまう。

大きな箱で大会を行うには他団体から選手を呼んでカードを埋めるのは当然なのだけれども、こうなると団体を割った意味はないのではと思えてしまう。

よくよく考えてみればプロレスはブームが恢復したと言う訳でもなく、これまで無視されていた客層を呼び込んだだけで少子化の波は止まらず、漫ろに高齢化していただけである。

闘魂三銃士達も既に鬼籍または高齢化しており、古参達を繋ぎ止めるのも苦労しているようである。

今回のコロナパニックで流石に潰れるプロレス団体はないとは思うが、体力は相当失われるのではないかと思う。

そんな中でも方策を講じる団体が生き残っていくのだと感じる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?