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ファミコン探偵倶楽部ー笑み男ーをクリアしました。

先日発売されたファミコン探偵倶楽部の新作『笑み男』をクリアしました。

プレイした率直な感想としては、やはりファミコン探偵倶楽部は面白いというところでした。
ただ、手放しで喜べない部分も多数見当たりました。

良かった点としては、ファミコン探偵倶楽部らしい雰囲気が継承されていた所。
サウンドもおなじみの曲が入っていたりと旧作好きの人も楽しめる感じが良いですね。


昭和の流れを感じさせる

作中では、ファミコン探偵倶楽部当時の時間の流れを緩やかに継承しているようで、スマートフォンの扱いはなく薄型の携帯電話でもなくまだ分厚いアナログ携帯電話が登場したりと時代を感じさせる舞台になっていました。

個人的にはそれが好みでした。

現代風にされると、もうそこにはファミコン探偵倶楽部の独特のホラー感覚が消えてしまうと感じていたからです。

空木探偵事務所も昭和っぽい感じを醸し出し、平成の初期を感じさせるデザインでいい感じです。


空木先生かっこいい

内部もシンプルに出来ていて、あーこういうのだよなぁと。

時代を感じさせる風景シーン


さて、物語は人どおりの無い場所で発生した事件でした。

異常な死体を発見したところから始まるのですが、
今回のサブタイトルにある『笑み男』は
作中で都市伝説でも語り継がれている話でした

話の流れはテキストをしっかり読んでプレイしても10時間要らない感じでした。
フルボイスで聞いていれば、それなりの時間は必要ですが、
主人公のボイスは常にオフにしてしまうので早めに終わった感じ。

リメイクの1・2をクリアして、大体10時間ちょいオーバーくらいだったので、1作で1・2分のプレイ時間をクリアした感じですね。
クリアしてからも一応後日談などがすこーし入っていますが、
プラスしても長いという感じはありませんでした。

あっさりプレイして楽しみたいという人向けの長さで、
たぶん物足りない人は結構いると思いました。
ただまぁ、20時間は必要とかになるとテキストアドベンチャーでは
地獄のようなテキストに悩まされるでしょうから、10時間でちょうど良いと思います。


可愛い


ということで、ここから

辛口な感想

なのですが…。
面白かった反面で不満点もちらほら。

まず、感じた

不満点はシステム

でした。
これは1・2リメイクの時も感じていたのですが、
MAGES.が開発するゲームシステムはテンポが悪く、
もっさり気味で個人的には苦手です。
そして、不満点の中で一番大きな不満はここだけだったりします。

MAGES.が作ってきたタイトルは、どうにもシステムに不満が残ります。
色々購入してきましたが、毎回うーんと唸る感じです。
この世の果てで恋を唄う少女YU-NOも不満が大きかったのはそこでした。
マスターと比べるとなんと操作のし辛い事。
今作の笑み男もどうようでした。

もっさり気味です。

そして次に

グラフィックが不満

でした。
1・2の時はそれなりに雰囲気は良かったですが、
今作笑み男は暗い感じが無いんですね。

雰囲気はそれなりに演出しようとしているのですが、
暗さが足りない。

たとえば影の濃さ、質感、汚れ、さまざまな部分で恐怖感を感じさせない。
そのせいで笑み男がコワくないんです。
ただ変な絵が描いてある紙袋をかぶっている不審者が
現れる…くらいのイメージになってしまっていて勿体ないなぁと。
おどろおどろしい感じが出ていないと都市伝説系も怖さを感じられないので、次作があるのであれば、そこももう少し作り込んで欲しいところです。

またPSと違って、ニンテンドーは規制が緩やかなので描写はそれなりに
強めでも良いと思いました。
ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者の遺体現場なんて、
結構いやーな表現してて味があったのですが…あれももう少し影は必要と感じましたけれど、それでも雰囲気はかなり良かったです。

笑み男は、あっさりしすぎてて怖いというのを感じませんでした。

次に

ストーリー展開に不満

を感じました。

謎が謎を呼ぶ感じを出しているのかなと思いきや、
謎を解明するというどころか、引き伸ばしているだけで章が進んでいき
最終章での展開は、いささか急ぎすぎかなと感じました。
1の時は引き伸ばしが酷い(笑)と感じ、2はここで真相が!といううまい流れで恐怖感が増していましたが、笑み男はあっさり風味で真相を知っても
やっぱりあっさり風味でした。

もう少し内容を濃くしても良かったと思いますね。
村の伝説やら…そういった方が調べて行くうちに見つかる真相に
ドキドキ感がありますが、都市伝説はどうにも弱い感じがしました。

それとやたらに恋愛を匂わせるような流れがあったのですが、
これも不要かなとあってもいいのですが、そんなに頻繁にあると
お腹いっぱいになります。

とはいえ、全体的にはあっさりしていようとも面白いものは面白いと感じました。
勿体ないという言葉がとても似合う作品になったというのは、個人的にいうまでもありません。

それらを考えて、このファミコン探偵倶楽部 笑み男に点数を付けるなら

70/100点中

という感じです。
兎にも角にも勿体ないところが多すぎるというのが
30点の減点を感じさせました。

次作がもしあるのでしたら、期待したい所です。
私はファミコン探偵倶楽部が大好きでたまらない人なので。
毎年少なくとも3回は1・2プレイする人です。
BSが使えた頃なら、BS探偵倶楽部もプレイするくらい好きなので。
ぜひ次作も作ってもらえると嬉しい感じです。

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