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  • 我が青春?の男子校の思い出

  • aiko論

    現代を代表する恋愛曲作家「aiko」の楽曲を評論します。

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わが青春?の男子校の思い出②〜再会と「萌え」~

僕が幼少期を過ごした田舎は、小中学校では人の入れ替わりがなく同じメンバーだった。子どもが少ない田舎ではよくあることだろう。 それが高校生になると、急激に同級生が増える。 まず、地域のいくつかの中学から生徒が集まる。 加えて、はるか遠くの限界集落から通う人なども現れる。そういう人は、バスを利用して片道1時間半~2時間ぐらいかけて通っていた。 そうして入学当初、見慣れない面々を見まわしている時に、隣のクラスに見たことのある人がいるのに気がついた。 彼を、仮にA君と呼ぼう。

    • わが青春?の男子校の思い出①~母校の共学化に寄せて~

      僕は田舎の出身である。 どれぐらい田舎かというと、最寄りのコンビニは実家から歩いて40分。最寄り駅は歩いて2時間だ。家の周りはというと、山、畑、民家が点々とする。見わたしの良い道と電信柱。道を歩けば目の前を鹿が横切ったり、雑木林の奥の方から猿が顔を出していたりすることもある。特に早朝、夕方~夜は油断ならない。 そういう土地で僕は幼少期を過ごした。今振り返ればすげえ所だと思うが、当時はそれが普通だと思っていた。 僕は中学を卒業した後、住んでいた市町村内の高校に進学した。 都

      • 「星のない世界」を星煌く世界で歌い続けるaikoはまだ終わらない

        七夕の物語では、織姫と彦星は天の川を隔てて離ればなれになってしまった。昔の人は遠く離れてしまった二人の距離を、夜空の星間の距離になぞらえて語り継いだ。 このような想い人を星に見立てる表現は、現代にも受け継がれている。著名な恋の歌手である西野カナはこのように歌っている。 Ahなんで 好きになっちゃったのかな(中略) こんなにも放っておけない人は 星の数ほどいる中で ねぇDarling あなたしかいない (西野カナ「Darling」) どんなに離れていても、輝いていて見失わ

        • 星野源「ドラえもん」〜ドラえもんは生まれ変わり続ける〜(長いです)

          歌手の星野源は今や売れっ子だ。10年ぐらい前にはaikoとフライデーに撮られて「予備校生風の彼氏」と紹介されていた彼だが、もはやファンでなくても彼のことを知っている。 2018年、星野源はドラえもんの映画の主題歌(「映画 ドラえもん のび太の宝島」)を歌った。曲のタイトルは「ドラえもん」。すごい自信である。ドラえもんという国民的アニメの主題歌にタイトルをそのままつけているのだから。よほどぴったりな曲でなければ、受け入れられないだろう。 実際に曲を聞いてみると、違和感なく受

        わが青春?の男子校の思い出②〜再会と「萌え」~

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        • 我が青春?の男子校の思い出
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          知らない人から野菜をもらう方法 ~導入編~

          皆さん、野菜食べてますか? 誰しも子どもの頃、親や学校の先生に「野菜を食え」と言われたかと思います。なぜ、野菜を食わなくてはいけないのか?理由は簡単です。「身体に良い」からです。詳しくは知りませんが、このことは科学的に証明されているのでしょう。しかし、頭では分かっていても、現代人はいろんな事情から野菜を食べる量は少なくなりがちだと思います。 厚生労働省が公開している「野菜類平均摂取量」(*1)によると、平成30年には成人男性が約290g、女性が約270gの野菜を1日に食べ

          知らない人から野菜をもらう方法 ~導入編~

          「三角の目をした羽ある天使」の呪い──aikoの疲れについて

          2020/3/7にYoutubeでaikoの無観客ライブ生中継がやっていた。 なんて時代だ。かつての自分に教えてやりたい。2020年は家でaikoのライブを生で観れるねんで! もちろん僕も全国のaikoファンと一緒に生で全部観ましたよ。 aikoは相変わらず、音源並みの声量で歌い、イントロやアウトロでは動物のようにくるくると回転したり、飛び跳ねたりしていた。 もう44歳だぞaiko。なんていう40代女性だ。元気すぎる。もしかしたら30歳男性の僕より体力あるんじゃないか

          「三角の目をした羽ある天使」の呪い──aikoの疲れについて

          アイナ・ジ・エンドがカッコいい件

          巷ではアイドルが人気らしい。 テレビの歌番組では普通の歌手を押しのけるぐらいアイドルが出てるし、バラエティ番組でもよく見る。そんな時世で、僕はアイドルに殆ど興味を持たずに生きてきた。いや別に嫌いでもないけど、ハマったことは無かった。 そんな僕が今、あるアイドルに興味津々になっている。 発端は、今年のお正月休みにウェブで見られる動画を延々と見続けていたとき。アイドル事務所「WACK」のライブ映像を見た。 WACKの看板アイドルが「BiSH」だということは知っていたので、

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          aikoは宇宙で涙を落としながら、地上で歌い続けている

          aiko、2019紅白出場する紅白と言えばaiko。年の瀬にaikoが歌って踊って、飛び跳ねるのを見るのはいかに縁起の良いことか。僕みたいなaiko信者には一番の厄払いだ。 aikoはおととし途切れるまで実に12年ほど連続で紅白に出場しており、もはや紅白の常連。そして今回(2019年)で累計14回目の出場となった。 「花火」の選曲について~山里さんの結婚に寄せて~さて、紅白に出ること自体も嬉しいが、ファン心理としては「どの曲を歌うか?」が気になるところだ。今年歌ったのは、

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          五十嵐大介『ディザインズ』読了

          五十嵐大介の漫画『ディザインズ』の最終巻(5巻)が刊行されました。 五十嵐大介といってもピンと来ない人もいるかしれません。『海獣の子供』の作者と言えば「あー、あの映画のやつね」と思い当たる人もいると思います。 彼の漫画はなんといっても画力が圧倒的。自然や生き物の微妙な動きまで、コマから溢れんばかりの情報量で描きます。僕は『海獣の子供』を読み終えた時は、飲み込まれたみたいな感覚がありました。現代を代表する作家さんだと思われます。 そんな彼が『海獣の子供』の次に連載した『デ

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