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    詰草のように。

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    三浦梅園『玄語』の研究及び、多面的な考察。

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    怪談です。

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    底辺の楽園

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堕天 アテナイの学堂 花山國男 著

    • 今日

      貴女に出会えて本当に良かった 楽しい事も辛い事も沢山あって 今の自分は昔よりもずっと素敵になった もちろん、いい面ばかりが見えたのでは無くて 悪い面も浮き彫りになったけれど、感情を表に出せるようになって、人の痛みも少し分かるようになった。 小さい頃から、不思議な物が視えてしまうこと。 地に足がつかない事。生まれた環境や抱えている孤独感。自己犠牲と劣等感。学歴や社会に馴染めないこと資産面での逼迫。全部は話せてはいないけれど、それでも、誰よりも心の内側を沢山話すことが

      • 堕天 103

        窓枠に切り抜かれた四角い景色は、一枚の絵画のようでした。 静止した遠くの山々の稜線、陽の光を反射する水面の揺らめき、漁船から立ち上る蒸気が流れる雲に重なり、海鳥が残した羽毛が眼前の黄色い花弁にそっと眠るのでした。 「西村さんは、私にこう言いました。自分は水だと。今、その意味が分かりました」 風に乗り、甘い香りが鼻腔を掠めた。水守沙織は小さく頷き、「意味とは」と華奢な指先を長机に這わせた。 「彼は単純な人間です。私は彼ほど人間らしい人を知らない。熱すれば陽炎のように舞い上がり、

        • 深夜徘徊

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        堕天 アテナイの学堂 花山國男 著

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        記事

          奪還

          貴女は僕の欠落した片羽 統合を目指し地下へと潜る 沢山の知識を吸収して 自分のやり方で奪還する

          奪還

          4月21日11時27分、天王星♅と木星♃のコンジャンクション

          木星と天王星が約13年周期(逆行期などもあるので)で重なります。これをコンジャンクションと言います。 前回は2011年でした。さらに、牡牛座で重なるのは83年ぶりです。前回は1941年でした。この年は真珠湾攻撃があった年です。牡牛座のサインでは、経済的な影響や物質的な影響があると考えられます。時代の転換期と言えるポイントだと思います。 この重なる点、牡牛座21度(22度)のサビアンシンボルは『荒れた水の上を飛び白い鳩』です。困難を乗り越え、自由と平和を飛び回る様子が感じら

          4月21日11時27分、天王星♅と木星♃のコンジャンクション

          今日。

          今日は、体調が良くて食欲も少し回復しました。 薬も今は飲まなくて良いそうです。 消化の良い食事を心掛けて下さいと先生が言っていたので、お昼はうどんを食べました。河川敷の桜が散り始めていて、空の青と桜の桃色と葉っぱの緑がとても綺麗でした。 本格的に占星術を学び始めました。惑星の不思議を感じています。自分の体も星屑の集まりだと教えてもらって、なるほどなぁと少し笑いました。

          今日。

          立ち直れるか分からない。 落ちるところまで落ちたら、いいのかな。 悲しすぎて涙も枯れた。たぶん、まだ序の口なんだろうなって思うよ。誰も知らないから。僕は。誰でしょうね。たぶん、僕も知りません。

          立ち直れるか分からない。 落ちるところまで落ちたら、いいのかな。 悲しすぎて涙も枯れた。たぶん、まだ序の口なんだろうなって思うよ。誰も知らないから。僕は。誰でしょうね。たぶん、僕も知りません。

          とつとつ

          希望を持ってしまったから 波が強すぎる 白紙にはなれない どうしても

          とつとつ

          堕天 102

           扉が開く音と云うものは、時に従い重奏になり、光の筋が束になり写世と常世の境を曖昧にしてゆくもので。眩しく顰めれば、素知らぬ顔で渡る海鳥の羽音が、その隙間から白い細腕と共に舞い込んできたのです。 「ご無沙汰しております」 深々としたお辞儀とは裏腹に淡々とした言葉尻。話には聞いていたが、私の知る人とは明らかに違っていた。 「記憶の片隅に赤い傘。一会も忘れぬとは、商い人の心得でしょう。何時ぞやはお世話になりました」 翠雨の滴る新境町の景色は今はもう、朧気に溶け始めていた。煙に

          堕天 102

          はねる

          月のシュプールが綺麗でさ はねたんだよ。 アリクイの夢は地下鉄に乗ること そうなんだって月がさ 小さな花をくれたんだ。 ジョーロは青色がいいね 黄色い花壇の隣に置こう。

          はねる

          紙風船

          どんなときも遅くまで待っていた 遮断器のオレンジはあの日のままで       、      。 失った物が多すぎて、写真の一枚も残っていない 初めて会いに行くと言われた日 やっぱり辞めておくと言われた日 初めて会った日。初めて別れた日 ずっと言えなかった 「おやすみ」と「おはよう」 愛してるとか大好きとか、そんな言葉じゃなくて 「ただいま」と「おかえり」 それだけ言いたかった。

          紙風船

          本当の自分を知ることは、嬉しいけれど、同時に辛いことですね。

          本当の自分を知ることは、嬉しいけれど、同時に辛いことですね。

          堆積する砂  体に溜まる姿を想像したら 海を飲み干した貴女がいたよ 生も死も背中合わせで 淀む水をただ見つめている 黄疸に染まる左腕が哀しくも愛おしく 水の住処に祈っている 限りある事を知った鼓動に耳を当てて 僕を撫でる三日月 ありがとうとごめんねを 互い違いに織り込む 奇しくも 青を編むとは 己の言ノ葉

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          その日の夜はとても寂しい夜でした。 いなり寿司を包んだラップに水滴が溜まり、テーブルに突っ伏したわたしの肩に誰かの指先が触れました。そんな気がしました。 隙間風に起こされた時には、空は白くなっていました。父が帰らなかったのは今日が最初で最後でした。片方のレンズが割れた眼鏡と茶色い牛革の財布が届けられたのは、洗い髪が乾ききる前の駐輪場での事でした。私服の警察官のネクタイは明け方の月と同じ色でした。くだらない事を覚えているのは、父が好きな色だったからです。 始発の線路を走っ

          からあげをあまり食べれなくなると病院で言われた。野菜は好きだからビーガンも悪くないなと帰りに思った。自分は自然派だとか言っていたけどやっぱり寂しいよね。

          からあげをあまり食べれなくなると病院で言われた。野菜は好きだからビーガンも悪くないなと帰りに思った。自分は自然派だとか言っていたけどやっぱり寂しいよね。