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今年は帰郷できないので、VRでグーグルマップ帰郷しました。

 僕の地元は広島県です。中学を卒業するまで暮らしていました。    
今は東京に暮らしているのですが、今年はちょっと帰れそうにありません。なのでVRとグーグルの力を借りて帰郷してきました。せっかくなので僕の思い出の地元をちょっと紹介してみます。 

大体、下のURLらへんの話をしています。

  https://www.google.com/maps/@34.4093385,132.450528,21z

広島市内はこんな感じです。大きな川が流れていて、そこらじゅうをチンチン電車が走っています。僕の生活圏はこの地図の真ん中からちょっと上くらいです。

 怪我をしまくる弟くん

 これが僕が通っていた小学校です。ヤシの木みたいな、葉が鋭い木が立っています。この葉っぱを友達とちぎって剣のように振るっていたら、職員室から殴る系の先生が(当時はまだそういう先生が一校に一人くらいいました。)怒鳴りながら飛び出てきました。
 この写真ではなくなってますが、当時は高さ一〇メートルくらいの四角に組まれた丸太に、網を張ったような遊具がありました。
 僕の弟はその遊具の一番上から落っこちていました。なんで落ちたのか聞くと、「右手で掴んだと思ったけー、左手を離したんじゃけど右手はなんも掴んどらんかったんよ」と哲学みたいなことを言ってました。
 彼はこのグラウンドで鬼ごっこの最中に後ろを見ながら走っていて「前を向いたら鉄棒があった」と右目の上を何針か縫って帰ってきたこともありました。

 M君の賭け

 これは学校の裏の公園です。ここでは手をつないで帰るほど仲が良かったM君とよく遊んでいました。
  ある日、二人で木に登っていたところ降りられなくなってしまいました。するとM君が突然、一か八かと言うのを当時の担任の先生の名前をもじって「イチ川先生か、バチ川先生か!」と言って飛び降りました。
 子供のころボールをぶつけられたりとか、強めの衝撃を受けると息ができなくなることってなかったですか?たぶん大丈夫で、すぐに治るけど一時的にできなくなるやつ。M君は完全にそれになって「ウッウッ」とか言いながら地面に倒れこんでいました。死んじゃうんじゃないかと怖かった。
               

 お金持ちの友達

 学校の裏をもうちょっと行くと大きな川が表れて橋を渡れば山でした。この山の住宅街には沢山友達が住んでいて、よく遊びに行っていました。
 山を少し登ったところにS君といういつもヘラヘラ顔の友達が住んでいました。地下にプールのあるような、見たこともない大豪邸でした。僕も一度だけプールを見せてもらいに行きました。
 S君はいつの間にか引っ越していて、後にその家も売られたんだよと友達が教えてくれました。 

 ここは学校の最寄り駅の横川駅です。右のほうに見えるのが“チンチン電車“と呼ばれている路面電車です。地元の人の感覚としてはバスみたいな感じで使われてます。奥にJRの乗り場もあります。
 駅のそばには小さい商店街みたいなものがあって、そこで二重焼き(こっちでいう今川焼とか大判焼きのこと)を買い食いしたり、友達がアーケードゲームをするのを後ろから眺めたりしてました。

 昔とは全然変わってしまいました

 この奥に見える商店街は、懐かしすぎてマップ見てるだけで泣けてきます。この商店街を毎日のように通学していました。
 もうかなり変わってしまってます。昔はもうちょっとぼろい雰囲気を隠しもしてませんでした。
 ここには友達の家が経営する飲食店が三軒くらいありましたが、見たらもうどれもなくなっていました。どこの家も遊びに行くと何かしらお店のご飯をごちそうしてくれました。

 泣く女・ヤンキーになったR君

 商店街の中に入った思い出の十字路です。
 それは小学校高学年のとき、時間は正午くらい。僕は学校帰りに歩いていました。すると十字路の角から、ネグリジェを着た五〇代くらいの大柄な女の人が現れました。彼女は裸足で、天を仰ぎ、うぉんうぉん声をあげながら大粒の涙を流し、十字路を渡っていきました。
 僕は大人が泣くところを、それまで見たことがありませんでした。初めて見たのが、裸足のネグリジェの大泣きでした。びっくりしすぎてそのあとどうやって帰ったかとかは、何にも覚えていません。でも、その人のことが今でも忘れられません。
 人はあんなに、流れる滝のように悲しむことがある。
 
 この近くには、犬に追いかけられた思い出の公園もあります。その公園のそばには、すぐにブチぎれては「殺してやる」と叫びながら自転車を投げたりするR君が住んでました。                     子供のころはよくもまぁ色んな種類の人と友達になってたもんだなと思います。今なら絶対そんなやつとは仲良くなれません。でもその時は、慰めながらその子の家に行ってキンキキッズが主題歌を歌うドラマを見たりしました。
 R君元気だろうか。小学校を卒業した後、みんなで久しぶりにグランドで遊ぼうと集まったことがあった。髪を茶色く染めて、サングラスをかけ、刺繍の入った特攻服の裾を引きずりながら自転車を二人乗りしてきたR君。

 古本屋

 商店街を抜けると、角の両面に古本屋が二軒ありました。よく通ってましたが今は、閉店とカフェになってました。
 買っていたのは、漫画太郎の珍遊記とか、ダイの大冒険とかだったと思います。
一軒はおばあさんが一人でやっていた、人と人がすれ違えないくらい狭い店。もう一軒は普通の喫茶店くらいの広さはあって、大体いつもおじさんが一人で店を切り盛りしてました。
 そっちの店はお会計カウンターの後ろに女の人の上裸のポスターが張ってあって、塗ったみたいに乳首がピンク色でした。別にエロ本ばかりおいてる店でもないし、エロ本を買っていたわけでもないけど会計するのが恥ずかしかった。
「大人の店なんだぜ、坊や」と言われてるみたいで。          いや、いま考えたらそのポスターを普通の古本屋なのにそんなところに張ってんの普通におかしいな。

今これは中学校に向かっているところです。

長くなったので中学校付近編は明日かきます。みなさま、よいお年を。

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