見出し画像

音ゲーマーに勧めたいルービックキューブの世界

こんにちは、こるくです。今回は、僕が音ゲーマー(音楽ゲームを嗜む人)に強く推したい、ルービックキューブの話です。

このタイトルで読みに来て下さった方には、ルービックキューブがなんたるかは説明する必要はないと思いますので割愛します。ただ、記事の都合上二点だけ用語を説明します。

海外ではルービックキューブをキューブ(cube)と呼ぶことが多く、プレイヤーのことをキューバー、キュービスト(cuber, cubist)なんて言ったりします。これに倣って、この記事では以降「キューブ」と表記します。
そして、キューブをいかに早く完成させるかを競ったり切磋琢磨している世界があり、「スピードキューブ」と呼ばれています。今日はこの「スピードキューブ」を中心に音ゲーマーに向いているポイントをご紹介します。

ここ一年ほど、キューブを趣味といえるくらい楽しんでいます。始めたきっかけは、二年ほど前にスピードキューブの世界記録が塗り替えられたときに投稿されたこの記事です。

小学校の頃に親に買ってもらってやってみたものの、一面も揃えられず諦めて投げ出してから約20年。元々パズル系が好きだったことと、なんとなく脳の衰えを感じ始めていた最中、この記事を読んでビビッと来て(古い)、数日後にはAmazonでポチっていました。

ちなみに音ゲー歴は15年ほど、beatmaniaIIDXというゲームで最近まで両皆伝という称号でした。今は年に数回もプレイしていませんので、いわゆるエンジョイ勢とか引退勢というやつです。また他の音ゲーをほとんどやっていないので、かなり狭い範囲で音ゲーを語ることをご容赦下さい。

キューブにのめり込むまで

さて、Amazonで頼んだキューブが到着しましたが、当然揃え方なんて知らないので、始める前にネットで検索しました。すぐに日本でキューブのサイトで一番有名であろうCube Voyageにたどり着きました。

読み進めていくうちに分かったことは、揃えるまでのパターンは完全に手順化されているということです。どれだけばらばらに崩しても、一つ一つのパーツの関係性を利用して、入れ替えていく。一面ずつ揃えると言うことではないし、なんなら現在主流な手順では一面揃えたら無駄になります。読めば読むほど手なりで解くようなものではないことが分かりました。

説明を読みながら二時間近くかけて、なんとか六面すべて揃えることに成功しました。後半ほど解法の難易度が上がり、失敗すると元に戻せずまたやり直しの繰り返し。最後のステップがうまくいき無事揃ったときは、達成感というよりは、やりきった…!という感じでした。脳が疲れ切って、もう暫くはいいや、、と思った一方、なぜこれを数秒で出来るのか?ということに興味が沸き、スピードキューブについて少し調べ始めました。

直感で分かりました。これは僕が好きなタイプのゲームだと。

さらに、自分がどれくらいの記録を出せるものなのか?と気になるようになり、ひとまず続けてみようという気持ちになりました。ほどなくして1分ほどで揃えられるようになったとき(初めて揃えてから一~二ヶ月だったかと思います)、スピードキューブというゲームは明らかに自分に向いている要素が多く、かつ、それが音ゲーを楽しんでいたからではないかということに気づきました。
この感覚はかなり当たっていたようで、一年以上楽しめている理由になっています。

最近の動画を貼っておきます。記録が中々伸びないのがもどかしくて楽しいところですね。




音ゲーマーがスピードキューブに向いている理由

音ゲーとスピードキューブには、多くの共通点があります。
考えれば考えるほど、音ゲーマーに向いていると思うし、音ゲーマーにキューブでとんでもない記録を出して欲しい!と思っています。
具体的な共通点は以下の通りです。


ひたすら自己との戦いである

スピードキューブは六面をいかに早く揃えられるか、というとてもシンプルな競技です(正確には様々な種目がありますが、基本はタイムです)。短距離走や筋トレと同じです。世界ランキングはあれど、基本的には自己ベストを超えるために、ひたすら試行し続けます。音ゲーはスコア、クリアなど多方面の記録がありますが、基本的な「スコア」という概念においてはこの自己研磨が主であるところがよく似ています。
そしてこのタイプのゲームを長く楽しむには才能が必要だろうというのが持論です。モチベーションを保つために短期や長期の目標設定が出来ること、負けん気が必要なこと、シンプルなゲーム要素に飽きないことなど。
この点だけで、音ゲーマーのあなたはスピードキューブに取り組む才能が大いにあります。


指先の器用さが必要である

キューブを早く揃えるためには、手のひら全体で回すのではなく、指先ではじくように回します。早さのためなら薬指や小指もガンガン使います。
パソコンのキーボードなどでもそれぞれの指は使うと思うのですが、両者にあって日常にないもの、それは力加減です。音ゲーはスコアを取るために薬指や小指を駆使し、ピアノのトリルのような動きもこなします。日常でこんなに指の動きに繊細さを求められることはありません。
キューブも同じです。指先ではじいて回すとき、次のアクションにスムーズに繋げるためには、適当な力加減でそれぞれの面をそれぞれの指で回す必要があります。この技術は、ピアノの経験などが無い限り、多少のハードルとなるでしょう。


一定の反射神経が必要である

キューブは、揃えるまでの流れを全て決めてから解くのではなく、解きながらキューブの状態を見て、次の解法を選択し、指の動作に繋げていきます。この流れには知識だけでなく反射神経が大きく関わってきます。
音ゲーについては、よく「覚えゲー」という評価をなされ、「結局全部覚えているんでしょ?」と言われることが多いのですが、(後述しますが)スコアを狙うに当たっては譜面をランダムにして、譜面を見て判断し、対応の仕方(指で譜面をどう取るか)を決めることが多いです。
そのためどちらも反射神経がよいほど有利です。一つの説明要素として、どちらも日本・世界記録の保持者が若年層(学生~20代程度)が中心であることが挙げられます。
多くの解法or譜面の取り方を覚え、状態を瞬時に把握し、動作に繋げる。どちらのゲームでも重要なポイントです。


一回のゲームが短い(なんなら数十秒)

スピードキューブは、指定された手順通りに面を崩し(スクランブル)、一から揃えるという流れがワンセットです。早い人は一連の流れが30秒以内に終わります(揃える課程だけなら数秒)。
音ゲーも同じで、一回(一曲)は2分以下。RPG、STG、FPSのようなゲームとは異なり、手軽に楽しめ、短時間で明確な結果が表れ、実力を確認できます。


当たり配置
を生かして記録を伸ばす

筋トレや英語学習などでもよく言われるプラトー期の脱出として、音ゲーもキューブも「当たり配置=やりやすい形」という要素が少なからず含まれています。
音ゲーはこのポイントが顕著です。ランダムというオプションで配置を一定の規則でばらけさせ、対応しやすい譜面が来ることを待つというスタイルが一般的になっています。
キューブも同じで、スクランブル次第で揃えやすさが変わります。音ゲーと違い、影響を与える範囲がかなり限定的ではありますが。

もちろん、「運をものにする」下積みの技術があってこそ記録を伸ばせるわけで、日々の鍛錬のうえで当たり配置を引き、全力を発揮することがブレイクスルーに繋がります。当たりと思える形を増やす、という点でも似ています。自己との戦いであり運要素が絡むものは、往々にしてこの要素があると思われます。


音ゲーがうまい人はキューブをやっている(言い過ぎ)

beatmaniaIIDXではとても著名な以下のお二人も、キューブを楽しんでいる(楽しんでいた)ようです。お二人とも少なくとも20秒近くの記録をお持ちのようで、キューバーと呼んで過言では無いと思います。

フルコンの鬼、らぐくんさんです。Twitterを駆使して調べたところ(きもい)、2010年頃から始められ、今はほぼ触っていない?ようです。上記のツイートはao12と呼ばれる12回試行平均の記録と、スクランブルの手順を表しています。PB=Player Best、つまり自己ベストが出た!と言う意味です。

言わずと知れたKAC王者、U*TAKAさんです。
ご本人のツイートはありませんが、最近他の方の動画でキューブを回しているシーンがよく見かけられます。上記はピアノと太鼓の達人で著名なYouTuberのよみぃさんに、U*TAKAさんがルービックキューブをレクチャーしているものです。



音ゲーとキューブの実力相関

beatmaniaIIDXでは、最高段位である皆伝の取得者がおよそ8%とのことです。

一方、世界のキューブ競技者の公式記録パーセンタイルを見ると、上位10%でシングル記録が12秒程度です。

つまり皆伝を取れる方は、12秒でキューブを揃えられるポテンシャルがあります(暴論)。らぐくんさんやU*TAKAさんを超え、世界に名を轟かせることが出来るかもしれません?!

日本人の公式記録としては、4.80秒が日本一(つい先日更新されました)、10秒を切ると100位に入るくらいです。


音ゲーの待ち時間にキューブをやってみよう

音ゲーでスコアを狙っていると言うことは、キューブをやる下準備が自然と出来ていると言うことです。
音ゲーマーなら割と早く上達するでしょう。僕がキューブを布教した十数名の音ゲーマーの方々を見て強く実感しています。

最初は揃えるのに手順を見ながら数十分~一日以上かかったりしますが、1分以内に揃えられるようになれば、音ゲーの待ち時間つぶしにもってこいじゃないです。音ゲーの上達に寄与するかもしれません。

・黙々と記録を伸ばすことに快感を覚える・・・
・音ゲーの上達のためなら何でも試したい・・・
・音ゲー以外の趣味・・・
・音ゲーで培った技術を何かに生かしたい・・・

こんな方は、是非、キューブの世界に触れてみてください。

ただし、スピードキューブで上達するにはかなりの数の回転手順を記憶するという作業があります。状態を見極めて自身の中で最適な手順を活用し「回転数を減らす」取り組みが必要だからです。
これは暗記が苦手、と言う人には大きなハードルになる可能性がありますが、ものは試し、初期投資もわずかですので、是非体験してみてください。


15秒で分かるキューブ導入の流れ

・triboxという通販サイトでキューブを購入しましょう。良質なキューブが500円くらいから買えます。Amazonで「スピードキューブ 世界基準配色」と検索して評価の良いものでもよいです。ルービックキューブは、昔とは比べものにならないほど質が上がっています。
CubeVoyage「ルービックキューブのそろえ方」を参考に試してみましょう。悩むことはありますが困ることはないでしょう。
・具体的なお困りごとがあれば、お気軽にTwitter@kuruko333までご連絡ください。

※2020/7/10追記
triboxさんがルービックキューブを始める方向けのスターターキットを販売しています。説明書込み送料込みで980円で購入可能です。是非ご活用下さい!


キューブを購入したら…

音ゲーマー(以前やっていた人も含む)のキューバーが集うDiscordサーバを建てています。
ちょっとキューブ始めてみたい、どんなキューブが良いか聞きたい、キューバーと喋ってみたい、、などどんな方でもOKです。お気軽にのぞきに来て下さい!

以上です!
キューブを買った、始めたら、是非ご一報くださいませ。

ゲームと食を楽しむサラリーマン。人生は楽しい。