さよならシャボン(22) ドレスコード
Story : Espresso / Illustration : Yuki Kurosawa
服は女の戦闘服、なんて聞いたことはないだろうか。
こんな言い方自体、実際古いのかもしれないけど、そんなことはどうでもいい。
あれは実際、間違いでもないもので、着ている服で身が引き締められるというか、気持ちが切り替わるというか、とにかくそういう効果があると私は思う。
例えば友達と食事に行くという、シチュエーション、ひとつとっても、服装は無限にある。
すこーし、残念な子とご飯に行く時は、目立つように赤なんかの派手な色を多めに身に付けてみたり。
同格の子とご飯に行く時は劣らないように、それでいて浮きすぎないように。カラーを調整出来るよう、わざと地味目の上着を羽織ってみたりする。
気難しい子と行く時は自分を押し殺すように、抑え目の色で、とにかく相手を引き立てるように。
こんな具合に、ご飯に行くだけでもまだまだパターンはある。
ああ、そうそう、シチュエーションはその状況だけじゃない、同じに思えても、集まる人の性格、生まれ、集まる店。
色んなものが混ざり合って、複雑に絡み合って形成されるもの。
戦地によって、戦闘服を変えるのは当然のこと。
たかが服、と思うかも知れないけど、真冬に半袖、ハーフパンツなんかで居たら風邪を引くでしょう。
それと同じで、その場その場で適切な戦闘服を着ないと怪我をするのは当たり前。
その怪我をせずに済むかどうか、深くなるか、浅くなるのかも全て本人の次第。
アナタのここぞという時の、戦闘服はどんなものでしょう。
さて、私はこれから大一番があるので、こんなところで失礼します。
アナタにも幸運のありますように。
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