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iPS創薬は着実に進んでいるんですね

iPS創薬を起源とした治験は、まだ国内3例目ではありますが、
iPS細胞を使った治療法を見つける取り組みは実を結びつつあるようです。
・1例目:京都大学病院が筋肉の難病「進行性骨化性線維異形成症(FOP)
・2例目:慶応大病院が進行性の難聴「ペンドレッド症候群」
まずは、記事の引用から始めます。

慶応義塾大学の研究チームは全身の筋肉が徐々に衰えていくALS(筋萎縮性側索硬化症)の治療につながる候補薬をiPS細胞で発見し、患者に投与する臨床試験(治験)を12月から始めた。パーキンソン病向けに販売されている既存の薬で、患者で効果を確認する。iPS細胞を使って見つけた薬による治験は国内で3例目になる。

この記事の写真は日経BPで使われていたものですが、
iPS細胞の用途は、大きく治療用途と研究用途の2つになります。
1)神経細胞や心筋細胞などの必要な細胞に分化させ、
  いわゆる再生医療用細胞として利用する治療用途(下記のような例)

2)治療法がほぼない疾患(特に希少疾患)の患者からiPS細胞を作成し、
  疾患と関連する細胞に分化させて利用する研究用途(今回の例)
  疾患の理解を深めたり、新しい医薬品の開発に使う

今回の記事は、上記でいうと2)の研究用途のケースになります。
ALS患者の細胞からiPS細胞を作って、そしてそのiPS細胞を分化させて神経細胞にした上で、そこに1,000種類を超える医薬品の効果を確かめています。

患者の細胞由来というのが肝で、患者の持つ遺伝的な特徴を持ったまま、
目的の細胞を作成可能だということになります。
つまり、ALS患者→細胞取得→iPS細胞化→神経細胞の流れですが、この最後の神経細胞はALSという疾患の特徴を持ち、医薬品の標的となるべき細胞を生体外に作り出すことが可能となります。

しかも、この話はドラッグリポジショニングの話でもあります。

そもそも治療が困難な疾患や患者数が少ない希少疾患の場合は、こうした取り組みがとても有効だと思います。
また何度も書いていますが、日本の中小製薬企業は研究、開発、製造までを一貫して経験してきた世界的にも稀有なポジションだと考えいます。
なので、ドラックリポジショニングだけでなく、システムバイオロジーといったコンピュータベースの創薬支援により開発品目の増強が可能だと思っています。

とにかく、患者にとっては治療選択肢が一つでも増えるのは、大切。
こうした取り組みが色々と花開きますようにと祈るばかりです。

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