「小説」セントラルパークランナーズ(26歳・X性)#2
「で、どうだったのよ。」
アパートに戻るなり、素良(そら)が聞いてきた。素良は、一緒に生活する友達のようなパートナーのような、一言で言えば、世界で一番心地良い関係者だ。2年前に知り合い、ああ、こんな生き方が出来るんだ、と感銘を受け、生まれて初めて、素の自分を見せられるようになった相手。
そう、僕は、最近はカテゴリー分けされるようになった、アロマンティック・アセクシャル(他人に恋愛感情も性的感情も抱かないタイプ)ってやつらしいく、素良と知り合ってそれを自覚した。そんな素良は、