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何者にもなれなかった僕たちへ

今年から『ぐんぐんfm』というポッドキャストを始めました。初回収録の自己紹介で「EMやデータアナリストみたいなことをやってます。自分が何者かはよく分からないんだけどね」と無意識で話していて、編集のときに違和感を感じたので「自分が何者か」について考えてみた。


『何者か』って何?

そもそも『何者かになる』ってどういうことだろう。自己紹介のときは「エンジニアやアナリストなど色々やってるけど結局何の人なのかは分からない」といったニュアンスで言ったような気がする。

『何者かになる』で調べたらこんな記事が出てきた。

作中の「何者」は、「ひとかどの人物」「理想の姿」といった使われ方をしていた
肩書や業績などを通じて、「他者から認められる」ことが、「何者かになる」と考えている人が多い、と書いている

いい年した大人の『何者かになりたい』という感覚は、けっこう厄介。

わかるわかる。地位も名誉も名声もほしいよね。僕だって『愛されあっきーさん』になりたいもの。

欲望は無限に

地位も名誉も名声もお金だってなんだってもらえるならいくらだって欲しい。たぶん尽きることはないだろうしそれで破滅した話も大好きなインターネットでよく見る。
『足るを知る』や今を楽しめるようなマインドフルネスなんかが必要になるのかな。このあたりはよく分からないし本題とは違うのでサラッと終わらせる。

端的に名乗れる役職名や名前が欲しかった?

「EMやってます」とか「アナリストやってます」くらいに端的に説明できる名前が欲しかった可能性はありそう。今やってることを説明するの難しくて「何やってるか自分でもわからない」みたいなニュアンスもあったように思う。
あとは「(有名人の)キムタクです」って言われれば一人を特定できるしアイドル、俳優みたいにやっていることも認識してもらえるから『ひとかどの人物』に対する憧れもあると思う。

一個人を単純化して形容するのは不可能

「エンジニアやアナリストなど色々やってるけど結局何の人なのかは分からない」と書いたけど結局個別にやっていることを説明するしかない。2つの掛け合わせにエンジナリストみたいな別名がついたとしても人によっては業務内容が変わるかもしれない。「エンジニアリングマネージャーやってる」と言っても2,3人のチームと1on1をしているくらいかもしれないし、組織のカルチャーづくりや目標設定・評価基準策定などしてるかもしれない。結局個別に説明するしかないのだ。

君もボクもすべての動物はただのONEだよ

君もボクもすべての動物はただのONEだよ
画像引用:ダーウィン事変(1)

当然なんだけど個人の仕事内容を明確に言い表せられる職種名なんてないんだよね。そうなると個体名でしか名乗れない。でも名前だと重複があるからマイナンバーで名乗るのか…?それは無理なので名前なりハンドルネームなりで認識される『ひとかどの人物』になるしかねぇ…

いつだって帽子やお面を被っている

自分が『ただのONE』だったとしても、TPOによってもその人の振る舞いや役割が変わる。親の前では一生『子』になるし、ジジババの前では『孫』、子供がいるなら『親』、会社では『部下、同僚、上司』、学校の同級生などなど…それが気持ち悪かったりもするけど受け入れるしか無いかなと思ってた。
今年読んだ漫画でベスト10に入るくらい良かった漫画『ひとでなしのエチカ』のこの話が衝撃的だった。母親に捨てられて一人で生きてきた男が母親と再開して、なぜ捨てたのか聞いたときの返し。

画像引用:ひとでなしのエチカ(1)

強制的に被らされる帽子を認識してオリジナルを守ろうとしていた。いやオリジナルがあるというより、他人と関わったら何かしらの帽子を被らざるをえない気もするけど、好きな帽子も嫌いな帽子もあるなと思った。

この話は作者のTwitterで全部読めるのでぜひ読んでほしい。

やっていくしかねぇ

結局、『ただのONE』でしかないし、TPOに応じて勝手に帽子が変わる。やりたいことをやっていくしかないのだ。

大好きなブログでこういう記事が求められている気がしたのでフワッとしたお気持ちブログを書いてみました。僕も色んな人のインターネットらしいブログ読みたいです。書いたらご一報ください。


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