【読書メモ】働き方完全無双（ひろゆき）【#61】

以前に、『無敵の思考』を読んでからは日経テレ東大学を見る程度でしたが、久しぶりに「ひろゆき」さんの本に手を出してみました。

無敵の思考 (だいわ文庫)

僕の印象としては、「ひろゆき」さんというのはどこにでもいる、結構正論言いがちな親戚のお兄さん（おじさん）的なポジションかなと感じています。ただ、世間があまりにも正論から外れて、異常な状態になっているのに慣れてしまっているので、普通の、当たり前の話をしている「ひろゆき」さんが「すごい！」みたいに感じるんだと思っています。

特に最近は、一時期のように逆張りばかりしていた頃とも違って、すごく真っ当なことを言っているのですが、言葉のチョイスとか、言い方とかの問題で、異端児的なポジションを維持しているのかなと。

割と同じ意見なので、うんうんと共感しながら読んでいますが、すごく気をつけた方がいいなと思うのは、「ひろゆき」さんという存在は超低確率の成功者であって、真似したからって成功はしないということです。「ひろゆき」さんに憧れて真似している人もいるかもしれませんが、それは無理です。

その参考になるのがp54に書かれています。

僕が２ちゃんねるで成功したのも、似たようなサイトを作っている人がたくさんいた中で、「暇で続けられた人がたまたま僕だけだった」という結果だと思っています。

働き方完全無双p54

この文が代表的なのですが、この他にもバッシングをされても気にしない（参入障壁を高めておく）とか、たまたま競争のないところにいたとか、ラッキーだったという感じの記述が多々あります。こう波に、20数年前のタイミングで、あの性格で、うまく乗ったから成功したのであって、再現性はないということを常に気にしながら読んだ方がいいと思っています。

もう一つ生活レベルを上げないという話についても、他の本でも出てくるし、さもありなんという納得できる話です。しかし、「ひろゆき」さんは起業してある程度成功してから年収3000万円を下回ったことがないということも覚えておかないと、貧しくて「ひろゆき」さんの真似をしてるけど生活レベルを上げられないというのと、上げれる収入はあるけど生活レベルを上げないというのは全然違います。

その前提で、遅刻が云々とか、映画ばっかり見ているとか、ゲームばっかりしているという話を読まないと、踏み外す人がいるんじゃないかとヒヤヒヤします。まあ、そういう踏み外した人の中から1%くらいは、同じように大成功する人も出てくるので、悪いことではないのですが、残りの99%の人は地獄を見るというか、年齢によっては再帰のチャンスも失いかねないので、ほどほどに読んでください。

「ひろゆき」さんも、それくらいの知性を持っている前提で書いていると思いますが、ちゃんと咀嚼しながら読むと色々得られるものがありました。

おわり

働き方 完全無双 (だいわ文庫)