本をなぜ愛するか、と言う問題。
もう既にご存知の方もいらっしゃるかとは思うが、私は司書を生業としている。
色々あって今は、学校図書館司書だ。
今日、三つある兼務校のうちの一つで働いていると、小学生にこんなことを尋ねられた。
「どうしてそんなに本を大切にするの?」
と。
私は言葉に詰まった。なぜならそこに理由なんかなかったから。
私にとっては「なぜ飯を食い、排泄するのか」と問われるのとほとんど変わらなかった。
そこに理由などない。
「読書」は生きると言う行為と直結している。
いつから始めたかも、いつから好きなのかもわからない。「本を読む」という営みに対して抱く自分の感情を好きと呼んでいいのかすら、私にはわからない。
だから、あえて言うなら
こう言うことになる。
「生きていくのに不可欠なものだから」
と。
人生そのものを、趣味とは呼ばない。
だから私の趣味は読書ではないのだ。
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