選択の科学

この本のメモです。

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▼刺さった部分のメモ

■選択は本能である
・実際に状況をコントロールできるかどうかではなく、コントロールできるという「認識」のほうが、はるかに大きな意味をもつ
・社長の平均寿命は、従業員の平均寿命より長い
・動物園の動物の寿命は、野生の動物よりはるかに短い
→理由はいずれも裁量権、選択権が大きいと思えているから
・自己決定権を維持できないとき、私たちは無力感、喪失感を覚え、何もできなくなってしまう

■「強制」された選択
・人は認知的不協和(相反する2つの力の板挟みになること)を回避して、自分自身につじつまの合う物語を生み出したい
・そのため意に反して取り入れた価値観や考え方を肯定して、自分の価値体系の中に組み入れることがある
・例えば、自分の信念に反する意見について(増税など)を支持する作文を書かされると、次第に自分が主張したその意見に賛成するようになる

■選択を左右するもの
ヒューリスティック(経験則)によって左右される
経験則① 想起しやすさ:記憶の中の取り出しやすい情報を注目、重視しやすい
経験則② フレーミング:情報をどのようにとらえるか、どのように提示するかの方法(フレーミング)によって、選択に対する判断が変わる。
例:コカ・コーラは全世界のソフトドリンク市場で45%「も」シェアがあるが、全世界での水分摂取量の2%「しか」ない
経験則③ 関連付け:無意識のうちに様々な情報間の関連を探すこと
経験則④ 確認バイアス:自分の意見を裏付けたり、以前行った選択を正当化する情報を進んで受け入れる。自分の意見を正当化する

■選択は作られる
・好きな色の選択は、その色自体だけではなく、色の名前や背景にあるストーリーにも影響されている
・流行を予測するデザイナーは、予測しているのではなく次の流行を作っている

■豊富な選択肢は必ずしも利益にならない
・スーパーで品ぞろえを豊富にすると、売り上げは下がる
・ジャムの24種類と6種類の試食では、24種類のほうが来る人は多いが、買う人は6種類のほうが多い

ゴミーブログさんより


・豊富な品ぞろえは見物客を引き付けることにはつながるが、購入客を増やすことにはつながらない
・試食コーナーの使い方を変えて、種類を厳選して紹介するものに変えるべき。そうすると試食コーナーは人を呼び寄せるための見世物ではなく、選択のプロセスを補助する役割になる。
・マジックナンバーは7。7±2が人間の判断の最適数。
・ロングテールで売上があがるのは間違い。特定の消費財のみ(CDのように気軽に買えて、特定のジャンルならなんでも好きみたいな場合だけ)
・多い選択肢から決める際に「専門家の知恵」と「集団の知恵」が手助けになる
・専門家の知恵:ワイン専門店のベストセラーズ。100種類のワインを発泡性、みずみずしい、甘いといった分かりやすい8カテゴリに分けてから紹介
・集団の知恵:多くの口コミがあるみたいなこと

■選択の代償
・わが子の延命措置をするか否かの究極的選択。判断を親がするより医師にゆだねたほうが後悔は少ない
.情報あり選択権なし>情報あり選択権あり>情報なし選択権なしの順で、否定的感情が小さい
・自分に選択権があって、その判断に対する確信が強くても、つらい気持ちも人一倍強くなる
・軽い抑制が一番効果的:子供たちに、遊ぶことを禁じつつも裁量の余地を若干残しておくことで、心理的反発を最小限に収め、遊びたい気持ちを抑えることができた。子供たちは、遊ばないという判断を自分で下していたと思っていたため。

ビズペラさんより

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