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二回目の精神科入院を経て得たもの

ご無沙汰してました、くりかなこです。
実は8月上旬から一か月近く、精神科入院してました(テヘペロ)。
半年の間にいろいろな事が積み重なり疲労とストレスがキャパオーバー、ついでに希死念慮も肥大してきてマズい事になり、「入院…した方がいいね……」との事で入院する事になりました。

これで精神科入院は人生二回目となりました。
今回は任意入院だったので、保護室スタートではなく最初から一般病室での療養でした。
入院中ももちろん波があったけど、薬の変更や調整で少しずつメンタルを落ちつかせて、生活習慣と食事も規則正しいもの(病院ゆえに半強制的に改善させられる)に戻していったところ、ひとまず希死念慮と激しい情緒不安は収まってきたので退院しました。

自律神経失調症の改善は残念ながら入院中にはできなかったんだけど、医師によると「君のその症状は薬で今すぐ治せるものじゃないね~、今後の生活の中で総合的にゆっくり改善させていくしかない」との事だったんで仕方なく課題として持ち帰りました。

新しく繋がった友人とも全員関係が切れ、通っていた事業所も退所し、また完全0からのスタートとなりました。
失意が大きいけれど、またここから踏ん張っていくしかない。
新しい門出だと気持ちを切り替えて進んでいきたいと思います。


さて、精神科への入院は二回目となったんだけど、今回この経験で得たものとは何だろうかと退院後考えてました。
同じ入院でも、前回とは事情も違うし自分自身も違う。
苦しくともこの経験をチャンスと捉え、自分の糧、成長材料にしていく事が、今後の人生を有意義なものにすると考えて、まとめてみました。


心身どちらかに関わらず体調を崩したらとにかく早めに休息を‼

今回の入院の発端としては、自律神経失調症と過度かつ継続的な精神的ストレスが原因でした。
ダブルパンチな状態だったのでよけいに酷く、体も心も苦しかったです。
自律神経失調症はストレスがかかりすぎた事によって悪化した部分もあるので、卵か先かニワトリが先かはあるけど、結局はストレスの負荷が原因です。

ストレスの蓄積、メンタルの悪化は、もろに体に表れやすい。

対人関係、自分自身、仕事、家族、将来への不安……今回はそのストレス源が複数、ひとつひとつが重圧、その中でこれらを一気に解決・進もうとした事で一気にガターッと崩れた事が大きい。
ぼくの場合ひとつが崩れると、他も全部雪崩式に崩れていく事が多いです。

今回学んだ事として、ストレス源になっているものを分析し、場合によってはリセットする勇気が大切だという事。

とくに仕事や対人関係といった外的要因は、キャパオーバーする前にいったんすべてシャットアウト・リセットする事も必要なんだと気づきました。
休職や関係を絶つ事はもちろん自分としてはしたくなかったし手放す事に拒絶、絶望があったけど、それらが重圧となって不調の原因になっているのなら、思いきって断ち切るしかない。

とくに今回は対人関係においてのストレスの比重が重く、新しいたくさんの人と関わる不安、疲労、動揺、ショック、それによるメンタルの負荷が大きく、これ以上悪化しない為にも泣く泣く全員と縁を切りました。

重いストレス源を、何件も抱えないこと。
心身の不調が出てきた、悪化してきたら、とにかく早めに休息をとる事。
キャパオーバーしてしまったものは、もう思いきって手放す・断ち切る事が必要。

それを冷静に行う為には、自分のメンタルの不調の現れ方、崩れ方のパターンを日頃から把握、自覚しておく事が大切

ぼくの場合、ひとつの事柄で不安、ショックな事が起こると、そこからどんどん別の事柄にもネガティブな膨らみが伝染し肥大していき、抑えきれなくなって爆発する事が多いです。
そして最終的にはすべて投げやりになって人間関係リセット症候群を発しすべて捨ててしまいます。

そうなる前に、一度立ち止まり落ち着いて整理する時間をつくる事。
感情的に爆発する前に、今どうするべきかを論理的客観的に思考できるようにする事。

その訓練が今後一番の課題だと改めて考えさせられた入院でした。

自身のパーソナリティー障害を再確認

入院中も家族や医師、看護師に相談して指摘された事だけど、
やはりぼくは認知のゆがみとコンプレックスが異常なまでに肥大している。

他患者に対して無意識に「自分が一番社会に近いところにいるんだ」のマウント意識をはって「社会の底辺」「最下層弱者」と捉えて見下したり、
でも一方で彼らの「友達が、彼氏(彼女)が、旦那(妻)が、子どもが…」という言葉を耳にすると、
「こんな場所にいるくせに普通に生きてやがってこいつら…!」と敵愾心と憎悪を抱き、
「こいつらにさえ手に入れられるものを、なんで自分は何一つ持ててないんだよ…」と絶望して自責、希死念慮にかられたり。

そのせいで入院中も対人関係での情緒不安がジェットコースターのように荒れくるってました。

この自身の認知の異様なゆがみについて、医師に「人格障害の可能性は?」と相談したところ、「人格障害の面で考えるとしたら、情緒不安型パーソナリティ障害が当てはまるかも」との事でした。

パーソナリティ障害についてはぼく自身もずっと考えてはいましたが、やはり治ってなかったか人格障害…の気持ちです。
10代~20代前半は境界性パーソナリティー障害気味で見捨てられ不安と他人への依存が強く、治すためにここ数年でメタ認知など鍛えて完治したかと思ってたけど、逆に別ベクトルで悪化していったみたいです。

他人を見下す、地位と成功にこだわる、強い承認欲求、劣等感からくる自己愛の肥大などは、ここ数年で強くでてきた傾向です。

情緒不安型は境界性と似た感じなようで、見捨てられ不安と他人への依存が強いのが共通してあるようです。
あくまで素人判断だけど、ぼくはそれに加えて自己愛性っぽく変化していった気がしてます。

以前からのコンプレックスと、社会でうまくやっていけない不安不満、でも現実社会はどうしても競争社会でうまくやっていかねばならない。
その為に強くならなくては、自分が一番でなければ、という考えに歪んだ方向でズレたせいか。
年齢とともに世間体が気になるようになったせいか。原因はいろいろあるけど、
結果人格のゆがみが強くなりより生きづらくなっていった事が考えられる。

以前の入院はこういう気持ちは持ってはいたもののここまでは酷くなく、
他患者とも積極的に交流していたりしたので、やはりここ数年で実践していた「自己改善」が悪い方向にゆがんでしまったのかもしれない。
周りから見下されたくない、傷つきたくないという恐怖や虚勢もあって。

ともかく、この「異常なまでの自己中心的思考と他人軸」は人格障害が疑われる。
生きづらさを緩和する為には、パーソナリティ面の正しい改善も必要だと考えました。

今の自分の生きづらさについては、発達障害や性格からというよりも人格障害ゆえの思考行動によるものが目立つ。
「人より優れてなくては、勝たなくては、生きていけない生きる資格がない」といった強迫観念じみた思考、周りへの行き過ぎた敵愾心、競争心。
これらは「他者に意識が向いている」つまり他人軸のあらわれ。

よってこの他人軸を弱め自分軸を強くしていく事が、健全な自己確立となり結果生きやすくなる。

人格障害の治療、ケアも課題として気づきました。
カウンセリングや専門の認知療法を受ける、思考の変え方の意識など。
今気づけただけでも良かったと思い、そっち方面の治療も今後進めていこうと思います。

やっぱり閉鎖病棟は人間見本市だった

他患者に対し、「こんな場所にいるくせ友達だ恋人だ配偶者だ言いやがって、結局普通に生きられてんじゃねえかよ」と毒づいたけど、
精神科に入院するって事は、やはり大小あれどそれなりの理由や事情があるという事。
友達がいようとも、恋人配偶者がいようとも、自分の痛み苦しみは自分自身にしか分からないし、まったく同じ痛みや感情を共有する事はできない。
みんな、結局は一人で抱えて、一人で消化して、一人で前を向いていくしかないって事。

電話で家族に、社会はどうなってんだよと延々愚痴ってる高齢男性。
彼氏旦那への不満と将来への不安を言い合って、推し語りで盛り上がる若い女性たち。
仕事どうですかと相談し合う、適応障害で休職した男性と事業所に通所中の男性。
些細な事で駄々こねて暴れて泣きわめく、コミュニケーションがうまくとれないおっさん。
感覚過敏でどうもうまく生活できない、メガネを外して暗い廊下を橋渡りみたいに歩くと落ち着くんですと言ってたアスペルガーの女性。
旦那と離婚してずっと一人で子育てしてきて、子どもが独立してやっと一息ついたと笑うシングルマザー。
生活保護でもうずっと一人で生きてて、辛くはないけど楽しくはないかな、なにか始めてみようかなと呟いてたバンギャ風の年配女性。

こういう人たちを見たり、たまには話しかけたり話しかけられたりして、ぼくも以前の入院と同じく「なんだ、結局皆、そんなもんか」と思ったり。

人は皆、結局はこんなものなんだと思う。
精神科病院は、改めて人間見本市だなと思った入院期間でした。

今回の入院の気づきから、活かしていきたいこと

今回の入院で強制的に今までがリセットされ、また新たな生活が始まった訳だけど。
今回の入院で一番に感じたことは、「何事もすべては自分しだい」という事。
自分が「良くなりたい」「変わりたい」「生きたい」と強く思う事、本気で思い出す事で、はじめて周りは助けられるし、前に進む事ができる。

これは家族から何度も言われた言葉でした。

周りがどうだ社会がどうだ、いろいろ見聞きしてしまってコンプレックスを抱えたり、劣等感を抱いたり、疲れはててしまう。
自分を守る為に虚勢をはって、理想の自分に固執し自分を見失う。
現代社会はなおさら、そういう事が多い。


それでも、そんな中でも、「自分は自分」「自分は誰でもなく、他ならぬ自分なんだ」という確固たる自分軸でいられている人がいる。
何事もすべては自分しだい。自分がどうしたいか、どう生きるか、自分しだいで、自分の人生は変えていける。
この意識をもてたら、ぐっと生きやすくなれるはず。

ぼくは今回のようなメンタル爆発を引き起こすのは、「社会や他人と関わる、繋がる中でのストレス」が引き金になりやすいです。

対人関係の不安、不満

内省によるコンプレックスの肥大

コンプから生まれるネガティブ思考

ネットやテレビなどからのネガティブ情報の摂取によるショック

「やはり自分はダメだ、自分には生きる価値がない…」

自暴自棄になり爆発

病むパターンほとんどこれ

考えなくていい事まで考えてしまう、ネガティブの深堀り、誇大妄想、余計な情報の摂取、他人や理想と比較しショック、こういう悪いクセがループとなってメンタル悪化を引き起こします。
MBTIでいうと、まさにINFP型の不健全ループです。

社会や他人と一切関わらず、一切求めず生きる。社会から絶たれた絶海の無人島で自給自足しながら一人暮らすのが一番精神的に健康でいられるんだろうけど、そんな方法は現実的ではないし、なによりも孤独は堪えがたい。

人に傷つくことも多いけど、また同時に人に救われている部分も大きいから。

ならば、自分の精神安定において害悪となる部分、
「思考のクセ」「認知のゆがみ」を健全に改善していくしかない。

今の治療環境(病院、医師、薬など)にマンネリや限界感(ただ薬もらうだけ、日頃の体調を伝えるだけで進展がない)を感じているなら、
思いきって別の環境に変えたり、選択肢を増やしたりする事もリセットとして大切です。
(今の病状に合った薬を改めて一から処方してもらう、セカンドオピニオン、カウンセリングや新しい療法を試す、針灸整体といった別方向からのアプローチなど)

また、頭の中だけでモヤモヤ考えるより、紙に書き出す事が大事。
頭の中で考えると、ネガティブの芋ずる・堂々巡りになりやすく思考停止してしまう事が多い。脳内で内省したって何の解決にもならないし、よけいに病んで死ぬだけだから。

書く事で気持ちや悩みが具体的に可視化され、論理的にポジティブに解決する方向にもっていきやすくなるよ。


長々書いたけど、以上が人生2回目の精神科入院を経て得た気づきでした。
結局、自分軸が生きやすくなる為の一番の武器だと改めて考えさせられた感じです。

なにごとも、すべては自分しだい。
自分は自分。

今回の経験をもとに、また新しい自分として頑張って生きていけたらと思ってます。

(追記)
退院時、医師からの助言として、
「今回の君の入院や情緒不安のきっかけとして、対人関係が大きなウェイトを占めてるから、メンタルが完全に落ちつくまでは新たな友人作りや人との交流は控えた方がいいよ」との事でした。
「今は寂しい、物足りないかもしれないけど、落ちつくまでは一人の時間を大事にして、心の安定を一番に充実させて」と。

病み上がりには、まず心身共にエネルギーを充電させる事が大事。
それまでは、一人で静かに栄養を蓄えること。

だんだんと前向きになってきたら、少しずつ進んでいけばいいだけの事。
焦る必要はない。


今メンタルはだいぶ落ち着いてきましたが、やはり揺らぎやすいのは変わらないので、慎重に一歩一歩少しずつ進んでいきたいところだね。


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