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IT業界(BtoBソフトェア)がどう変化するか?

自分が所属するIT業界(BtoBソフトェア)はどう変化するか?という相談をもらったので、まとめてみました。

CVP(Customer Value Proposition)というフレームワークを意識しながらまとめてみた記事です。CVPについては、Globis知見録に記載(こちら)があるので、こちらを参照ください。

●顧客価値の提供(CVP : Customer Value Proposition)
ビジネスモデルを構成する4つの要素のうち、最も重要なのがこれである。その中でも“Jobs to be done”、すなわちターゲット顧客が抱えている重要な問題や片付けたい用事を特定し、その問題や用事を解決する提供物および提供方法を見つけることが、イノベーション成否のカギを握る。

Globis知見録:ビジネスモデルとは何か?構成する「4つの箱」から解説

BtoBソフトウェアの業界に対する変化とは?

■根本的な変化

・ライセンス:永久ライセンス→サブスクリプション
・利用形態:オンプレ→クラウド、SaaS
オンプレの永久ライセンスが中心としたBtoBソフトウェア業界であったが、クラウドやサブスクの登場により顧客がサービス提供者に払う、金額の頻度や支払うお金に対する価値が変わっている。

■根本から受ける影響や変化

1.提供価値

 従来は、ソフトウェアの機能から得られる価値だけだった。しかし、どの製品を購入してもあまり変わらない状況となり、製品がコモディティ化している。そのため、各サービス提供者は機能だけではなく、付随価値(サポートや使いこなし)に目を向けたコト向けのサービスを提供している。よって、顧客が得られる価値は、単純にソフトウェア資産やその機能だけではなく、ソフトウェアを使いこなすためのIT人材の教育という価値も得られるようになっている。

2.顧客の課題/用事の変化

 従来、システムをITベンダーに構築してもらうウォーターフォール開発が主流。しかし、ソフトウェアを一から作っている間に外部環境が変化し、要件が変わってしまうリスクが以前よりも高い。そのため、検討から利用まで迅速に利用し、撤退時にも迅速に対応できるシステムが必要となる。

3.バリューチェンとIT人材の変化

 従来、ITコンサルが顧客のビジネス要件をIT戦略に落とし込み、IT開発やベンダーへ必要なソフトウェアや人材を元に作り込んでいた。クラウド、サブスク、SaaSの登場によって、ビジネス要件とIT戦略を考える距離が近づいている。要するに、深いIT知識というよりはビジネスに必要なIT知識さえあれば、ITの活用が考えられるようになっている。そのため、業界のバリューチェーンは、中間層(開発を請け負うベンダー)が淘汰される。またビジネス側にいる層に、ITの検討から利用のIT知識が必要となる。

4.社会課題への影響

 ソフトウェアは、大企業向けを中心とした収益構造であったが、安価で提供できるSaaSサービスやソフトウェアの登場によって、大企業ではない中小企業に対しても、高度なITを利用した業務変革が可能となる。さらに、ソーシャルベンチャー界隈など資金が乏しいドメインに対しても利用が可能となるため、これまで解決が難しい問題に対してもITによって解決が可能となるかもしれない。

最後まで読んでいただきありがとうございます!Globis経営大学院をこの5月に卒業するので、このあとどうしようかなーと色々考えています。ペーパーMBAではなく、MBAで得た知識を活用して世の中に貢献したいので、何か相談ごとあれば、お気軽にご連絡ください!(機会を得たいので、お金はかかりません!)

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