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「感覚派」の人にはマーケティング思考が役に立つ。


広告会社でマーケティングプロデュースという仕事をしている久利と申します。私のマーケティングの定義は
Market(市場)をing(動かす)
と捉えていますので日々、実際にマーケットが動く「実装」を意識してコミュニケーションの設計をしています。

マーケティングには様々なフレームワークがありますが、フレームワークだけでなく「思考」自体を身につけるととても良いことがあるので、マーケティングの仕事に関わっていない人にも役に立つと思い、このnoteを書いてみみたいと思います。私がマーケティング思考を身につけて行動面でとてもよかったことが2つあります。

マーケティング思考を身につけてよかったこと
①モノゴトをメタ(ひとつ上の視点)で見ようとする習慣がついた
②自分の「感覚」をちゃんと言語で説明できるようになった

この2つの点は仕事だけでなく、自分の所属しているコミュニティや人間関係でもとても役に立つと思います。

マーケティング思考でものごとを「メタ」して見る

マーケティングに携わる人にとって、レビットのドリルの穴理論
 →ドリルを買いにきた人が欲しいのはドリルではなく『穴』である

ドリル


はあまりにも有名な話ですが、さらにそれをメタしていき

・もしかしたら「穴」が欲しいのではなくて
「子供と一緒に工作したい=親子のコミュニケーション」なのかもしれない

・もしかしたら「穴」が欲しいのではなくて
「自分の家具を自分でつくったという充実感」なのかもしれない

などと考えていくと、「人の欲求の本質」を知らず知らずに考える習慣がついていきます。これは相手の欲求に答えよう、相手を喜ばせようという
「相手視点で考える:他者思考」
につながるのでコミュニティにおいても必ずプラスに働くと思います。


感覚をマーケティングフレームワークで説明する

次に、このnoteのタイトルにもした「感覚派」の人へのメリットになる内容ですが、これはマーケティングフレームワークが役立ちます。
私はシンプルなフレームワークが好きなので、この形をよく使います。

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目的:そもそもどこをめざしているんだっけ?(達成したいこと)
  =(周りを見回す)あれ、でも状況はどんな感じだっけ?=
戦略:どの道を選択すれば目的が達成できそうだろう?というシナリオ
戦術:具体的にどうやって進むといいかというプラン
そんな順番です。

最初に、そもそも「こうしたい」「こうなりたい」という達成したい目指すところがある。これが意外と途中で忘れさられたりします。

次に
・「いま、どんな状況なのかなあ」
・「みんなからどう思われてるのかなあ」
・「似たようなことやってる人っているのかなぁ」
・「そういえば、世の中の空気っていまどんな感じなんだろう」
・「使える技術ってあるのかなぁ」
のような感じでできる限り、周りの状況を見回します。(これが何気に1番大事です)※マーケティングではこれを外部環境・内部環境などといってPESTや3CやSWOT分析などをつかったりします。

「感覚派」の人はこの状況を見回す能力が高い人が多いのではと思います。
何かを考えるときに「状況判断」が早期にできるので、そこから一気にアイディアが頭の中につながり出てくる。そんな状態なのではないかと思います。

そして、
一般的にはこの見回す作業をしながら、「目的を達成するための狙いを定め相手の状況、邪魔しそうな人の状況、自分の状況」から最適な選択をし一番いいだろうという選択シナリオを考えます。ここからアイディアが登場してきます。

あとは、
そのシナリオを具体化するプランアイディアを磨きながらつくっていく。そんな流れだと思います。


そうできれば、
人を巻き込むときに、
・「今回こういう(目的)ですよね。→そうしたらこんなシナリオ(戦略)で。→こんな風にアイディアを形にしていきませんか?(戦術)」
という風に説明が伝わりやすくなり、「感覚」を理解してもらえる可能性が高まるのではと思います。
 

最後に

なぜこんなことを書きたいと思ったかと言うと、私の周りにはいきなりすごいアイディアを出せる「感覚派」の人がたまにいます。
それはすごいことなのです。ただ、すごいジャンプ(アイディア)から説明すると同じ感覚をもっていない人には伝わらないことも多かったりします。
人と一緒に目的を達成したい時にはマーケティング思考は誰でも理解できる「筋道」なので人にアイディアを説明するときにもとても役に立ちます。
また、目的を達成するための考える順序として感覚派でない誰でもがアイディアを考えプラン化するためにもとても便利です。
と、いうことでマーケティングは面白いのでおすすめです。

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