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わたしとある所#017「居場所への道しるべの手紙」

アーツカウンシル東京のゼミ仲間 Sさん、Mさんと「大地に耳をすます気配と手ざわり」を対話鑑賞したあとで—
「あなたの特別な場所や自分の存在を実感した場面はどこですか?」
出会う人にエピソードを尋ね、対話を再構成し人と場所の関係を探求している記録です。

以前、Mさんとともに訪れたはけの森美術館の「福岡アジア美術館所蔵作品展」。福岡アジア美術館は、アジアの近現代の美術作品を系統的に収集し展示する世界に唯一の美術館。 福岡時代に何度もアジ美へ通ったことも、東南アジア諸国への関心につながっているそう。
絵に込めた思い
最近知った「逆さ地図」。こうやって地図を眺めると日本が大陸から分離して、いかに多様な文化や人が交差した「島国」なのかは良く見えてきます。Mさんのこれからにはこの逆さ地図がよく似合う気がします。地図の上には、国旗によく使われる色で、各国を象徴した、赤・黄・緑・青・黒・白で封をした手紙が飛んでいます。手紙へ思いを込め、これからも、日本で世界で、自分の居場所をつくっていくMさんを応援する気持ちで描きました。

アートとはまずもって、個人個人の内面にこそ、決定的に働きかけてくるものだ。自分自身の問題と向き合うための術であるとも言えるだろう。

今、私たちは、歴史的にみても大変な時代を生きている。どこに問題があるのかわからない、いや、そもそも問題があるのかないのか、それさえもわからない時がある。こういう時はひとまず立ち止まり、何が問題なのか、自分の心に問うてみる必要がある。他人が言うからではなく、いかに些細な違和感であれ、自分個人にとっての問題を発見していくことが大切なのではないだろうか。自分にとって本当に大切な問いとはなんなのか? それを形として表現していくための力を、この演習を通して培っていければと思う。

ともに舟を漕ぎ出そうとする方々の参加を心待ちにしている。

『自分のアートプロジェクトをつくる』ゼミ
師事した芹沢高志さんの募集時(2023年)のメッセージ。
響いた14人が参加し大切な学びとなりました。

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