技術的負債を文化遺産と呼ぶことにした
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技術的負債を文化遺産と呼ぶことにした

こんにちは。エンジニアの佐々木(@ryosukes)です。

この記事では、Webエンジニアであればみんな大好き(?)な言葉「技術的負債」についての話をしたいと思います。

結論から言うと、タイトルにある通り僕の所属する開発チームでは最近「技術的負債」を「文化遺産」と呼ぶことにしました。

その経緯について話します。

発端

僕が所属しているチームは、毎朝の朝会の後に必ず雑談をしています。そのときに僕からこういう提案をしました。

「今朝洗濯物干してるときに考えてたんですが、技術的負債という言葉はマイナスイメージが大きいから、そう呼ぶのやめません?当時はベストを尽くしたのに、時間が経って後から負債って呼ばれるの、嫌だなと思って。あえて借金するつもりで雑に作ったやつならまだしも」

「あー・・・確かに。負債ってマイナスの財産ですもんね。投資とかで発生する」

「そうなんですよ。ただ・・・良い呼び方が思いつかなくて」

「難しいですねぇ・・・」

さて、どう呼ぶ?

「エンジニアが気づかないうちに悪魔に取り憑かれて実装してしまったということで、エクソシストって言葉が頭をよぎったんですが、嫌ですよね」

「それはちょっとw んー・・・文化遺産とかどうですか?」

文化遺産!どういうことですか」

「良かれと思って積み上げた技術的な遺産であって、そのコードがあったからこそ今がある。リスペクトも込めて、文化遺産

「なるほど!」

「これなら、状況にそぐわなければ直すべきものというニュアンスも含められますね」

「あと負債を精算するときはデジタルアーカイブって呼びたいなー!元からデジタルだけど」

とまぁ、こんな感じで技術的負債のことを文化遺産と呼ぼうという流れになりました。

これまで思っていたこと

いつも思っていたことなんですが、自分含め誰かが書いたコードを技術的負債と呼ぶ・呼ばれるのには少し抵抗感がありました。もちろん「あーこれはダメだ、直そう」となりリファクタリングなり書き直しを行うことは日常的に数多くあります。でも実装した時は良かれと思って書いたコードだったり設定だったりするし、他の人から心の中ででも負債と思われてたら結構辛いよな・・・。

とまぁそう思って、今回チームで話に出してみました。とてもよい表現になったなーと思います。文化遺産。

抵抗感はどこで覚えたか

おそらく僕が抵抗感を覚えるにいたった根本的な感情は、不安なんだと思います。

最近これらの記事を読んで、改めて思いました。僕もエンジニアとして未熟すぎて、仕事でプログラムを書くのが地獄に感じていた時期があったなぁと。

その時の不安や無力感は半端なく、自分は今、実は鬱状態なんじゃないかと本気で考えて精神科に一度だけ行ったことがあります。結局、診断結果はなんともありませんでしたがw

その後、転職を何度かしてスキルアップしたり、クラシコム含め心理的安全性の考え方を実践している会社に出会ったり、徐々にその不安は薄れていきました。

良くないものは良くないけれど

Webエンジニアとして、良くないものを良くないと言う・認識するというのは非常に大事なことです。ただ、エンジニアも人間なんで、やはり言い方には気をつけたい。

PHP Conference 2018のLTでもクソコードの言い換えを提案してる方がいて、LT資料の中でも触れていますが、「ダメなものはダメと認めることと、ダメであると表現することはわけて考えるべき」というのはとても良い考え方だなと思いました。

さいごに

今回の件で、マイナスイメージのある言葉は積極的にプラスに言い換えていけると、チームの心理的安全性の向上に寄与するのではないかと感じました。

世の中的によく使われてる便利な言葉でも、場合によっては自分たちのユビキタス言語として良い言葉に置き換えて使う。すると、それだけでも盛り上がれて面白いし、チーム・組織をもっとよくしていけるのではと思います。

クラシコムでは、一緒に良いチームを作っていけるエンジニアの仲間を募集しています。毎月もくもく会などもやっているので、興味のある方は気軽にオフィスに遊びにきて下さい。


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