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おすすめの本(疲れた時にも読みやすい本)のご紹介。

おはようございます。

今日は久しぶりに、最近読んだ本の中からおすすめのものをいくつかご紹介します。

「出張シマシマしまね」の準備や諸々の報告書類等に追われ、なかなか読書に向かう気持ちに至らなかったのですが、6月に入ってから少しずつ、軽いものを読みたいな~、と思うようになりました。そういうわけで、今回は疲れた日にもさらりと読みやすいものを中心にご紹介しますね。


◎「木曜日にはココアを」青山美智子著 (宝島社文庫)

川沿いの桜並木にたたずむ「マーブル・カフェ」という喫茶店での出来事を通して、いろんな主人公のお話がめぐっていく、という物語です。タイトルどおり、ココアが作品のひとつの鍵になっていますが、それだけではなく、舞台も海外に飛んだりして、楽しめるお話でした。

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カフェが舞台の小説が好きでよく手に取るのですが、こうして短編集なんだけど主人公同士がつながっている…というようなスタイルのお話も好きなので、少しずつ読み進めていくのもいいなあ、と思いました。


◎「ふたりぐらし」 桜木紫乃著 (新潮文庫)

書店でふと目に入ったとき、「ふたりぐらし」というタイトルがいまの自分と重なって「読んでみようかな」と思ったのですが、私が思い描く「ふたりぐらし」とは異なり、脚本家の夢を追い続けるも定職につけない夫を中心に、妻や義母、実母との関係など、家族の形を模索するストーリーです。

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高齢者とのかかわりとか、「仕事とは」という問いなど、いろいろと考えさせられることも多かったのですが、主人公夫婦が少しずつ自分たちの暮らしを形づくっていく、という過程がとてもじんわりと心に響く物語でした。


◎「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」(文春文庫)「龍の耳を君に」(創元社推理文庫) 丸山正樹著

2冊とも同じ主人公で、続き物になります。聴こえない親をもつ聴者の子ども「コーダ」として育った主人公が、手話通訳士としてさまざまな人間の心に触れていく物語です。

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障がいのある人々を描いた小説なのですが、その視点は「つらいけど頑張ろう」というようなものではまったくないのが新鮮です。自分の中でも知識をアップデートできるもので、読んでよかった、と心から感じる本です。

物語としても面白いのですが、「声を上げたいけど、それが難しい人たちへ向けられたエール」としてとらえたいな、と思うような内容でした。


◎「六月の雪」 乃南アサ著 (文春文庫)

乃南アサさんの小説は心にすっと入ってくるストーリーで、宮本輝さんと同じカテゴリに勝手に入れているのですが、今回もすごく面白く、あっという間に読み終わりました。

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台湾が舞台の物語なのですが、行ったことがないのに都市の雑踏とか会話のようすが伝わってくる臨場感があって、「台湾に行っておいしいもの食べたいな…」と思わず調べてしまいました(このあたりも宮本輝さんと通じる)。最後がちょっと驚きというか「えー…」という感じだったのですが、続きを書いてほしい!と強く思う終わり方です。

分厚い文庫本ですが読みやすいのでおすすめです。

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先日「とらねこ図書室」さんにお会いして、本をいくつかお借りしたので、また読むのが楽しみです。

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自分の中の思考を凝り固まらせないためにも、読書で適度にリフレッシュしたいものですね。


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