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素敵なうつわとの出会い。

おはようございます。

この「日々、綴る。」、文字通り「くらしアトリエ」あるいは「シマシマしまね」の日々のあれこれを綴るものなのですが、今の時期、「話題探し」にすごく苦労します。

仕事をしていないわけではない(むしろ年度末で忙しい)し、来年度に向けての企画もあれこれ練っているわけですが、綴るまでにはまだ時間が必要なものばかりで、つまりネタとしては不採用、なのです。

かといってプライベートをただただ綴るというのも法人や施設の日記としては違うような気もしていて、毎年すごく悩みどころです。

で、昨年何を書いてたかな~と振り返ると、子どもの頃食べたケーキのこととか愛用している靴のこととか、まあまあプライベートなことを綴っていました…。

なので今日はちょっと個人的なお話を。

先月、更新をお休みしていた時期に関西を旅していたのですが、ちょうど同じ時期に、奈良の「秋篠の森」でマーケットが開催されるという知らせを聞きました。

「秋篠の森」はレストラン・ホテル・ギャラリーがひとつの森の中にあり、「くるみの木」オーナーの石村由起子さんが手がけた施設です。

建物も趣きがあり、4年前にスタッフの研修旅行でお邪魔した折には、そのホスピタリティの素晴らしさに感動したのでした。

その「秋篠の森」も、ホテルがクローズとなり、レストランが移転し、そしてこのたび完全にその役割を終えることになり、最後のマーケットが開催されるとのこと。これは行かないわけにはいかない!と、電車とバスを乗り継ぎ会場へ出かけました。

マーケットではボーっとしてしまって写真がありませんが(のぼせてしまいました…)、奈良の各地から集ったお店たちのマルシェは、コーヒーやパン、焼き菓子、うどんやジュースなどたくさんのおいしいものたちが並んでいました。どのお店も穏やかで、お客さまもギスギスしたところがまったくなく(これはスタッフの皆さんの采配によるところがとても大きかったと思います)、「秋篠の森」の雰囲気にすごく溶け込んでおられて、「奈良って素敵なところだなあ」としみじみ。

その中でただ1か所、熱量の高かったのが「蚤の市」のコーナーでした。レストランやホテルなどで使用されていたうつわやインテリア雑貨、ガーデニンググッズや洋服などが格安で販売されていて、ああこれも欲しいあれも欲しい、と胸がいっぱいに。旅行先だったからあまり大きなものやたくさんのものは買えないなあ、と、厳選に厳選を重ねて7点のうつわを購入しました。

選んだのは、欠けていたり金継ぎされていたりと、時を重ねたのが分かるうつわです。友人におすそ分けしたり、1人暮らしをしている娘にあげたりして、手元には数点しか残りませんでしたが、

秋篠の森で実際に使われていたうつわが、わ、我が家に…!と思うと、それだけで胸がいっぱいになり、心地よく過ごせたあの場所のことを思い出して、あたたかい気持ちになれます。

「もの」を買ったのだけど、思い出を新たに手に入れたような…。きっとあの場におられた皆さんが、同じ気持ちでうつわを手にされているんだろうなあ。石村さんやスタッフの皆さんが築き上げた歴史や空気感を、そのまま引き継がせていただけたようで、あらためて感謝の気持ちでいっぱいになりました。

当日、あわただしく品出しをされていた石村さんとも少しお話させていただくことができました。お会いするのは4年ぶり。いつもはつらつとされていて、人生の先輩として本当に、本当に憧れます。あんな風に、住んでいる土地を愛しそれを形にしていくことができたらなあ…「くらしアトリエ」を始めた頃からの思いでもあります。

あらためて自分たちも頑張らなくては!という気持ちになった、旅先での出来事でした。



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