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ユートピアを語る。「汽水空港」さんにて。

おはようございます。

3月もあっという間に残りわずかとなってしまいました。巷では桜のニュースも聞かれるようになりましたね。花が咲く、それだけのことなのになぜあんなにわくわくするのだろう…。毎年そう思いつつ、やっぱり毎年心躍るこの季節です。

さて、週末はお隣、鳥取県の湯梨浜町へ。東郷湖沿いにある書店「汽水空港」さんで行われたトークイベントに出かけてきました。

少し前から注目していた奈良県東吉野村の人文系私設図書館「ルチャ・リブロ」さんがいらっしゃると聞いて、早々と予約をし、「シマシマしまね」を通じて仲良くさせていただいている方と参加させてもらったのですが、とても濃密な3時間でした(予定を1時間オーバーした…でもまだまだ聞いてみたいことがたくさんありました)。

「ルチャ・リブロ」を運営する青木さんご夫婦と、親交のある戦史・紛争史研究家・山崎雅弘さん、そして「汽水空港」オーナーの森哲也さん。トークのテーマは「ペンギン村を見据える」。

自分たちにとっての「ユートピア」とはどんな世界なのか、それぞれのお立場からお話をうかがう…という流れでしたが、皆さんが今の「場所」をつくった経緯と、その見え方に、自分自身考えることがとても多く、ぐるぐると思考を巡らせながら島根に帰りました。

「ルチャ・リブロ」さんの著書『悲願の図書館』を読んだとき、最初に感じたのは「生きにくい人たちなのではなかろうか」ということでした。普段の生活の何気ないところに違和感や疑問を抱く(抱いてしまう、とも言える)、これは自分自身にも少し重なるところがあり「生きにくそうだなあ」と想像したのですが、実際にお話をうかがってみると、生きにくいというより「生きることが辛い」という状況があり、そこから逃れて、できた場所が「ルチャ・リブロ」だったのかな…と思います。でも、決して世捨て人的な感覚ではなく、明るく開かれ、きちんと社会とつながり、メッセージが伝わってくる場となっているのが素敵だと思いました。

「汽水空港」さんも同じで、自分の周りに対して社会に対して、疑問や違和感があり、その違和感を肯定してくれたのが「本」だった、というようなことをお話されていました。なるほどなあ…メモメモ。

それぞれの場所が「生きづらさ」から逃れる知恵を巡らせた過程で出来たものであり、その知恵は、やっぱり「考えること」「経験すること」、そして「本を読むこと」で生まれてきたんじゃないのかなあ、と想像しながら、ユートピアについてのお話を興味深く聞かせていただきました。ずっと考えることを積み重ねてこられているからこそ、ふとした時に「直感」で動くことができるし、つくられた場所は常に「開かれて」いて、オーナーさんたちには明るさがあるんじゃないかな…。

自分の中での気づきも多く、また「場づくり」という視点からもとても勉強になりました。まだうまく言語化できませんが、自分の中で咀嚼して、またコラムなどで綴れたらと思っています!

サインも頂きました…。『彼岸の図書館』興味のある方は手に取ってみてくださいね。ルチャ・リブロさんにもぜひ行ってみたくなりました。奈良はまだ街しか体験していないので、山の中の図書館、楽しみです。

それにしても「汽水空港」さんから東郷湖の夕日が見えてとてもきれいでした~。18時からの会だったので、少し前に着いて、「HAKUSEN」さんでテイクアウトしたマフィンを湖畔に腰かけて腹ごしらえをしたのですが、とっても贅沢な時間でした。宍道湖もいいけど、東郷湖もいいな!


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