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「うつわ×料理」 Vol.3 だし巻き卵とおいしいクッキー、そしてイノシシソーセージ。

おはようございます。

2週目を迎えた「うつわと暮らしを楽しむ秋」

今日は「うつわ×料理」のコラボレーションの3回目です。

出雲市斐川町でお菓子作りをされている「鹿糠」の鹿糠さやかさんに、工房にてお話を伺い、料理の腕をふるっていただきました。

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鹿糠さやかさん、そしてご主人の鹿糠俊二さん。さやかさんは「ポン菓子グラノーラ」や「発酵菓子」の作り手として、俊二さんはレストランのシェフとして、ご存じの方も多いかと思います。

2018年春に島根に移住されたおふたり。俊二さんはIターン、さやかさんは島根出身なのでUターンになります。

「シマシマしまね」と鹿糠さんご夫婦(お子さんともよくご一緒したので、ご家族、というべきか)とのつながりは移住前から。事前に雲南市を訪れておられたご家族を、雲南市の職員の方が「シマシマしまね」に案内してくださったのが始まりです。「移住されたらぜひ、ワークショップの講師やってください」とお願いをして、さっそく2018年に講師をお願いしました。

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俊二さんに冷製パスタのコツを教えていただいたり(桃のパスタ、びっくりしたけど美味しかった!)、2年連続で「丸鶏解体ワークショップ」を開いたり。

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丸鶏解体は、参加者の皆さんにマイ包丁を持ってきていただき、2人で1羽を解体する本格的なもので、学びたい!という意識のある参加者の皆さんが集まったとても有意義なワークショップでした。

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そのとき、奥さまのさやかさんにだし巻き卵を焼いていただいたのですが、本当においしそうで、牧谷窯さんの長角皿を仕入れで見つけた時に、「あのだし巻き卵を乗せたら絶対に映えるよね」と考え、撮影をお願いすることに。

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こちらのお皿は、土の地色に青と茶色のコントラストが鮮やかなデザイン。卵の黄色が入ることで、お互いが引き立っているように見えます。デザインは洋風な感じもするけれど、こうして見ると和のお料理もよく合いますね。

お菓子作りをされているさやかさんですが、実は和食のお店で修業をされていたのです。こちらのだし巻き卵、卵3個に、合わせだしが60㏄という、かなり水分の多いレシピ。自分が焼くと絶対に水分が外に出てしまって失敗しそうですが、「修業していたお店ではもっとおだしが多かった」とのこと。

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コツは、銅製の卵焼き器で強火で焼いていくこと、その都度クッキングペーパーで油を敷くこと、だそうです。(さっそく自分でも作ってみましたが、強火で焼くと水分は出ないけどすぐに焦げて黒くなってしまう…色を保ちながらふんわりと焼くには、手際の良さが必須だな…と実感しました。)


ご主人の俊二さんはレストランのシェフをお辞めになって、現在なんと、雲南市内にイノシシソーセージの加工場を準備中。しばらく前からこのことはうかがっていたのですが、俊二さんの「人を次々に巻き込む力」のおかげで、順調に準備が進んでいるようです。なんだか、ニコニコしながら作業を進めるご主人の姿が目に浮かびます…。何事も楽しんでしまえるお人柄で、シェフ時代も、うかがえばいつも笑顔で、詳しくレシピを教えてくれたりしましたっけ…。「厨房に戻ったほうがいいんじゃないの」とこちらが心配になるほどのサービス精神でした。

イノシシソーセージ作りは、かつて俊二さんが農業に従事されていた雲南市木次町の槻ノ屋地区で捕獲されたイノシシをさばいて、肉にして、ソーセージに加工する…つまり、地域の害獣を逆手にとって、おいしく調理・加工しようというプロジェクトです。

「まさかイノシシソーセージを作るようになるとは」とさやかさんも言っておられましたが、縁が縁を呼んで、気づいたらこうなっていた…というのが、いかにも鹿糠さんたちらしい。ご主人の人懐っこいお人柄が良い影響を与えているようで、雲南市に来てくれて本当によかったなあ、と感じました。

現在は、夏場の脂肪の少ないイノシシでどうおいしくソーセージを作るのか、試行錯誤中とのこと。でもきっと鹿糠さんのことだから、とびきりおいしいのを作ってくださるに違いない、と確信しています。

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将来的にはご夫婦で、お住まいの雲南市で加工、販売の場所ができたらいいな、とおっしゃるさやかさん。ご自身の目標は、ポン菓子グラノーラをもっと販売拡大すること。フレーバーを増やしたり販路を拡大したりして、グラノーラの魅力をもっと多くの人に知ってもらいたい、と考えておられます。

そして、お菓子作りについてはオーガニックにこだわっていきたい、とのこと。「素材の持つ力強さが違うと思うんです」とおっしゃっていて、手に入るものは島根のものから…と、現在も雲南市の宮内舎さん、出雲市斐川町のながせファームさんなど、地元素材も積極的に使っておられます。

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塩麹クッキーはスタッフも大好きで、何かあるといつも注文させていただいている、「シマシマしまね」でも定番の味。ざくざくした生地の食感とほんのりと感じる塩味、かわいい形…ちょっとしたお土産にもぴったりです。ほかにも、素朴な抹茶のクッキーやチョコチップクッキーなど、お茶の時間にぴったりのおいしいお菓子たちは、年代を問わず人気です。

焼き菓子の素朴さと合わせたのは、3種類のうつわ。

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まずは「陶工房アッシュワーク」さんの白い楕円皿。きっちりとしたオーバル型ではない、ちょっとゆるい感じの曲線があたたかみのあるシンプルなお皿で、ぽってりした雰囲気がクッキーの素朴さと相性が良いかな、と思って選んでみました。



次に、田中ちあきさんのフラワーパターンのお皿。

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練り込み技法で作られたお皿は、お花の模様が少しずつ表情が違い、絵付けとはまったく違う雰囲気です。

ベージュの色が上品で、とってもかわいい!お茶の時間にこんなお皿でお菓子が出てきたらテーブルが華やぎますね。


また、同じクッキーでも牧谷窯さんの角鉢に盛り付けると、また違った印象に。

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万能に使える、ととても人気のあるこちらの角鉢。模様の作り方は田中ちあきさんと同じ、練り込み技法によるものです。同じ技法でもまったく違ううつわに仕上がっていて、なんだかびっくりしますよね…。牧谷窯さんのほうはやはりカッコいい!という感じがします。

こちらの角鉢、スタッフも柄違いで同じ大きさのものを使っていますが、普段は冷奴やポテトサラダ、ひじきの煮つけとかを盛り付けています。クッキーも合うんだ…と、新たな発見でした。


11月12日から14日に出雲市斐川町で開催するマーケットでも、鹿糠さんの焼き菓子を販売させていただく予定です。

また、今回うつわをご購入くださった皆さまには、鹿糠さんにお願いをしてちょっとした贈り物を予定しています…お楽しみに。

いつもお会いすると笑顔で「頑張ってます!」とおっしゃる鹿糠さん。きっと近い将来、新たなスタートを切られるんじゃないかとわくわくしています。

くらしアトリエも、陰ながら全力でおふたりを応援したいと思います!




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