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「後回しにしがちな仕事」を乗り越えるコツ…のようなもの。

先日ひょんなことから、スタッフ2名でお互いの「後回しにしがちな仕事」について議論しました。

好きなことやって楽しそうだね、と思われがちな私たちですが(実際楽しい)、当然ですが好きなことを続けるためには楽しくないことも積み重ねなければならないわけで、それぞれに「あんまりやりたくない…」という業務があります。
ついつい後回しにしてお尻に火がつく、そんな仕事、皆さんにもあるでしょうか。

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デザイン・撮影担当のスタッフに「一番後回しにしがちな仕事って何?」と聞くと、「手書きの文字をテキストに起こすこと」「カレンダーの数字や体裁を整えること」という答えが返ってきました。
彼女いわく、単調な作業や正確性を要する仕事はプレッシャーがあって、「間違えてはいけない…」と思うと責任感がずしんと重くのしかかり、しんどくなるとのこと。そういう作業をしなければならない時には、コーヒーを淹れて音楽をかけて、自分を高めたり盛り上げたりしないとうまく仕事モードに入れないのだそうです。

私(代表・文章担当)は逆に、手書きの文字をテキストに起こしたり、単調なデータを表計算ソフトに入力するような仕事は大好物です。
タイピング自体が大好きなので、いまこうして文字を打っている時もめっちゃ楽しい。学生時代から「指と脳がつながってる感覚」があるので、タイピングしながら思考する、というのが自分のスタイルになっています。(だからスマホでコラムを書けと言われるとすごく辛い…。)

そういう私が最も後回しにしがちな仕事は、ずばり「電話」です。

とにかく電話が苦手…。できる限りメールでの連絡をお願いしているのですが(そのほうが内容が残るというのもありますが)、電話でなければつかまらない方や、直接会話をした方がコミュニケーションがうまくいく方も当然いらっしゃるため、電話をしなければならないときが、まあまああるわけです。

向こうからかかってくる分には全然かまわないし普通にお話できるのですが、こちらからかける場合がとにかく嫌で(嫌って言っちゃった)、可能な限り後回しにするか、勢いのある時に一気に片付ける、という手法をとります。

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今はイベントの企画をしている関係で作り手さんに連絡をとることが多いのですが、特に手仕事を生業にされている方に連絡をするのが、もう本当に苦手です…。

「電話をするこの瞬間に、ろくろを回しておられたらどうしよう」「今まさにカフェで接客をされていたら…」「作業の手を止めてしまうことにならないだろうか」と、悪い方へ考えてなかなか発信ボタンが押せません。電話って相手の時間を奪ってしまうから、よけいに緊張してしまうのです。
事務所で電話するときも「えいっ!」と自分に気合を入れ、座ってだと話ができないので歩きながら会話をするし、最大に緊張する相手の場合(何人かいる)は、メモ紙に伝えたいことの流れを書いておいてからじゃないと電話できません。とほほ。

とはいえ、苦手なものや嫌いなことも、やらないと物事は前に進まない。
なので、「楽しいことと、そのためにやることはふたつで1つ」と考えるようにしています。

例えば、デザイン・撮影担当のスタッフが一番好きな仕事は「商品の企画や開発をしてデザインをしたり、ネットショップやnoteに掲載するための写真を撮影して、それを加工してWEBに掲載すること」だそうです。

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これは私も同じで、「こんなのがあったらいいね」を妄想し、それを形にし、シチュエーションを考えて撮影の背景をコーディネートし、魅力が伝わるように文章を考える、という、どちらかというと「感覚的な」作業はとても楽しく、大好きな仕事です。
でも、その「大好きな仕事」の合間には、当然ながらちょいちょいいろんな人に電話をしてお願いしたり調整したりしないといけないわけで、好きなことと苦手なことは表裏一体、ふたつで1つ。

逆に、「やらなければならないこと」は「楽しいこと」に紐づいていると考えれば、ちょっとだけプラスに考えることができ、辛いことも乗り越えられるように思うのです。

私は電話が苦手ですが、イベントの企画をすること自体は大好きだし、作り手の方とお話をするのもすごくわくわくして大好物な仕事なので、「ふたつで1つ」理論を頭に浮かべ、「この電話をすることでイベントがもっと楽しいものになるはず!そしたらもっとお客さまに喜んでもらえるはず!」と念じながら気合を入れるように心がけています。実際、電話の向こうの作り手さんと話をしているうちに、後回しにしたかった気持ちはどこかへ行ってしまうことが多いのですが。

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仕事に限らず、毎日の生活でも「好きなことだけ」というわけにはいきませんよね。

苦手な家事も、心地よく暮らすためにはこなさないといけない場合もある。お気に入りの服を楽しむためには洗濯やアイロンに気を遣わなければならないし、新米をおいしく食べようと思ったら水加減や米のとぎ方にも注意する。
楽しいことと、それを堪能するためにしなければならないことは表裏一体です。(苦手なことを誰かに任せることができたらベストですが、任せた相手が苦痛に感じないことが前提ですね。)

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「楽しいこと」と「楽しむためにしなければならないこと」をまるっと1つのこととして「楽しい!」と考えたほうが、いろいろうまくいくし、嫌だな~と思っていたことも乗り越えられる。そして、言い聞かせているうちに、本当に楽しめるようになるかもしれない。

15年近くNPO活動を続けてきて、「仕事の効率化」とか「ビジネスマインド」とかは一向に身につかないのですが(それもどうなのか)、少しでも前向きに仕事に対峙できるように、とか、楽しくやりたい!というベクトルの意識は高く持ち続けている気がします。そうじゃないとこんなに続かなかったかも…。

先日、フォローしているインスタグラマーの方がこんなことを書いておられました。

「いろいろな やらなければならないことや やった方がいいことは できるだけ全部小さな幸せに変えて 自分の中に取り込めたらいいなと思う」

うーん、素敵な言い方。同じことを思っていても、こんな風にしなやかなことばにできるなんて。

ともかく、何事にも柔らかな思考が大切だよな~、と思う今日この頃です。

サポートありがとうございます。とてもとても励みになります。 島根を中心としたNPO活動に活用させていただきます。島根での暮らしが、楽しく豊かなものになりますように。