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湯梨浜へ。

おはようございます。

降ったり晴れたり、のお天気だった昨日。所用のため鳥取県中部に出向いたので、ずっと行きたかった湯梨浜町の「HAKUSEN」さんを、ひとり訪れてみました。

何を隠そう、独身時代に湯梨浜のお隣・倉吉市で働いていた私。当時の勤務地から10分ちょっと。HAKUSENさんは、東郷湖の湖畔にあります。

鳥取県中部育ちの私にとって、「東郷湖」は観光地でもなければ特別な場所でもありません。小さなころから何度なく「通った」「車から見えた」場所(つまり、わざわざ行く場所ではないのです)。もっと言えば、「地元過ぎてありがたみのない」「ああ、あるねそこに池が」というイメージの場所。高校の遠足で行ったなあ…○○さんの家のそばだなあ…という、「どこにでもある風景」のひとつでしかありませんでした。

でも、HAKUSENさんから見える東郷湖の風景はやっぱり何か特別感があり、「ここにカフェが1軒建っただけで(しかも新しい建物ではない)、風景も空気も、変わって感じるものなんだなあ…」というのを肌で感じました。

1つのお店が周りにもたらす変化ってすごいですね。この私が、わざわざ、東郷湖に行くなんて!過去の自分に教えてあげたい!

お天気もなんだか幻想的で、それも良かったのかもしれない。テーブル席にひとりで座り、本棚にあった本を読みながら湖の対岸を眺め、「…あのあたりが○○さんの家だな…」なんて思いつつ、おいしいカフェオレと地粉のスコーンをいただきました。

スコーンは「お待たせしました」と運ばれてきた瞬間に、粉の香りがふわーっと漂ってきて、「あ、これはおいしいやつ!」と食べる前から確信しました!クロテッドクリームとブルーベリージャムを乗せて贅沢に。店員さんが説明してくださったマフィンの食べ方もていねいで嬉しかった。

スコーンやマフィンのほかにもおいしそうな焼き菓子も何種類か販売されていて、コーヒーもあって(店内は撮影禁止です)。

あ~こんなカフェが宍道湖沿いにあったらいいのに!と悔しくなり、この地で働いていた頃、ここにこんなカフェができることを誰が予想しただろうか?と驚き、でも当時の自分にはこのカフェの魅力も半分くらいしか理解できなかったかもなあ、と感じたりしました。

何となく独身時代に思いをはせて、まわり道をして通っていた高校の近くを通ったりしましたが、なじみのお店はなくなり、通りの雰囲気もずいぶん変わっていて、あらためて時の流れを感じてしみじみ…。結婚するまでずっとお世話になっていた美容院が焼肉屋さんになっていたのはさすがにショックだった…。

いま子どもたちがあの時の自分と同い年で、残り少ない高校生活を過ごしているのだけれど、過去の自分はほんっとうに何も考えてなかったなあ…空っぽだった。ちゃんと人生とか将来とか、未来の自分について考えたのは、子どもを産んでからかもしれない(遅い)。何より「くらしアトリエ」を立ち上げてからの自分のほうが、それまでの人生よりも何倍も濃密で何倍も波瀾万丈なのです。

子どもたちは今、まさに「人生の岐路」に立っているわけですが、そこでどの道を選んだとしても、まだまだ人生には岐路がたくさんあり、成長するチャンスは山のようにある。若いうちにたくさん失敗して、たくさんの人に出会って、自分なりの物差しをしっかり持って生きてほしいなあ…なんて思ったりしました。

やっぱりふるさとは、あの頃に自分自身を呼び戻してくれる場所。たまには振り返って思いにふけるのもいいものですね。

お持ち帰りした「たんかんのマフィン」と「塩チョコマフィン」。

スライスしたたんかんがかわいい!マフィンもふわふわで、とてもおいしかったのでした。

HAKUSENさんには季節ごとにいろんなマフィンを作られるとのことなので、またぜひ、訪れてみたいなと思いました。


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