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昭和初期のコースター

画像は、倉敷美観地区の古道具屋「ウームブロカント倉敷」にあった昭和初期のコースターです。ガラスのタイルにアルミ製の枠をはめた、たいへん凝った造になっています。

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デザインは、装飾の流行が大きく移り変わった過渡期の時代のもの、と思われました。すなわち、曲線が多用され、優美な草花が描かれたアール・ヌーボー様式から、直線的・幾何学的なデザインのアール・デコ様式へと変化した時代です。タイル部分の図案には、草花の形の名残が残っている一方で、アルミの枠は、直線的で均一模様になっています。

日本は、第一次世界大戦に関わる好景気で、産業構造が大きく変化し、農業国から工業国へと変貌した時代でした。自然の美と都市文明との、両方の香りがする、ちょっと贅沢な日用品です。

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