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毎朝母に供えるお花を生け替える。このルーティンが心を整えてくれる

母が亡くなってから、我が家ではお花を欠かさない。
母はお花が大好きだったから。
常時、大小5〜6個の花瓶。
一度、父に花瓶の水替えをお願いしたら、長いものも短いものも全てひとつの花瓶にまとめられた。
たぶん、めんどくさかったんだと思う。
「どう飾ったら美しいか」「お花はどう飾ってほしいか」とかいう観点は、ない。
無理もない。
父には二度と頼まないと決めた。

母が「造花は既に死んでる」と言っていたことがあるので、うちは常に生花。
花瓶のサイズやお花の長さ、お花の組み合わせ、感覚でサクッと決めて、少し茎を切り落とし、萎れた葉や花を取り除く。
ちょっと残酷で心が痛むこともある。
でも、全部の花瓶を生け替え終わって飾ると、お花が「気持ちいい!ありがとう!」って言ってくれているような気分になり。(たぶん言ってないけど)
毎朝、お花から生気を分けてもらっている。

「ちゃんとフラワーアレンジメントとか習いたいな」と、よぎるものの。
オシャレっぽく仕上げるには、お花選びが重要だ。
そもそも近所のお花屋さんには、インスタとか雑誌で見るようなお花自体売っていない。
父は仕事で遠出をする機会があるので、帰りにお花を買ってきてもらう。
残りの花瓶が1つしかないのに、どれも主役級の花を8種・各2本とかはちゃめちゃな選び方してくる。
ザ・仏花の菊は、場がしめっぽくなるのでできるだけ買わない。
百合は花粉対応が大変なので、記念日のみ。
母が好きだったバラは切らさないように。

とか、じわじわルールを増やした。
お花選びや飾り方は私の勝手な感覚なので、父と共有するには時間がかかる。
ルールが3つになれば1つは忘れるような人。
5回に1回は「安かったし、持ちが良さそう」と、菊を買ってくる。
菊に罪はないのでありがたく飾るけど。
花瓶に生けた状態で毎回見比べてもらい、徐々にだけど、どの花瓶にどれくらいのボリュームが良いかとか考えて買ってきてくれるようになった。
「わ、いい感じ!」ってお花を買ってきてくれた時は、しこたま褒める。

そういえば母は、独身時代に勤めていた歯医者さんが「花嫁修行に」って、お料理教室に通わせてくれたり、お茶やお花を習わせてくれたと言っていた。
茶道は「抹茶が苦くてすぐやめた」と言っていたが、生け花は師範のお免状まで取ったそう。
「教えてよ」って言ったけど「そんな暇はない」と、結局一度も教えてもらえなかった。
たしかに、母は家中小走り、話しかけるタイミングも狙わないと相手にしてもらえないくらい働きづめな人だった。
「今ごろ、このお花を愛でて喜んでくれているといいな」、とか思いながら毎朝の花仕事。

お花は健気で、はかなくて、美しい。
毎朝20分ほどの静かな時間。
お花に触れて、お花と向き合うわずかな時間のおかげで心が整う。

ひとり暮らししていた時も切り花は欠かさなかったけど、食料品買うついでで週に2回、予算はせいぜい500円くらいだった。
今は自分だけのために飾るお花じゃない。
他の何かを削っても、母のためだと思うと予算もかけられる。

< 袖ケ浦から上り方面でおすすめのお花屋さん3軒 >

ガーデン花金
千葉県市原市千種2丁目15-15
https://hanakin-ec.net/
上り方面ではこのお店が好き

ジョイフル本田 市原店
千葉県市原市五所1738-2
https://www.joyfulhonda.com/shoplist/ichihara/
他の店舗のことはわからないけれど、“ジョイホン”はタイミングが良いと、まだまだ良い状態のお花が格安で手に入る。
白いバラ15本で600円とか。

千葉市の市場の中のお花屋さん(普段、一般の方は入れないかも)
千葉市美浜区高浜2丁目2-1
https://www.city.chiba.jp/keizainosei/keizai/ichiba/iltupan-kojin.html
早朝はお花が豊富。地味だけど。けっこう安い。

ちなみに、長浦駅から徒歩5分ほどのお花屋さんには二度と行かない。
スーパーの食料品のかたわらに並んでいるお花よりお花屋さんの方がお花の状態は良いのかなと思って、1度行ってみた。
まず、店の扉開けた瞬間ものすっごいタバコの匂い。
肝心なお花も…
「1500〜2000円で」とお願いしたら「2000円ね」と言われ、開ききっているようなお花6本だった。
茎にハサミを入れる感触もフヤフヤで。

「ガーデン花金」さんなら、同じ値段でこの5倍は包んでくれる。
「持ってる花瓶で最大のはどれくらい」と聞かれて。
それに合わせて、それより少し長めに切ってくれて。
「これとこれは今ツボミだけど、ちゃんと開いてくるので」と、長く楽しめるようにしてくれたり。

田舎はシャレッシャレなお店はないし、お花屋さんの選択肢も少ないけれど、花屋巡り楽しい。
もっとお花の種類や名前を覚えたり、庭にお花植えたりしたいな。

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