見出し画像

くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第65回 「発達障害は社会参加が難しいっていうけど社会参加ってなんだろう?仕事ってなんなんだろう」ってお話

〔く〕  さて、九州は梅雨明けで夏本番だそうですが、関東の方は梅雨明けもしていないのに雨も降らず連日30度を超える真夏日が続いています。

〔寺〕  九州は梅雨明けしましたが、同じようなお天気ですね。湿度も高いので息をしているだけでヒットポイントが減っていく気がします。

〔く〕  で、このド真夏のさなか、あおの会社のクーラーが壊れて悲惨な事態になっていますよ。

〔寺〕  えーっ!あおさんの職場って確か新宿ですよね。ヒートアイランドのど真ん中じゃないですか。

〔く〕  あおの会社が入居している雑居ビルは結構古くて、エアコンも20年くらい前のらしいんですよ。補修部品もなくて新しく買い換えるしかないんですが、近いうち取り壊すという話も出ていてオーナー買い換えるのを渋っているらしく。

〔寺〕  それは厳しい。熱中症にならなければいいけど。あおさんは体温調整が難しいという話もありましたよね。大丈夫なんですか。

〔く〕  会社の部屋は35度オーバーで扇風機をつけてもほとんど意味がない状態らしいです。あおはあまり汗をかけなくて、体熱を放出するのが下手なので深刻な状況です。先日、「職場で体温測ったら37.9℃になっていた」とメッセージがあったので慌てて社長に「冷やすか帰らせるかして!」と連絡しましたね。保冷剤でなんとかなったみたいですが。

〔寺〕  会社休んだ方がいいかも。普通の人でも35度以上の部屋で長時間働くのは無理ですよ。

〔く〕  あおは「他の人も暑い中、自分だけ休むのも・・・」ということで出勤していますが、帰ってくる頃にはフラフラです。でも、社長からさっき連絡があって、「来週、同じビルの空いているフロアに引っ越すことになったから」ということで、とりあえず熱中症で死ぬのは避けられそうです。社長よく頑張った(笑)

〔寺〕 ほっと一息ですね!この暑さの中、引っ越し自体も大変そうですが。

〔く〕  まぁ、あおのトラブルはどこでどう起きるかわかりませんから。家庭と仕事の両方でケアしていかないとですね。

〔寺〕 そういう体制ができているのは心強いですね。あおさん以前に「仕事しないとだめ」って言ってたじゃないですか、それを理解して協力してあげてるくらげさんはえらい!

〔く〕 ん?「仕事しないとだめ」を理解してる、ってどういうことです?

〔寺〕 アスペ系の発達障害の人は、優先順位をつけるのが下手な人が多いんです。今回のような場合、命に係わると思ったら、当然会社は休みますよね。体調が悪いとかなんとか言って。でもあおさんみたいな人は、突発事項の対応が下手なこともあって「いつもどおり仕事に行く」が優先するんです。で、周りは仕事に行ってるんだからそれほど深刻じゃないだろうと判断する・・・そして放置して大きなトラブルになったりするわけです。

〔く〕 アスペ系の人が極力自分の生活を変えたがらないのは、よくわかっているつもりです。あおの他にも周りに沢山サンプルがあるので。

〔寺〕 なんだかパソコン越しにじーっっと見られているような気がしますが、気のせいでしょう。(笑)

〔く〕 ボクとしても、仕事を休める口実があるのに何で休まないんだと思わなくはないです。好きだったり興味のある仕事だというなら、ボクもいくらでもやりますけど。

〔寺〕 くらげさんは、興味のあることや、得意なこと、やってみせてすぐ評価されることでないと、仕事でもやらないですよね~!大変ADHD的であると言えますが。

〔く〕 ASの人は「仕事だから」やるんですよね。ボクとは真逆です。

〔寺〕 他のアスペ系の人はどうだかわからないですけど、私はASぽい傾向が原理主義的なところに出ているので、「仕事だから」やる派です。でもASDでも、なぜ仕事をしなければならないのか?をはっきり教えてもらっていないと仕事しない人もいますよ。

ここから先は

3,530字 / 1画像
この記事のみ ¥ 200

妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。