見出し画像

くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第210回 「AIで障害のサポートをする社会はもう来ている!?アフターコロナにおける音声認識の可能性!」ってお話

登場人物

画像1

Kindle版も好評販売中

過去記事マガジンも作ってます

本文

※今回は無料公開です!

[く] こんばんは。くらげです。

[寺] こんばんは。寺島です。

[く] さて、3月後半あたりからこっちずっと話題になっている新型コロナウイルス(COVID-19)もやっと感染者が徐々に減ってきて、本日(5月23日)の感染者は全国で30人、東京では3人とかなり低い数字で推移していますね。大阪では緊急事態宣言が解除されて、東京を含む一都三県でも最短で25日には解除されるかも、という話ですが。

[寺] このまま封じ込めできると良いです。とはいえ、緊急事態宣言が解除されると第二波・第三波は確実に来るでしょうし、海外の情勢は予断を許しませんよ。まだまだ気を抜いてはいけませんね。むしろ、これからが本番、くらいの気持ちでいたほうがいいかもしれませんよ。

[く] 東京都ではかなり細かく段階に分けて経済活動再開を行うみたいですね。完全な経済活動再開までには早くても2~3ヶ月はかかるようですが、とりあえず図書館が開くのが待ち遠しいです。

[寺] 大阪では少しずつ賑わいが戻っているようです。夫がいうには商店街では店の中に入らなくていいようにテーブルを出して、お弁当や衛生用品などをすっと立ち寄って買えるようにしたりと工夫しているそう。「お店のおじさんたちが生き生きしてしている」とも言っていましたね。やはり商売人は商売が好で、お金を貰えば良いというものではないんだなあと思いました。とはいえ、混雑を警戒してか客の戻りは鈍いようですし、今後もソーシャルディスタンスは続行ですから、今までのような集積と効率で商売繁盛というやり方はもう難しいのかなと。

[く] そうですね。厚生労働省の方からも「新しい生活様式」という指針が出されています。三密を避ける、マスクや手洗いの徹底、テレワークなどの推進についても書かれていますね。寺島さんは難なく適応できそう(笑)

[寺] 新型コロナウイルスが流行する前の生活と何一つ変わらないですね!わたし最先端だったのね!という。…。嘘です、たまたまです。

[く] ちょっと笑ったんですが、大分県が「新しい生活様式」を遵守して飲み会をする方法を検討しているそうなのですが、「そこまでして宴会したんか!?」と突っ込みたくなりました。いや、居酒屋とかにとっては死活問題なんですけど。

[寺] テーブルの幅を1メートル以上にするとか、ファイスガードを額に貼って顔の前に垂らしたままお酒を飲むとかいうアレですね。まぁ、何がOKで何がアウトか、というのは様々な取り組みを重ねて取捨選択していくしか無いですからね。

[く] テレワークはそのうち徐々に浸透するだろうなぁ、と考えていましたが、ここまで急速に波が来るとは数ヶ月までは思わなかったですね。いやほんと、社会が動くときってホント一瞬で動くんですね。ただ、ちょっと色々問題も顕になってきてて、私の場合、ZOOMでのイベントや仕事の打ち合わせに疲れてきました(笑)

[寺] そらそうでしょう!わたしなんか前から「リモートワークしてまで動画で動くなや!」って言うてますがな!

[く] 最初は目新しさもあってあちこちのZOOMのイベントとかにも顔を出していましたが、もう「テキスト書いて資料配っておけ!」というリアルタイム性に価値を見いだせないイベントも多くてですね(笑)いや、聞くのがめちゃくちゃ大変という事情もありますが、私は。

[寺] だから、なんでリアルタイムで顔出せっていうの!!っていう話なんですよね!

[く] 動画にするにしてもリアルタイムである必要性無いよね?You Tubeにアップしておけばいいよね?というのもありますね(笑)

[寺] 多分、あれじゃないですか、講師側が反応で手ごたえが欲しいとか。あと、「その時間に合わせてわざわざ」っていう人の数に集客力を感じたいからではないかなぁ。あとYouTubeだと「作品」の完成度を求められるけど、ウェビナーだとある程度やりっぱなしでも許されるみたいなところもあるじゃないですか。

[く] 身もふたもない(笑)まぁ、「新しい生活様式」がどう整備されていくかは本当にこれからなんですよね。少しでも私達の生活が快適になるように、手の届く範疇でコントロールしていきたいものです。

[寺] わたしはネットでの付き合いですから忘れ気味ですが、くらげさんは重度の聴覚障害があるんですよね。人工内耳を入れているとはいえ、ZOOMなどでの聞き取りは辛くないんですか?

[く] もちろん辛いですよ!とにかく聞くことに集中するだけで精一杯で、ちょっと話が込み入ってくるともう理解力が迷子になります。なので、自動文字起こし装置を使っています。

[寺] 何度か自動文字起こし装置についてはこの対談でも話に出ていますね。発達障害の人の中にも耳から情報をとるのが苦手という人が少なくないですし、少し細かく教えていただけませんか?

[く] 自動文字起こし装置と言ってもいろいろありまして、聴覚障害者にとって有名なのはUDトークというアプリです。iPhone版もAndroid版もありますし、高性能かつシンプル、なおかつ拡張性も高く翻訳もできる。PCを使って同時に修正もできる、というスグレモノで、私のスマホにも全て入っています。とはいえ、基本的にはスマホのアプリを立ち上げてボタンを押して話すだけですね。

[寺] なるほど、スマホがそのまま文字起こし装置になるんですね。気軽に使えていいですね。その、PCで修正とはどういうことをするんですか?

[く] 現在の技術では100%正確に音声認識ができませんし、特に日本語は漢字やカタカナもあるので誤字などが大量に発生します。正式な講演会などでは正確に伝える必要がありますから、PCなどを使って修正する必要があるんですね。まぁ、予算や人手次第なのですが…。このあたりは聴覚障害者の間でも「かならず正確に伝わらなければ意味はない」とか「ある程度割り切ってでも低コストで情報保障が広まることに意味がある」とかいろいろ意見が割れています。

[寺] なるほど。発達障害の人の中には流れてくる情報の中から大体の意味を取ることが出来ない人もいるので、そういう人にとってはまだ使えない段階かもしれないですね。

[く] 私にとっても今はまだ中途半端ですけど、それでもアプリ1つでガンガン文字に変換される、というのは感動的ですねぇ。発達障害で「耳から聞いても理解が難しい」という人にはまず使ってみていただきたいです。いちいちアプリインストールするのがめんどくさい、という方はAndroidなら標準で「音声文字変換」というアクセシビリティ機能がついています。一度試してみると「こんな感じ」というのがわかると思いますよ。

[寺] そういえば、落合陽一さんがTwitterで文字起こしのデモンストレーションをしていたんですが、あれはどういう仕組みなんですか?

[く] あれはおそらくAndroidスマホで「音声文字変換」機能で文字起こしして、そこから動画編集機材を使って投影しているみたいなんですよね。詳細についてはちょっと理解できなかったんですけど。

[寺] でも以前、くらげさんはPCの画面に並行して字幕を流してませんでした?アレは似たようなシステムでできているんじゃないですか?どういう機材を使って作ったんです?

[く] あれは非常に簡単で、ブラウザ上で自動字幕を作ってくれるサイトがあるんです。

そこにアクセスして、内部ミキサーを起動させて、あとはウィンドウを並列にするだけですね。文字起こしのエンジン自体はGoogleのものを使っています。技術も機材もない私が必死に考えて作った組み合わせですが、天才はあっさり上を行きますねぇ(笑)

[寺] ああ、なるほど。ウィンドウを並べただけだったんですね(笑)いや、良いアイデアだと思いますけど。落合陽一さんのような人がこのような、もっと万人に使いやすい技術を拡散してくれることで、この先、どんどんくらげさんにも便利になっていくと思いますよ。発達障害の人にも応用範囲を広げて開発されていくでしょうし。

[く] そうなんですよね。これはすごいチャンスだと思っています。すでにインスピレーションを受けた方が色々チャレンジしているようなので、この先が本当に楽しみです。

[寺] 動画編集といえば、自動でAIがテロップを入れてくれるアプリもできましたよ。

これはYouTubeなどで動画を配信するためのものですが、編集が簡単なのでリアルタイムでなくても良い場面では、アイデア次第でかなり色々と使えるのではないかと考えています。

[く] ますます情報発信が簡単になるわけですね。こういう発信と受信の垣根が低くなるのもアフターコロナ時代というやつなんですかね。

[寺] 今までは機材が必要ということもあり、発信する人はいつも発信して、受け取る人は受け取るばかりだったのが、時に応じて入れ替わるという感じになるのではないですか。その一方で、1人でハイエンドなパソコンを駆使して高度なコンテンツを作る人と、デバイスすら持っていない、持っていても無料動画を見るだけという人の差が大きくなっているように思えます。そういうギャップをどう埋めていくか、機材をただ買えばいい、良いと思うものを選べばいいという消費ではなく、みんなで場(メディア)を作っていくんだという考え方に変えていけるかがポイントだと思いますね。

画像2

[く] みんなで作っていくというのは、その余裕や技術のない人には厳しいこともあるように思いますが。

[寺] そうですね。パラダイスではないと思います。でもみんながクリエイターになるというのは成熟社会のひとつの形ではないですかね。

[く] と、いうところでお時間です。お疲れ様でした。次回はあっと驚くゲストをお呼びする予定です!

[寺] 楽しみですね!では皆様、どうぞお身体にはお気をつけて!また来週お会いしましょう。

続きをみるには

残り 0字
この記事のみ ¥ 200

この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。