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くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第348回 「人が集まればいいってもんじゃない!?当事者会の規模やテーマはどう設定するといいの?」ってお話

登場人物

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本文

 
[く] こんばんは。くらげです。
 
[寺] こんばんは。寺島です。
 
[く] いや、5月ももう2回目の週末ですよ早いですね。
 
[寺] 本当ですね。今月はちゃんと4本出していきたいので頑張っていきましょう。
 
[く] それにしても5月にしては寒いというか、すでに秋の空気で何か気分が盛り上がらないですね。
 
[寺] 夏をスキップして秋になっちゃった?(笑)私もニュースでは見てますが、東京は本当に寒いみたいですね。
 
[く] 夜はまだまだ暖房をつけたりするので本当にどうしたのかと。あと、いつも行っているスーパー銭湯が火事で休業になってしまったり、日本全体で地震が相次いでいたりしてあまり精神的にゆっくりできません。
 
[寺] 確かに地震は心配ですが、あまり心配しすぎても…。その変な慌てっぷりがADHDっぽいですよね。本当に逃げなきゃいけない時は、体力も大事なのであまり騒ぎすぎてもよくないですよ。温存温存!
 
[く] そうなんですけどね…。あと、5月8日からコロナが5類になったのですが、逆にこの辺でどのくらい感染者が増えているかもわからないので外に出るのが微妙に怖いですね。6月に人工内耳の手術もあり、今の時期に感染してしまうとちょっと予定が狂ってしまう可能性があるので喫茶店にも行かずに最低限の買い物以外は出てないです。
 
[寺] 5類になったからと言ってコロナウイルスが急に弱毒化したり消えたりするわけではないですからね。でも、これも普段からの対策をするしかないので、今から慌てても仕方ないです。これまで通りに三密を避けてうがい・手洗いを徹底していきましょう。
 
[く] それしかないですねぇ。さて、最近はTwitterでなぜか発達障害関係のトレンドがよく出てくるんですよ。
 
[寺] へー、そうなんですか?

[く] ざっと見たところでも、合理的配慮、ADHD、臨床心理士、障害者雇用…

[寺] あ、それはね、おそらくですけどTwitterのアルゴリズムがまた変更になって、その人ごとに関心を持ちそうなものを、より優先してトレンドに表示するようになったからだと思うんですよ。くらげさんはTwitterさんに「発達障害」や「聴覚障害」に興味がある人としてTwitterさんにカテゴライズされてるんじゃないですか?

[く] そんなに違いますか?寺島さんはそうでもないんですか?

[寺] 私は「漫画」と「グルメ」に興味がある人カテゴリに入ってるみたいで、タイムラインは飯テロだらけです(笑) でもTwitterのトレンドは最大瞬間風速ですから、深夜になると発達障害関係のワードが急にランクインしてくることはありますよ。

[く] Twitterがトレンドをある程度個人にカスタマイズしてくることは知ってましたが、全く関係ない事件の話とか、俳優の話題もよく入ってくるので、それほどのバラツキは無いと思ってました。トレンドによく上がるようになったからといって、みんなが発達障害のことを話題にしていると思ってはいけないんでしょうね。

[寺] 自分フィルターのかかってない日本国内の人気のワードは「ついラン」とかで見ることができますよ。くらげさんは障害とか病院の話をよく発信してますから、トレンドもそういうワードが多くなるんじゃないんでしょうか。
 
[く] それはそうだとは思うんですが、その中に「ケーキの切れない非行少年たち」というワードがあって、見てみたらNHKでドラマ化するみたいです。これは一般的にも結構話題なんじゃないかと。
 
[寺] ああ、そのツイートは私も見ました。なんで代表的なケーキの①の方じゃなく、ケーキの〜の「少女の物語」がドラマ化されたのかとか、「ケーキが切れない理由は認知の歪み」みたいな表現されているのが誤解を産むんじゃないかとか、確かに話題になっているみたいですね。
 
[く] まぁ、「ケーキの切れない非行少年たち」に絡めて発達障害を揶揄する用の発言もちょっと見てですね、かなりもやもやしています。「ケーキを切れない」と発達障害は重なりつつも同じではない、ということはありますよねぇ
 
[寺] 発達障害の表出したひとつの面ということにはなるんですが、ケーキが切れないから発達障害というわけではないですよね。それに、原作で描かれた事例の多くは、元の資質を無視して本人たちに強要された教育や、取りこぼしてしまう社会システムの影響も大きいとしていたはずですが、原作本を読まず、タイトルのイメージだけであれこれ言っている人も多いんじゃないかなあ。
 
[く] それはありますね。この辺りの「教育や社会といった要素」を吹っ飛ばして「発達障害だから危険だ」というような流れにもなってほしくないかなと思いました。
 
[寺] どこまで制作側のメッセージが伝わるかというところにかかっているんじゃないでしょうか…。
 
[く] この手の話は「ではどうするか」が大事なので「じゃ、発達障害者は排除しよう」となると危ないんですよねぇ…。
 
[寺] 排除なのか、思いやりの区別なのかがまた分かりにくい分野ですからねえ…。ただ、同時に「まぜこぜ」ならいいかというとそれもまた疑問なんですよ。
 
[く] まぜこぜ(笑)まあ、たしかに寺島さんは苦手そう(笑)
 
[寺] やってることは評価してますし、やってる人も好きだったりするんですけど、「まぜこぜ」って付いてるイベントにはなるべく行かないことにしています(笑)
 
[く] 寺島さんは「混ざること」が苦手そうですもんね。
 
[寺] 本当にそうで、自分は混ぜられたくないんですよ。混ぜられる相手がどうこうではなく、色んな人が立ち代わり入れ替わりで来るという状態自体がとても苦手で、気と手が回らないんです。相手の顔も覚えられませんし。

[く] 人の顔と名前が一致しないのはボクもです。発達障害あるあるですね。

[寺] そんな私が「イベント来ませんか。ケーキの切れない系の元受刑囚来ます。排除してるみたいな態度だけは取らないでくださいね」と言われたとして… 対応できるわけがなくない!?どちらかというと、対人関係ではこっちが負担をかける側なのに…。
 
[く] あー、人への対応の切り替えってすごく負担になるとは聞いていますね。
 
[寺] そうなんですよ。そうすると、主催者からするとどちらかを「排除」することにならざるを得ないじゃないですか。そういう時、私は積極的に逃げるよなあ…と思ってしまうんです。

[く] 自分を「セルフ排除」するというわけですね(笑)

[寺] だって、わたしの方は誰かと出会いたい欲ってないですもん。だったら人の輪に入りたい、コミュニケーションしたいって思ってる人に譲りたいです。
 
[く] まぜこぜって秩序とは程遠いですしね(笑)でも、主催者からすると、人と会いたくないという人こそ混ぜたいというのはあるんじゃないですか?
 
[寺] なんか人に会いたくないって言うと、「誰の声も聞きたくない!みんな私が嫌いなんだー!わーん!」って感情的に言ってるんだと思い込んじゃうのかな...。割と冷静に考えて「差し引きマイナスだ、うん、行かない」って決めてるんですが。

[く] 実際のASDの人の「人嫌い」って意外と静かですよね。特に拒絶もしない。辛くなるとスーッといなくなることはある。

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妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。