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くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第391回 「スケジュールを作ることはパズル作りに似ている!?スケジュールの作り方講座その4」ってお話

登場人物

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[く] こんばんは。くらげです。

[寺] こんばんは。寺島です。

[く] 6月末から昨日くらいまで信じられないくらい暑かったですね。

[寺] 本当ですね。暑くて暑くて既に体がきついですわ…。

[く] うちもあお(妻)が熱暴走しかねないので心配ですが、ぼく自身も気を抜いて外を歩いてしまうとすぐに汗だくになります。夏はいつもですが、特にここ数日は熱中症にならないように本当に気をつけています。エアコンを使うにしても電気代も高いですしね。

[寺] 命の値段です!…とはいえ維持コストが高い・・・お互い工夫していきましょう・・・。

[く] ところで、娘さんはたしかN高ですよね。今回のKADOKAWAの情報流出は色々大丈夫だったんですか?

[寺] いやN高じゃないです、S高ですが。まあ、系列校ですので、学校からどんどこメールは来てます。わたし個人としてはニコニコが見られなくて残念っていうぐらいで、今のところ被害らしいものは受けてないですね。ただ、Web上のあれこれのパスワードを変えたり、データを引っ越しさせたりはしているので結構ガンガン時間が削られています。おかげで今月の漫画の原稿も大変でしたよ…。

[く] こんなところにまでハッキングの余波が…。いや、本当に何かなんだかわからないので静観するしかないですね。詳しいことがわかるには何年もかかると思います。

[寺] そうですね。現場はまさに戦場だと思いますよ。何年か後に「実はあのとき…」って言って本が出るんじゃないかな。KADOKAWAから。

[く] 本当に早期になんとかなるといいですね。さて、今回はスケジュールの作り方講座の第4回となりました。

[寺] 本当は3回くらいでちゃちゃっと終わらせたかったんですが、くらげさんのスケジュールの認知があまりもひどすぎてずるずると長くなっています(笑)

[く] そんなにひどいですか(笑)

[寺] ヒドイです。

[く] タメも何もなく言い切りましたね…!(笑)

[寺] まず、「自分が何をやっているか」を把握してなかったですよね?

[く] そうですね。並べてみると意外と「量」としては大したことがないなということに気づきました。

[寺] それと、「毎日同じことを同じだけやらなければいけない」と思ってましたよね?

[く] 「同じことを毎日繰り返したら同じ量の仕事ができて、いつかは終わるだろう」という計算でした。

[寺] 無理だって(笑)だからいつもパツパツで「忙しい」という気だけが焦って、実際の仕事は毎日積み残すということになるんですよ。

[く] 「忙しい」というのが気分を表す言葉じゃなくて、スケジュールの詰まり具合だというのは衝撃でした。

[寺] 聞いたこっちも衝撃でしたからね!?

[く] 仕事が終わっていないのでは気持ちにも余裕ができるわけがないんで
すよね。

[寺] あと、毎日同じことが同じように起きるわけではないですよね。仕事以外のタスクも発生しますから。頑なに1日に同じだけタスクの時間が取ろうとしても難しいんです。取れないという前提でいかないと。「毎日やります!」というのは最初から無理があるんです。

[く] まぁ、なんで「前と同じこと同じずつやろう」と思うかというと、タスクを「モジュール」として捉えられないというか…。塊としてしか考えられないんですね。それをタスクを切り分けて「作業」の手順に落とし込んで少しずつやるということができないんです。

[寺] 分解するというタスクを作るべきです!…というのは冗談で(笑)それ
にはWBSという別の手段があります。ちゃんとこの後やっていきますので、作業の分解については一旦置いておきましょう。

[く] まだ先は長そうだ…。でも最初に寺島さんが言っていた「スケジュールはこまめに組み換えて帳尻をあわせていくもの」ということは段々わかって来ました。

[寺] ちょっと前に、スケジュールを組むのは「パズルのようなものです」といいましたが、まさにそういうところなんです。時間がかかる大きなタスクも実際あると思うんですが、細かくできるものは小さく分解して、都合のいい順番にしたり、隙間に入れるように組み合わせたり…という作業が必要なんです。くらげさんは強固な壁をドーンと作って力技で一気に片付けようとしがちですが、大きな壁タスクばかりだと組み替えが効かないんですよね…。まぁ、ADHDの人はどうもそのドーンと壁を作るということをやりがちなような気がするんですが…。

[く] それで一度決壊するとタスクの波がドーンと流れ込んでくるので大洪水ですよ(笑)

[寺] 笑い事ではないですよ・・・  ADHDのある人って全部が固まりなので、一度どこかでつまずくとケチがついたみたいになって一気に全部どうでも良くなったり諦めたりする傾向がありませんか?

[く] 「決壊」する感じだと「回復できない」というイメージをしていただけるとわかりやすいかなと思うんですが…。まぁ、まずいですね、これは。

[寺] ご理解いただけてなによりです(笑)というわけで、タスクはなるべく小さく切り分けることを心掛けましょう。大きなタスクができない時でも小さいタスクを1つ2つ片付ければ全体量は減りますからね。

[く] そういえば最近はAIがとても発達してきていますが、AIに自分の手持ちのタスクを入れて「スケジュールを作ってください」とお願いしたんです。そしたら「1日にやることが多すぎてスケジュールが作れません。もっとタスクを減らして余裕を作ってください」みたいなことを言われたんですね。

[寺] (笑)

[く] それ先週聞きました(笑) もしかして、いま抱えているタスクって多すぎますかね?

[寺] そうですね。1日に詰め込みすぎな印象はありますよ。「必ずやらなければいけないこと」はそう多くはないとは思うのですが、1日あたりに使う時間が長すぎたり、優先順位をつけられていないですよね。

[く] じゃあタスクを細かくしたらいけないんじゃ?またタスクが増えますよね?

[寺] だーかーらー!実際にタスクに着手するのはまだなんですって。スケジュールを立てるためには、具体的にその仕事にかかる時間がどれぐらいかというデータが必要で、それを算出するために作業にかかる時間がどれぐらいかをリアルに想像できるぐらいタスクを細かくしておく必要があるんです。例えば「小説を書く」だと、どれだけかかるかわからないけど、「図書館に行って小説の舞台になっている時代の本を10冊借りる」なら「図書館に行く所用時間」「本を探す時間」「貸出手続きの時間」「図書館から帰る所用時間」と計算できるようになるでしょう?

[く] そういう話か…。しかしそのペースだといつ出来上がるかわかりませんね(笑)

[寺] 出来上がるところまで組むんです。そして締め切りに間に合わないと思ったら調整しましょう。

[く] 出来上がるところまで全部組みさえすればできる?…あ、なるほど、何をやればいいか全部わかっている仕事はできるけど、途中にわからない行程が挟まっているとできないってそういうことか…!

[寺] ちょうどここが先週までの復習になりましたね。理解が深まってく良かったですね(笑)

[く] 私だっていろいろ学ぶんです(笑)

[寺] では、ようやく優先順位の話ですが、実は第13回で既にやっていました。とはいえ、ずいぶん前の記事ですし、読んでない読者の方も多いと思われますので、もう一度おさらいしてみましょうか。

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妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。