ぼくらのお店、1周年
こんにちは。
KUONの藤原です。
ぼくたちのお店「KUON Flagship Store」がオープンして1年になります。
2020年9月26日、オープン当日は雨、寒かったです。
コロナ禍でオープニングレセプションも出来ず、
静かにスタートをしてからあっという間の1年でした。
残念ながら1周年もレセプションはできそうもありませんが
気持ちだけは盛大に盛り上がっていこうと思っています。
今日はここで、1年間を振り返ろうかと思いましたが
ぼくらはまだ振り返るほどのブランドでもなく、
まだまだ遮二無二に進むしかないので。
その代わりと言ってはなんですが、
この1年ぼくらが大事にしてきたことを書いてみたいと思います。
その前に、もし今回はじめてKUONの存在を知った方や、詳しくは知らない。という方にはぜひこちらのnoteをご一読いただければと思います。
無駄に長い文章なので、お時間のあるときにぜひ。
「これでいい」から「これがいい」
ぼくらがお店をオープンするに際して考えたのがこの2つです。
「信念をもって、真摯に、自分たちのやりたいことをやろう」
「真夏に嬉々としてコートを試着してもらえるブランドになるには」
これを実現するために、この1年間取り組んだのが。
「これでいい」から「これがいい」になるために。です。
毎日がめちゃくちゃ早く過ぎていきます。
そしてファッションに携わっているとトレンドとは無縁ではいれません。
スローライフだったり、ゆとりのある生活には憧れはありますが
現実問題としてなかなかそうはいきません。
「あれ、この前給料払ったばっかりだろ笑」そんな毎日の連続です。
“毎日でも着たくなる”
ぼくはこれがちょっと苦手です。
考えずに着れる服、しかもそれがお洒落に見える。
これはすごく便利です。
ただし、便利かもしれないけど、楽しくはないとぼくらは思っています。
個人的には、1度しかない人生で、何も考えずに昨日と同じ服を着ることはちょっともったいない。
面倒なことをする。というのはそこに時間を掛けること。
それは、その人が投影されるということ。
そこにその人の個性が出てくるのだと思っています。
個性は美しい。とぼくは思います。
ぼくたちは、そういう面倒なことが好きです。
だからヘンテコな生地を開発したり、消えゆく技術を取り入れたりします。
実は、面倒なことって、感性に訴えかける。それは美しいことだと思います。
KUONでは派手だったり、珍しい生地を使う時はデザインはなるべくシンプルにするなど、ワードローブの中で他の洋服と喧嘩をしないようにすごく考えています。
また、小さなブランドながらも社内にパタンナーなどが在籍していて可能な限り自分たちの手でつくります。
面倒なことにとても時間を掛けています。
「選ぶ」という提案
KUONの直営店舗は不便なところにあります。
最寄りの駅の千駄ヶ谷、原宿、明治神宮から徒歩10分以上、それでいて周辺のパーキングは高い。ごめんなさい。
でも、これはウチに来ていただくという明確な意思と時間をいただくための大事なプロセスです。
その代わり、ご来店いただいた際にはお客様に喜んでいただける様な商品とサービスをご提供いたします。というぼくたちの決意でもあります。
ぼくが直営店舗をオープンする際にとてもこだわった、オーダーメイドや修理に加えて、9月からは「染め直し」の取り組みもはじめました。
KUONにとって「染める」というのはお馴染みの技法であるので、これを店頭ではじめることができたことはとても誇らしく、嬉しく思っています。
毎日がめちゃくちゃ早く過ぎていきます。
ぼくたち、普通の人にとって、この時間の流れを遅くすることはできません。
だからこそ、自分で選ぶことは何よりの贅沢であると思うのです。
KUONは商品も店もお客様に「選ぶ」ことをご提案したいと考えます。
「これでいい」より
「これがいい」と言っていただけるブランドになりたいと思います。
これだけ面倒なことを言っておいて、数年後に大手さんとのコラボとかやったらすいません笑 その時もできる限りこねくり回しますから。
もしかしたらKUONのお客様にとってはすごく当たり前のことなのかもしれませんが、1年を振り返ってみて、改めてぼくたちが大切にしてきたことを書いてみました。
さあ、ちょうど今シーズンの秋冬コレクションが出揃いました!
皆さまの感性を、生活を、豊かに、刺激的にできることを楽しみにしています。
最後に
ぼくがお店をはじめて1番嬉しく思っているのは、誰かがぼくたちの服を求めに来てくれること。それはオンラインストアでも同じです。
めちゃくちゃ多くの服が世の中に溢れている中で、わざわざぼくたちの服を探し求めてくれる。
なんて素晴らしいことなのだろう。
はじめは一人でご来店いただいたお客様が
家族を連れて、友人を連れて来てくれること。
大事な人のプレゼントを選びに来てくれること。
ぼくは中島みゆきさんの「糸」という曲が好きです。
縦の糸はあなた 横の糸は私
織りなす布は いつか誰かを
暖めうるかもしれない
作詞 中島みゆき 糸 より
いや〜、マジでシミる。
この1年、ぼくの頭でずっと流れています。
ぼくらのつくる服やこの場所が誰かの生活や人生と関わることができる。
お店をはじめて本当に良かった。
1年前は9名だったKUONチームも、この1 年でさらに増えて12名!
集合写真もなかなか都合が合わず揃いません笑
というより、撮る予定もないのに7名いることがぼくとしてはすごいなと思います。
1年間、ご愛顧をいただき誠にありがとうございます。
そして、ちょっと面倒かもしれませんが、
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
KUON
藤原
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