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No.260/今の子どもは「打たれ弱い」のか?

2024.09.16

こんにちは、くのてつです。

今の子どもたちは打たれ弱い。

そんな言葉を口にする大人が多ように思います。

断言している人も多いですが、決して断言できるものではなく感覚値の共有レベルでしかないはずなんですよね。

それでも権威のある人が簡単に口にすることで、大人たちがそのように洗脳されているのではないか、そう感じてしまいます。

自分なりに「今の子どもは打たれ弱い」について検証してみようと思います。

多面的にみることが前提

子どもが「打たれ弱い」と言われる背景には、社会や教育の変化、子どもの育つ環境の変化があります。

実際に現代の子どもが本当に打たれ弱いのかを確認するためには、様々な要因を考慮していくことが必要です。

打たれ弱いと言われる理由1

「過保護・過干渉」
現代の親は、子どもの失敗や困難から守ろうとする傾向が強いと言われています。

特に少子化の影響で、一人っ子が増え、子ども一人に対する親の期待や介入が増えたことが指摘されています。

これにより、子どもが自分で問題解決する力を育む機会が減り、打たれ弱いと感じられることが多いです。

打たれ弱いと言われる理由2

「ストレス回避の傾向」
社会全体でメンタルヘルスへの配慮が強まる中で、ストレスや困難を避けることが良しとされる風潮も一因です。

学校でも「ストレスフリー」の環境が重視され、競争や圧力を避けることが重要視されるようになったため、困難に対する耐性が育ちにくいとされています。

打たれ弱いと言われる理由3

「SNSやインターネットの影響」
現代の子どもたちは、SNSを通じて他者と比較する機会が多く、批判やいじめがオンライン上で行われることがあります。

これにより、感情的な打撃を受けやすくなり、自信や精神的な強さが削がれてしまうケースもあります。

今の子は本当に打たれ弱いのか

エビデンスとして、子どもの精神的健康についての研究では、メンタルヘルスの問題が増加していることが報告されています。

例えば、日本小児精神学会などの調査によると、現代の子どもたちは、不安障害やうつ病、自己肯定感の低さなどの問題を抱えるケースが増えています。

しかし、これが「打たれ弱い」という意味であるかは議論の余地があります。

むしろ、現代の子どもたちはストレスの種類や質が過去と異なり、その対処法も変化しているだけかもしれません。

昔の子どもは打たれ強かったのか

「昔の子どもは打たれ強かった」とされる背景には、教育や社会環境の違いが影響しています。

例えば、過去の教育では、身体的な強さや忍耐が重視されていました。

戦後の日本では、学校での規律や忍耐を求められる場面が多く、また、家庭でも子どもが早くから労働や家事を担うことが多かったため、自然と困難に耐える力が育まれていました。

本当のとこはどうなのか?

現代の子どもたちが本当に「打たれ弱い」と断言するのは難しいです。

社会や教育の価値観が変わり、子どもたちが直面する困難の質も変化しています。

過去と比べて異なる形での「強さ」を求められているため、現代の子どもたちは別の意味での精神的な強さや柔軟性を持っていると言えます。

また、現代社会ではメンタルヘルスや自己表現の重要性が強調されているため、「打たれ強さ」だけではなく、困難を適切に避けたりサポートを求める力も評価されるようになっています。

つまり、過去の教育観、価値観や自身の経験則で測ることを止め、今の社会背景を理解し、子どもたちと向き合っていくことが必要不可欠でしょう。

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